ライオン株式会社(東京都台東区、代表取締役兼社長執行役員 竹森征之)は、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の「第2回 宇宙生活/地上生活に共通する課題を解決する生活用品アイデア募集」において提案した「relaXspace A(リラックスペースエー)」が、2025年以降に計画されている油井亀美也宇宙飛行士のISS(国際宇宙ステーション)長期滞在時に搭載される予定だと発表した。
ライオンが提案した「relaXspace A(リラックスペースエー)」は、肌に軽くなじませることで気になるニオイの低減や香りを楽しむことができるスティックタイプのプロダクト。
ISSは閉鎖された環境であり、空気の循環が行われているものの、ニオイが滞留しやすい場所などもあり、その対策が課題になっている。
また、限られた空間の中で生活と仕事を行うため、日々が単調になり、宇宙飛行士たちは衣服の着替えや朝夕のカンファレンス、地球を眺めることなどで気持ちの切り替えやリラックスを行い、心身のバランスを整えているという。
「relaXspace A(リラックスペースエー)」はこうした宇宙滞在の課題に対応するアイデアで、ライオン独自の香り設計技術を用い、肌に軽くなじませることで、気になるニオイの低減や使用者の好みに合った香りを楽しむことができるようにした。
宇宙飛行士向けの香り提案には、900通り以上の組み合わせから好みの香りを提案する独自のAI診断を活用し、全16種の香りから「Block/PureSoap(ピュアソープ)」「Earth/Kokedera(苔寺)」「Like/WoodyFresh(ウッディフレッシュ)」の3種を油井宇宙飛行士向けに選定した。
relaXspace A(リラックスペースエー)の香りのイメージ
- Block/PureSoap(ピュアソープ):「ニオイキャンセリング機能」で、気になるニオイを感じる前に低減
- Earth/Kokedera(苔寺):苔に覆われたお寺のような、どこか懐かしい日本を思い出す香りを、ライオンの香料技術により再現
- Like/WoodyFresh(ウッディフレッシュ):香りカスタマイズサービス『by me』独自のAIを活用し、宇宙飛行士のためにブレンドされた香り
このアイデアの今後の展開として、災害時の制限された生活環境におけるニオイ対策や、テレワークで起こりがちな「仕事とプライベートの区別ができない」状況の改善など、宇宙に限らずさらなる活用シーンの広がりを検討していくという。
人が生きる以上、宇宙でも地上でも「ニオイ」は大きなの課題となる。ライオンの今回のアイデアが実際の製品に生かされることを楽しみに待ちたい。