金型部品の製造・販売と金型関連の付属品販売を行うパンチ工業株式会社(東京都品川区、代表取締役/社長執行役員 森久保哲司)は8月4日、JAXA(国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構)と共同研究契約を締結したと発表した。
今回の契約を通じ、ロケットエンジンなどに使われる部品について、同社が所有する接合技術「P-Bas (R)」を用いた製造技術を調査し、成立性検討について共同研究を行う。
宇宙分野への進出に取り組むパンチ工業
パンチ工業は、1975年の創業以来、精密金型部品やファクトリーオートメーション部品・機器の製造を通じて顧客の図面通りに加工するオーダーメードの「特注品」加工技術力を培ってきた。
同社ではこの技術を活用し、今後さらなる発展が見込まれる宇宙分野への展開を進めることで事業の成長を図っている。
さらに同社は、2016年からR&D強化を目的として「航空宇宙産業関連への進出」への取り組みを重点経営課題の一つに掲げており、航空宇宙関連の部品加工を中心に実績を伸ばしているという。
2つ以上の金属部品を一体化する技術「P-Bas (R)」
同社の金属接合技術「P-Bas (R)」は、加圧しながら加熱することで2つ以上の金属部品を一体化する技術。
今回の共同研究で行うロケットエンジンのような、複雑な形状の部品加工に活用できるほか、金型部品の製作においてもコスト、納期、性能の点で優位性があるため、同社がJAXAへ提案しており、このたび共同研究として取り組むに至ったという。
パンチ工業では、今後さらなる発展が見込まれる航空宇宙産業に対して「P-Bas (R)」等の複合材新素材の活用などで得られた技術を地球上での既存事業や新規事業に活用すること、また、宇宙ビジネス以外の市場でも活用することで、より社会から必要とされる企業となることを目指すとしている。
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