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テキストと朗読で2倍楽しめる宇宙本が登場!
天文から宇宙ビジネスまで幅広い宇宙の世界。
さまざまな情報をキャッチしたりコンテンツを楽しむためにYouTubeを見ている方も多いだろう。
このたび、宇宙や天体科学のテーマで、「わかりやすい」「声に癒やされる」と人気のYouTubeチャンネル「宇宙すずちゃんねる」が書籍化、KADOKAWAより『眠れない夜に読みたくなる宇宙の話80』として発行された。
「宇宙すずちゃんねる」はチャンネル開設から2年足らずで登録者数27万人を突破。
やさしく穏やかな語り口で、難しい宇宙科学や天文学の話題を解説するスタイルが人気を博している。
「声」が重要な「宇宙すずちゃんねる」の書籍化にあたっては、その魅力を活かすため、収録された80テーマすべてに著者の朗読音声がついており、テキストと音声、両方でコンテンツを楽しむことができるのも特徴。
さらに、監修者として国立天文台の渡部潤一上席教授が協力しており、難しい専門用語を避けながらも最先端の話題と正確さをおさえた内容になっている。
夏休みのこの時期に、ゆったりと癒やされる朗読を楽しみながら宇宙に思いを馳せてはいかがだろうか。
著者の宇宙すずちゃんねるさんにインタビュー!
― 本書では、地球から⽉、太陽、宇宙まで80もの話題を取り上げています。各テーマを選ぶときにどんなことを心がけていましたか。
宇宙旅行をしているかのような気分になれるようなテーマ選びや構成を心がけました。
テーマについては、遠い宇宙に思いを馳せていただけるように、できるだけ壮大なテーマを選び、構成は、私たちにとって最も身近な存在である地球から始まり、月や太陽、そして他の惑星と、徐々に世界が広がっていくようにしました。
段階的に広がるテーマの構成にすることで、読者の皆さんに宇宙の壮大さを感じてもらえるといいなと思っています。
― YouTube動画を制作される際にはご⾃⾝で掘り下げて調べていくとお聞きしました。書籍執筆にあたって苦労されたことや、楽しかったエピソードがあればお教えください。
一番苦労したのは、限られた字数の中で正しく情報が伝わるように書くことでした。
YouTubeでは比較的自由に表現できるのですが、書籍となると簡潔で明確に情報を伝える必要があるので、バランスを取るのが難しかったです。
楽しかったことも多くありました。
特にライターの柳澤聖子さんに執筆を手伝っていただいたことはとてもよい経験になりました。
ライターさんの言葉の言い回しや表現によって、より魅力的で想像が広がりやすい文章になりました。私に足りない部分だったので、新たな表現方法を学ぶことができて楽しかったです。
― 動画制作と書籍執筆の違いにはどんなことがありましたか。
先ほどもお話したように、書籍を書くときに一番大変だったのは、限られた字数の中で正確に情報を伝えることでした。
動画では写真や図を使って説明できるので視覚的にわかりやすいですが、本ではそれができない分、伝え方にとても気をつけました。
逆に、本は字数が決まっているからこそ、大事な情報だけに絞って伝えられるので、内容がすっきりまとまるのがよかったと思います。
― これまでに読者・視聴者の⽅から書籍に対してどんな反響があったでしょうか?
視聴者の方々から「おめでとう」という声をいただき、たくさんの応援をしていただいています。
書籍の文章と私が朗読した音声を合わせて楽しんでいるという声が多く、とても嬉しく思っています。
― 今、注⽬している天⽂イベントや宇宙に関する研究などがあれば教えてください。
今後の宇宙探索で特に注目しているのはアルテミス計画です。
2025年以降に再び月に人類が送られ、月を周回する新宇宙ステーションや月面に拠点が建設されます。月での研究が現実のものとなり、火星など、他の惑星への探査が進むことを期待しています。
― 今後の「宇宙すずちゃんねる」の活動について、⽬標や予定はありますか。
投稿頻度は少ないですが、変わらず宇宙の魅力を発信していきたいと思っています。
― これからの更新も楽しみにしています!
『眠れない夜に読みたくなる宇宙の話80』書籍概要
目次
1章 地球
地球の場所/地球のはじまり/命の起源/逆転する磁気/冷え切った世界/2億年後の地球/地球の最期/地球そっくりな惑星/空と宇宙の境、ほか、全12項目
2章 月
月の誕生/遠ざかる月/月がもしなかったら/偶然が起こす天体ショー/月での暮らし/魅惑的な世界
3章 太陽
巨大すぎる存在/太陽の観察/常に爆発している/ありふれた存在/太陽の最期/宇宙を旅する太陽/太陽に触りたい/太陽系はどこまで続いているのか
4章 惑星
謎多き水星/地球との分かれ道/無数の小惑星/嵐が吹き荒れる木星/地球を守る星/四つの衛星/土星の環/好条件な「エンケラドス」/将来の移住先「タイタン」/横に倒れてまわる天王星/遠くて暗い海王星/元気な冥王星/これからの惑星探査、ほか、全21項目
5章 星
自ら輝く恒星/終わり近づく「べテルギウス」/危険な星「イータ・カリーナ」/超新星の残骸「かに星雲」/ブラックホールの謎/地球の隣の星「プロキシマ・ケンタウリ」/宇宙最大の星「スティーブンソン2-18」/夜空で最も明るい星「シリウス」、ほか、全21項目
6章 宇宙
宇宙の果て/宇宙の構造/革命的な「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」/謎の物質「ダークマター」/膨張する宇宙/宇宙のはじまり/宇宙の晴れ上がり/偶然見つかったビッグバンの証拠、ほか、全12項目
書誌情報
書 名:『眠れない夜に読みたくなる宇宙の話80』
著 者:宇宙 すずちゃんねる
監 修:渡部 潤一(国立天文台 上席教授、総合研究大学院大学 教授)
定 価:1,870円(本体1,700円+税)
仕 様:四六判/208頁
ISBN:978-4-04-606693-0
発売日:2024年7月5日