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AIVALIXとNSIがパートナーシップ締結 インフラ保守領域で衛星データ活用

Credit: AIVALIX株式会社 プレスリリース
2025年12月10日、インフラメンテナンス領域のAIプロダクトを開発しているAIVALIX株式会社(東京都世田谷区、代表取締役社長:中山太洋)は、衛星データ解析を手がける株式会社New Space Intelligence(山口県宇部市、代表取締役社長:長井裕美子、以下NSI)と、社会インフラの広域モニタリングに向けたパートナーシップ(MOU)を締結したと発表しました。
AIVALIXは東京大学発のAIスタートアップで、配管インフラの故障リスクをAIでスコアリングし、メンテナンスを最適化/自動化するAIプロダクト「INFRAI(インフライ)」を開発しています。
NSIとの提携を通じ、AIVALIXがもつAI解析技術や現場の点検情報・運用ナレッジと、NSIの衛星データ解析を組み合わせ、新しいインフラメンテナンスの形を創出に向けた協業を進めるとしています。
また、AIVALIXでは、「INFRAI」の精度向上と実証導入に向けてインフラ設備に関する実データの提供に協力する自治体・事業者を募集しているということです。
Synspective、GMOサイバーセキュリティbyイエラエと「衛星サイバーセキュリティ」に関する共同研究を開始

2025年12月8日、株式会社Synspective(東京都江東区、代表取締役CEO:新井元行)は、GMOサイバーセキュリティbyイエラエ株式会社(東京都渋谷区、代表取締役CEO:牧田誠)と、衛星システムに対するサイバーセキュリティ強化を目的とした共同研究を開始したと発表しました。
Synspectiveの小型SAR衛星コンステレーション開発に関する知見と、GMOサイバーセキュリティbyイエラエのサイバーセキュリティの知見を融合させ、小型衛星システムのサイバーセキュリティ対策の向上による安全性の強化を実現することを目的に、「衛星システムにおける想定すべき脅威とリスクの特定(脅威分析の実施)」「衛星システム固有のセキュリティテストの策定と実施(対策手法の検討)」に関する研究を行うということです。
両社は、この共同研究を通じて将来的な衛星設計・開発のためのセキュリティ評価手法の確立を目指すとともに、研究成果を今後の衛星開発に活用し、宇宙分野におけるサイバーセキュリティ水準の向上・安全で持続可能な宇宙利用の実現に貢献していきたいとしています。
なお、GMOサイバーセキュリティbyイエラエは、今年6月にワープスペースと宇宙サイバーセキュリティ領域で業務提携しています(参考記事)。
米Rocket Lab、新ロケット「ニュートロン」用回収型フェアリングの試験を完了

2025年12月8日、アメリカの宇宙企業ロケットラボ(アメリカ・カリフォルニア州、創業者・CEO:Sir Peter Beck、以下Rocket Lab)は、同社が開発を進めている再使用型ロケット「ニュートロン(Neutron)」の回収型フェアリング「ハングリー・ヒッポ(Hungry Hippo)」の認証試験が完了したと発表しました(Rocket Labによる発表)。
ロケット先端の衛星搭載部分のカバーであるフェアリングは、通常、打ち上げ後にロケットから分離されますが(参考記事)、ハングリー・ヒッポは、衛星などのペイロードを放出した後も分離されず、第1段と一体となった状態で地上に戻るということです。
Rocket Labは、この仕組みは商用の再使用型ロケットにおいて世界初としており、ハングリー・ヒッポにより、高頻度打上げサービスの運用が効率化されるとしています。
ニュートロンは、2026年の初打ち上げを目標としています。
Aetherflux、2027年に「軌道上データセンター衛星」を打ち上げる計画を発表

2025年12月9日、アメリカの宇宙エネルギー企業Aetherflux(アメリカ・カリフォルニア州、創業者兼CEO:Baiju Bhatt)は、2027年第1四半期を目標に、「軌道上データセンター衛星」を打ち上げると発表しました(Aetherfluxによる発表)。
「Galactic Brain」という同プロジェクトは、AIに必要な膨大なエネルギー需要に対応するため、宇宙で太陽光発電を活用したデータセンターを構築するという構想です。
通常、地上でのデータセンター建設には5〜8年を要するということですが、同社は、軌道上データセンターはこの期間を短縮できるとしています。
同社では、2027年第1四半期に最初のデータセンターノードを打ち上げて稼働させた後、続けて衛星を打ち上げてコンステレーションを構築し、容量を拡大することを計画しており、2026年には地球低軌道(LEO)からレーザーを使用して地球に電力を伝送する衛星も打ち上げる予定だとしています。
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