用語集

本用語集では宇宙業界で頻出する・非宇宙業界の方にとっては耳馴染みのない用語を解説しています。
さらに詳細を知りたくなったら、「もっと詳しく」に挙げているサイトもぜひご覧ください。

目次

アルファベット

AIS(船舶自動識別装置)

Automatic Identification System:AIS
AIS(船舶自動識別装置)とは、船舶の事故防止等を目的として、船舶の識別符号、位置、針路、速度等の安全に関する情報を、自動的に送受信するシステムです。衝突防止と人命安全という観点から、SOLAS条約によって定められる船舶への搭載が義務づけられました。従来、AIS信号は沿岸に設置された陸上局を利用して収集されていましたが、地上からカバーできる範囲は限られています。そこで、AIS受信機を搭載した衛星が打ち上げられ、人工衛星によるAIS情報サービスが開始されました。衛星により全海洋上の船舶活動が把握できるようになったことで、AIS情報サービスとしての利用だけでなく、海上輸送の効率化や、船舶メンテナンスサービスなどへの活用も期待されています。

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海上保安庁
IHI
IHIing

AstroBee・Int-Ball2

Astrobee(アストロビー)は、NASAが開発した立方体型の自由飛行ロボットで、国際宇宙ステーション(ISS)内での宇宙飛行士の支援や技術実証、教育プログラムの実施を目的としています。AstrobeeはHoney、Bumble、Queenの3台のロボットとドッキングステーションで構成されており、それぞれのロボットは電動ファンを使い微小重力下で飛行したり、ドッキングステーションで自分で充電したりできます。Int-Ball2(イントボール2)は、JAXAが開発した球形の撮影用ドローンロボットで、JAXAフライトコントロールチーム(JFCT)の管制の下でISS内を飛行し、宇宙飛行士に代わって写真や動画を撮影しています。

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NASA
JAXA 有人宇宙技術部門
JAXA 有人宇宙技術部門

CLDプログラム

CLD(Commercial Low Earth Orbit Destination)プログラムは、NASAが主導する地球低軌道(LEO)における商業活動の拠点構築を支援するプログラムのことで、日本語では「商用地球低軌道開発プログラム」と呼ばれます。現在運用されている国際宇宙ステーション(ISS)は2030年に退役予定のため、次世代の宇宙ステーションの開発を進めていかなければなりません。2021年、NASAはCLDプログラムにおいて、米国の企業3社と商用宇宙ステーションの設計に関する契約を締結しました。2025年から2026年にかけて、CLDプログラムのフェーズ2として提案依頼書の発出とポストISSにおけるLEO利用サービス調達先の1社以上の選定が予定されています。

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宇宙開発利用部会 文部科学省 資料
NASA
宙畑

CLPS(商業月面輸送プログラム)

Commercial Lunar Payload Services:CLPS
CLPS(商業月面輸送プログラム)はNASAが主導するプログラムで、科学機器や探査ロボット、月面基地の資材といった貨物の月への輸送を民間企業に公募して行うものです。CLPSはアルテミス計画の一環であり、月面の科学や探査、または商業開発の能力向上につながる積載物の輸送能力の獲得手段として位置づけられています。

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NASA
SPACE DOOR
宙畑

CSS(民間宇宙ステーション)

Commercial Space Station:CSS
CSS(民間宇宙ステーション)は、民間企業が建設・所有・運用する宇宙ステーションのことです。「商業宇宙ステーション」「商用宇宙ステーション」などとも呼ばれます。15カ国の政府機関により運用される国際宇宙ステーション(ISS)は2030年頃の運用終了が予定されていることから、その後継として民間主導の宇宙ステーションの開発が、米国を中心に進められています。民間宇宙ステーションはクルーの長期滞在拠点、科学実験、地球観測、軌道上サービスなどに利用されるほか、宇宙観光やエンタメの提供も視野に入れて設計されているものもあります。宇宙ステーションを民間主体に移行するためには、地球低軌道活動が事業として成立することが重要です。

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NASA
兼松株式会社 宇宙開発利用部会 資料
文部科学省 資料

ESA

European Space Agency:ESA
ESAは「European Space Agency」の略称で、日本語では「欧州宇宙機関」と表記される政府間組織です。1975年に設立され、2025年5月時点で欧州の23カ国が加盟しています。加盟国の財政的および知的資源を集約することで、一国では実現不可能な活動を実施できることが強みです。ESAの使命は、欧州の宇宙能力を発展させ、宇宙への投資が欧州と世界の人々に利益をもたらすようにすることで、衛星の打ち上げや有人探査、地球観測、通信、宇宙の安全性の確保など宇宙に関する幅広い活動を実施しています。ESAの本部はパリにあり、そのほかヨーロッパ各国に研究施設、地上局が存在します。

