コラム

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『恒星と惑星の違いとは? 〜恒?惑?〜』

宇宙には非常に多くの星があります。地球から夜空を見上げると、満点の星空が広がっています。宇宙に存在するこれらの星は、ほぼ全てが「恒星」と呼ばれる天体です。一方、宵(よい)の明星(みょうじょう)と称される金星や赤い表面で覆われた火星なども観測することができます。このような金星や火星などを「惑星」といいます。おそらくこれらは、小学生や中学生でも習う知識ではないでしょうか。また、地球をまわる天体である「衛星」の月もあります。では、これらの恒星や惑星、衛星などの違いは一体どこにあるのでしょうか。


Credit: NASA

 

「恒星」と「惑星」の違い、その鍵は漢字にあります。恒星は地球から非常に離れたところにあり、地球から見るとその位置が変化することはありません。この性質を利用して作られたのが、古代からある星座です。つまり、いつも同じ位置に星がある、「恒(つね)なる」星で「恒星」と呼ばれます。一方、惑星の位置は常に変化し、1週間前と同じ箇所に見えるとは限りません。そのため「惑っている」星で「惑星」と呼ばれます。

 

◆恒星

恒星とは、自ら光を出して輝く天体のことを言います。夜空に輝いているほぼ全ての星の正体です。また、地球へ生物のエネルギー源となる光を届けている太陽も恒星です。恒星はガス(気体)でできており、表面は数千度の高温になっています。高温かつ光を放つ秘密は、内部で行われている「核融合」にあります。例えば、太陽は水素で構成されているため、その水素が核融合を起こすことで光や熱を生み出します。簡単に説明すると、4個の水素原子核がぶつかることで1個のヘリウム原子核が生み出されます。その過程で光や熱といったエネルギーが放出されることによって太陽が輝くのです。

Credit:NASA

 

そもそも恒星はなぜ丸い形をしているのでしょうか。恒星が出しているガスは、その勢いで膨らもうとする力が働きます。しかし、一方では、恒星自体の重さによって縮もうとする逆向きの力を持っています。この2つの力が星の中心から全ての方向に働き、釣り合います。この釣り合う場所が星の中心から同じ距離にあるため、恒星は丸くなると言われています。

 

◆惑星

惑星は、恒星のまわりを周っている天体のことを指します。恒星からの光を反射することで光っているように見えますが、自ら光を出すことはできません。また、太陽を中心とした惑星の集まりのことを「太陽系」と言います。水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星という8個の惑星で構成されています。なお、2006年まで冥王星も太陽系に含まれていましたが、国際天文学連合で外されてしまいました。

Credit:NASA

 

◆衛星

衛星とは、惑星の周りをまわる天体や物体のことを指します。例えば、地球の周りをまわっている月は衛星です。また、人間が人工的に作った物体で、地球を周回しているものを「人工衛星」と言います。そして、火星の衛星はフォボスと呼ばれており、JAXAは2024年に、火星衛星探査計画(MMX)の打ち上げを計画しています。この計画では「世界初の火星衛星サンプルリターンミッション」(※1)として、フォボスの砂を地球へ持ち帰るということです。

※1:http://www.mmx.jaxa.jp

 

このように、夜空に見える星の多くが恒星であることが分かりました。そして、太陽を中心とする惑星も地球から見ることができます。星空を見たときに、恒星や惑星に思いを馳せてみるのも良いかもしれません。

 

参考図書:

二間瀬敏史, 中村俊宏, 徳丸ゆう『宇宙用語図鑑』マガジンハウス 2007年

池内了, 大内正己, 勝川行雄, 川村 静児, 小久保英一郎, 田村元秀, 橋本樹明,半田利弘, 坂東信尚『小学館の図鑑NEO 新版 宇宙』小学館 2018年