コラム

COLUMN

PLANET SOFTWARE IMPACT PROGRAMとは?

衛星リモートセンシング市場で大きなシェアを有するPlanetPlanet Software Impact Programを発表しました。これは技術的なプログラムではなく、人種や政治問題に関する取り組みで、技術的内容を扱う本コラムにとっては少し趣旨が違いますが、Planetの最近の動向と併せて本プログラムについて報告します。

 

 Via Satelliteの記事によると、Planet(正式名称はPlanet Labs, Inc.)が地理情報システム(GIS)企業のEsriと販売代理店契約を締結しました[i]。PlanetはArcGIS Pro向けのアドインをリリースし、Esriの顧客がArcGIS Proソフトウェア内でPlanetの画像にアクセスできるようにしたのです。さらに、PlanetとEsriは、GISと画像分析のサービスで成長が見込める市民政府やエネルギー分野において、高度な地理空間ソリューションを共同で開発する計画です。この連携は、Esriのユーザーコミュニティが、高頻度の衛星画像と分析可能なデータ取得により、遠隔モニタリング、状況認識、ビジネス継続性の向上などを可能とすることで、シビルガバナンスの強化につながるとのことです。

 

 一方、Planetは、2020年9月4日にPlanet Software Impact Programを発表しました。筆者はこのタイトルがTechに分類されているため、Planetが新しいデータ分析ソフトを開発したのではないかと思ったのですが、とんでもない勘違いでした。これは人材募集に関する発表だったのです[ii]。ちょっと感動的でしたので、技術的な内容について解説することの多い筆者のコラムにそぐわないかもしれないと思いつつ、今回はこのテーマを取りあげました。

 以下はこの発表の概要です。

 Planetのミッションは、宇宙を利用して地球上の生命を助けることです。社会的、人種的正義を主張することは、必ずしも衛星や宇宙からの画像撮影を伴うものではありませんが、私たちは、地球上の生命にとって非常に重要な何らかの役割を担うことができると信じています。

 私たちは、技術産業界と私たち自身の労働力の両方において、多様なコミュニティー、特に有色人種コミュニティーの代表になることについて、私たちが望んでいるまでには到達していないと認識しています。Planetのリーダーの50%以上が、過小評価されているグループに属していると認識されているのに対し、米国の労働人口のうち黒人あるいはアフリカ系アメリカ人と認識されている割合は2%に満たないのです。Planetと私たちの産業界はこれをより良い状態にしなければなりません。

 

 私たちは変化の原動力になりたいと考え、新しいプログラムであるPlanet Software Impactプログラムを発表します。

 

 それでは、このPLANET SOFTWARE IMPACT PROGRAMとは何でしょう。

 Planetは、BIPOC(black:黒人、indigenous:先住民、people of color:有色人種)コミュニティーをはじめとして、STEMと称する、科学(science)、技術(technology)、工学(engineering)、数学(math)の分野で歴史的に疎外され、過小評価されてきた人々のために、キャリア機会を拡大し、提示するという新しいプログラムを開発しました。私たちの目標は、予算(affordability)、場所(location)、アクセス(access)などの障壁によって妨げられている可能性のある人々にキャリア機会を拡大し、彼らが技術産業界で働けるよう助けることです。

 

 先ず、アメリカの3つの一般的な都市圏である、デトロイト、アトランタ、オークランドを対象に、遠隔地へのキャリア機会の提供を行います。特に、現在在籍している学生、ギャップイヤーを取得している学生、COVID-19の影響でインターンシップでの職を失った学生を対象とすることを考えています。

 9月下旬、PlanetはDeveloper RelationsチームとQuality Assuranceチームの両方で、初めてのSoftware Impactインターンを迎えます。

 

 Careersにリンクすると「Make an impact   We bring our all, own our mistakes, and build for the future(私たちの全ての過ちを持ち寄り未来を構築しよう)」と掲載されています[iii]

 米国で広がるBlack Lives Matterと関連する取り組みのように思えますが、Planetのリーダーやボードメンバーはホームページを見る限りほとんど白人の方のようです。会社としてこのような宣言を明確に打ち出し、これまで阻害されてきた人々に技術産業分野でのキャリア機会の提供を拡大しようとする姿勢に、少々、感動しました。このような姿勢を明確にするPlanetが、今後、さらに発展するのではないかと思うのは筆者だけでしょうか。

 

写真:Planetホームページから掲載

https://www.planet.com/markets/defense-and-intelligence/

 

[i] Via Satellite:https://www.satellitetoday.com/imagery-and-sensing/2020/07/13/planet-expands-partnership-with-esri/

[ii] Planetホームページ:https://www.planet.com/pulse/planet-software-impact-program-racial-equity/

[iii] Planetホームページ:https://www.planet.com/company/careers/?office=View%20All&department=Software%20Impact%20Program

2021.1.18
2021.1.12
2020.12.21