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ESA
国際宇宙航行連盟(IAF)

EVA(船外活動)

Extravehicular Activity:EVA
EVA(船外活動)とは、宇宙飛行士が国際宇宙ステーションなどの宇宙船の外で行う活動のことです。具体的には、宇宙船の外部装置や構造物の組み立て・修理、人工衛星の修理、科学機器の操作、サンプルの収集や写真撮影などを行います。宇宙飛行士がEVAを行う際には、真空や高温、低温といった宇宙空間の過酷な環境から身を守るために、宇宙服を着用しなければなりません。宇宙服には、宇宙飛行士の生命を維持しつつ快適に作業を行うためのさまざまな工夫が施されています。

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JAXA
NASA

GEO(静止軌道)

Geosynchronous Equatorial Orbit:GEO
GEO(静止軌道)は、地表から高度35,786キロメートルで軌道傾斜角が0度(赤道上空)の円軌道です。GEOでは衛星が地球を回る周期と地球の自転周期が一致しているため、衛星は常に同じ地点の上空に止まり続けることができます。静止軌道は、常に同じ視点から地球を観測できることから、気象観測や、テレビ・ラジオといった通信・放送等、さまざまな分野で利用されています。ただし、GEOに投入できる衛星の数には限りがあるため、GEO衛星は多機能・長寿命な大型衛星となる傾向にあります。

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ESA
宙畑

GTO(静止トランスファー軌道)

Geostationary Transfer OrbitGTO
GTO(静止トランスファー軌道)は衛星を静止軌道(GEO)へ投入するための中間的な楕円軌道です。衛星はGEOに入る前に、打上げロケットによってGTOに投入されます。投入後、衛星はエンジンを点火して自力で軌道を修正し、GEOに入ります。GTOを使うことで、ロケットの燃料効率を高めながら、静止軌道への投入を行えます。

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ESA
NASA
ファン! ファン! JAXA!

H-ⅡAロケット

日本の大型基幹ロケットであり、さまざまな人工衛星・探査機の打上げを行っています。初の国産液体ロケットであるH-Ⅱロケットの技術をもとに開発されたH-ⅡAロケットは、世界トップクラスの打上げ成功率と世界一のオンタイム打上げ率を達成しています。なお、2001年の試験機1号機打上げから20年以上運用されてきたH-ⅡAロケットは、2025年6月に打上げ予定の50号機をもってその役目を終えます。

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JAXA 宇宙輸送技術部門
JAXA H-ⅡAロケット50号機 SPECIAL SITE
東京会場日動 SpaceMate

H3ロケット

H-ⅡAロケットの後継機として開発された、大型基幹ロケットであり、2023年に試験機1号機が打ち上げられました。H3ロケットの特徴は、柔軟性・高信頼性・低価格の3つです。年間打上げ数を増やし、複数の機体形態を準備することで、打上げの迅速化や、ニーズに合わせた柔軟性のある打上げサービスの提供を目指しています。信頼性の面では、H-ⅡAロケットの高い打上げ成功率とオンタイム打上げ率の継承を目指しており、価格面では民生品の活用や、システムをモジュール化してライン生産に近づけることで、低コスト化を図っています。

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JAXA 宇宙輸送技術部門
文部科学省 将来宇宙輸送システム 調査検討小委員会(第1回)資料

HAPS(高高度プラットフォーム)

High Altitude Platform Station:HAPS
HAPS(高高度プラットフォーム)とは、風速等の気象条件が比較的安定している成層圏の中間域(高度約20キロメートル)に無人航空機を滞空させ、無線通信サービスを提供するシステムのことで、広範囲をカバーしながら低遅延な通信を実現できることが強みです。一般的な地上基地局のエリアカバーが最大で半径十数キロメートル程度であるのに対し、HAPSは1機で半径100キロメートルのエリアをカバーできるとされています。また、衛星通信より地上との距離が近く、離着陸も可能であるため定期的な機器のメンテンナンス・アップデートが可能で、常に最新の技術を適用できます。実用化にはまだ数年かかると考えられていますが、国内外の企業や政府機関によって開発が進められており、次世代の通信インフラとして期待されています。

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NEDO
ソフトバンク
IT業界まるわかりガイド

HEO(長楕円軌道)

Highly Elliptical Orbit:HEO
HEO(長楕円軌道)は地球を焦点とする楕円形の軌道で、近地点(地球に最も近い点)と遠地点(最も遠い点)で高度に大きな差がある軌道を指します。HEO上の衛星は遠地点付近でゆっくり移動するため、地球の特定エリア上空に長くとどまることができ、長期間にわたる高高度からの地球・宇宙観測ミッションを行う場合に適しています。

