コラム

COLUMN

日本の宇宙政策ってどんなの?

 

現在、世界には5つの宇宙に関する条約(宇宙条約、宇宙救助返還協定、宇宙損害責任条約、宇宙物体登録条約、月協定)が存在する。

 

これらにより国際的な宇宙活動の基本的なルールが決められている。この他に「ガイドライン」や「取り決め」という国際的なルールが定められている(1)。

 

しかし現状では、各国の安全保障・軍事防衛の観点の違いから一律にこれらのルール全てに批准している訳ではない。

 

例えば日本は月協定以外の条約には加盟しているが、月協定には未加盟だ。

 

日本の他、米国や中国などのいわゆる宇宙先進国は月周回軌道・飛行経路での衛星活動を制限される月協定には加盟していない。

 

これらにより現在、例えばロケットの打ち上げは各国が責任をもって行うという形で各国にその運用が委ねられている。

 

日本では2008年に制定された宇宙活動の基本的事項を定める国内法である宇宙基本法を基に、総合的かつ計画的に宇宙にかかわる施策を行う指標として宇宙基本計画が2016年に制定された。

 

その後、宇宙基本計画に基づき、民間企業の宇宙事業を規律する宇宙活動に関する法制度である宇宙活動法と、衛星リモートセンシング記録の適正な取り扱いの確保に関する法制度である衛星リモートセンシング法からなる宇宙2法を制定された。

 

今後は施行に向けて政令・府令等の整備やガイドラインの作成などが必要になると考えられる。

 

日本の宇宙政策の基本方針を謳った宇宙基本法とは?

 

宇宙基本法では、国際的な宇宙に関する条約を前提とした宇宙の平和利用を日本として定義した。

宇宙基本法により、この様な宇宙の平和利用をあくまで非軍事利用として定める立場から、国際的な宇宙の平和利用の解釈に近づき、宇宙の防衛利用・安全保障利用が可能になった(2)。

 

 日本の宇宙事業の計画を定めた宇宙基本計画は?

 

宇宙基本法基づき、宇宙基本計画が定められた。宇宙開発利用の統合的かつ計画的な推進を目指し、従来の縦割りの政策に基づく体制から、内閣府の宇宙開発戦略推進事務局が司令塔となって、宇宙政策委員会などを経て宇宙活動を推進する体制への移行が図られた。

 

特に宇宙安全保障の確保、民生分野における宇宙利用の推進、宇宙産業および科学技術の基盤の維持・強化が重点課題とされた(3)。

 

ロケットの打ち上げなどを許可制にする宇宙活動法!

宇宙活動法も宇宙基本法に制定される旨が謳われている。宇宙先進国に遅れながらも、民間の宇宙事業参入を見据え、基盤となる制度を整備した。

 

具体的にはロケットや人工衛星等の打ち上げ・管理に係る許可制度、ロケットや衛星等の打ち上げ・管理の際の第三者損害賠償制度の導入・整備が行われた(4)。

 

衛星記録データ利用を定めた衛星リモートセンシング法!

 

宇宙活動法と同様にリモートセンシング法も宇宙基本法に謳われている。高性能なリモートセンシング衛星による記録がテロリスト等に流出しないよう、国によるリモートセンシング衛星の使用許可・監督制度を実施した。

 

衛星記録データ利用の基準を明確化することにより、衛星記録データを活用した新産業への参入を促すことを目的としている。

 

参考:

 

 
 
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