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ESA
NASA Earth Observatory

ILRS(国際月面研究ステーション)

International Lunar Research Station:ILRS
ILRS(国際月面研究ステーション)は、中国とロシアが主導して、月面および月周回軌道上に建設を予定している科学実験施設です。建設は2020年代後半から2030年代にかけて段階的に進められる予定です。5回にわたり大型ロケットを打ち上げてインフラを構築し、2035年ごろまでに月面基地を構築、以降に完全な機能をもち、大規模で安定した運用を行う施設を建設する予定だとみられています。ILRSの建設予定地は月の南極とされており、ここは水資源の存在が見込まれています。月の南極は、NASAが主導する月探査計画である「アルテミス計画」の着陸候補地でもあることから、月探査競争が激化するのではという見方もあります。

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宇宙開発利用部会 文部科学省 資料
UchuBiz

ISAM(宇宙空間での保守・組立・製造)

In-Space Servicing, Assembly and Manufacturing:ISAM
ISAM(宇宙空間での保守・組立・製造)とは、宇宙でのインフラ維持・拡張・新規製造を可能にする技術分野です。ISAMはその名の通り3つの要素で構成されています。1つ目の保守は、衛星の寿命を延ばすための修理や燃料補給、軌道変更等を指し、2つ目の組立は、個々の部品を別々に打ち上げ、宇宙空間で組み立てることを指します。これにより、大型望遠鏡や居住施設といった地上から打上げ不可能な大きさの構造物を作ることができます。3つ目の製造は、宇宙で部品を製造することを指します。ISAMは打ち上げコストの削減や、スペースデブリの発生防止、長期ミッションへの対応にとって重要で、米国のISAM国家戦略をはじめ、各国でISAM能力の開発が進められています。

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NASA
NASA
米国ホワイトハウス
アストロスケール英国

ISM(宇宙空間での製造)

In-Space Manufacturing:ISM
ISM(宇宙空間での製造)とは、「宇宙空間で行う製造活動」を指す言葉で、地上で製造した製品を打ち上げて組み立てるのではなく、宇宙空間で必要な部品や構造物を製造・組み立てます。材料だけ打ち上げればよいため、積載物が小型化し、打上げ回数を減らすことができ、打上げコストの削減やスケジュールの短縮が可能です。また、打上げロケットの制約を受けにくくなり、設計の自由度も向上します。さらに、宇宙で部品の交換や修理ができるようになれば、長期ミッションのトラブルにも柔軟に対応できます。国際宇宙ステーション(ISS)ではすでに3Dプリンターが導入されており、将来的には、ISMを導入し軌道上の資源を有効活用することで、循環型宇宙経済の構築が目指されています。

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NASA Tech Port
NASA
ESA

ISRO

Indian Space Research Organisation:ISRO
ISROはIndian Space Research Organisationの略称で、日本語では「インド宇宙研究機関」と表記される1969年設立のインドの宇宙機関です。前身はインド国立宇宙研究委員会(INCOSPAR)で、本部はバンガロールにあります。ISROは、宇宙科学技術の開発と応用を促進し、国家の総合的な発展を支援するという目的に向けて、通信、テレビ放送、気象サービス、資源監視・管理、宇宙航行サービスといった主要な宇宙システムを構築してきました。インド初の衛星は1975年、ロケットは1979年に打ち上げられており、ロケットと人工衛星を自国で製造できる世界でも数少ない国の一つです。また、ISROは国際協力にも力を入れており、多くの国の宇宙機関や民間企業と協力、連携を進めています。

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ISRO
宙畑

ISRU(現地調達における資源活用)

In-SituResource Utilization:ISRU
ISRU(現地調達における資源活用)は、ミッションに必要な物資を地球から輸送するのではなく、ミッションの目的地にある資源を活用し、必要物資を現地で生産することを指します。ISRUが実現すると、地球からの物資の輸送量と輸送時間を削減でき、ミッションのリスクとコストを減らすことができます。また、探査の持続可能性を高め、長期宇宙探査や惑星居住を実現させる足がかりとなります。月、火星探査をはじめとする深宇宙探査では、宇宙飛行士は地球にすぐにアクセスできない環境に長期間滞在するため、ISRUの重要性が高まります。実際に、アルテミス計画による月面探査を見据えて、月面の資源を利用して水、燃料を供給するISRUプラントの開発が検討されています。

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NASA
ESA
JAXA 有人宇宙技術部門

ISS(国際宇宙ステーション)

International Space Station:ISS
ISS(国際宇宙ステーション)は、地上から約400キロメートル上空に建設された有人実験施設です。その大きさはサッカー場とほぼ等しく、質量は約420トンにもなります。ISS計画は1984年に米国主導で開始され、1998年に建設が始まりました。2009年には日本の実験棟「きぼう」が完成、2011年にISS全体が完成しました。ISSの主な役割は、宇宙だけの特殊な環境を利用した実験や研究を長期間行える場所を確保することです。ISSは地球低軌道(LEO)を周回しており、約90分で地球を1周、1日で16周しています。ISSの運用は2030年で終了する予定であり、ISSの後継としては、民間宇宙ステーションへの移行が選択肢の1つとなっています。

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JAXA 有人宇宙技術部門
外務省
宙畑

JAXA

Japan Aerospace Exploration Agency:JAXA
JAXAは英文名称「Japan Aerospace Exploration Agency」の略称で、日本語の正式名称は「国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構」です。2003年に、大型ロケットや人工衛星、宇宙ステーションなどの開発を行ってきた宇宙開発事業団(NASDA)、宇宙や惑星の研究を行ってきた宇宙科学研究所(ISAS)、次世代の航空宇宙技術の研究開発を行ってきた航空宇宙技術研究所(NAL)の3機関が統合して誕生しました。この統合により、基礎研究から開発・利用まで一貫して行える体制となりました。JAXAは「宇宙と空を活かし、安全で豊かな社会を実現する」を経営理念として掲げており、宇宙環境の探査・研究や、航空技術の研究、産業振興、国際協力、教育活動などを行っています。

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JAXA
ファン!ファン!JAXA

LEO(地球低軌道)

Low Earth Orbit:LEO
LEO(地球低軌道)は、地表から高度2,000キロメートル以下の軌道で、現在最も多くの人工衛星が配置されている軌道です。LEO上の物体は秒速約7.8キロメートル、90~120分で地球を1周しています。LEOは地球に近いため高解像度の観測が可能で、衛星地球観測に適しています。個々のLEO衛星は高速で移動しているため単独での通信には不向きですが、多数の衛星を連携させた「コンステレーション」を構築することで広範囲の通信カバレッジが実現できます。地球との距離が近いため、有人宇宙活動にも適した軌道とされます。

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JAXA サテナビ
ESA
宙畑

MEO(中軌道)

Medium Earth Orbit:MEO
MEO(中軌道)はLEOとGEOの間、地上からの高度が2,000キロメートル以上、約36,000キロメートル以下の範囲の軌道を指します。この高度はGPS衛星に多く利用されており、LEOと同様に、衛星コンステレーションによって目的の機能を果たす場合が多いです。LEOよりも衛星1基でカバーできる範囲が広くなり、衛星コンステレーションに必要な衛星の基数は少なくなりますが、地上との距離が遠くなるぶん通信速度は低下します。

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ESA
TD衛星通信システム

NASA

National Aeronautics and Space Administration:NASA
NASAは「National Aeronautics and Space Administration」の略称で、日本語では「アメリカ航空宇宙局」と称されます。設立は1958年で、1969年にアポロ計画によって人類初の月面着陸を成功させたほか、スペースシャトル計画や国際宇宙ステーション(ISS)計画を主導するなど世界の宇宙産業をリードしてきました。本部はアメリカのワシントンD.C.にあり、全米各地に多くの研究施設を所有しています。NASAは民間企業や各国の政府機関と連携しながら、地球科学、太陽、太陽系、さらにその先の宇宙について研究を行っており、有人宇宙飛行や人工衛星・探査機の運用も行っています。また、教育や民間企業支援にも力を入れており、人材の育成や資金確保を支援しています。

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NASA
NASA

NGSO(非静止軌道)

Non-Geostationary Satellite Orbit:NGSO
NGSO(非静止軌道)は、地球の表面に対して静止していない衛星が使用する軌道の総称で、一般的に静止軌道(GEO)よりも高度が低い軌道です。NGSOにある衛星は、GEO衛星よりも地球との距離が近いため、低遅延でサービスを提供できる、衛星の小型化が可能、という利点があります。一方、衛星が特定の領域に滞在する時間が短いため、広域の観測を行うためには、衛星コンステレーションが必要となります。

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総務省 情報通信白書
総務省 電波利用ポータル SpaceX資料

NTN(非地上系ネットワーク)

Non-Terrestrial Network:NTN
NTN(非地上系ネットワーク)とは、地上・海・空・宇宙にある移動体を多層的につなげる無線通信ネットワークシステムのことです。離島、海上、山間部等、地上の基地局から電波が届かないエリアや、インフラ未整備エリアにも通信カバー領域を拡大し、災害発生時などの非常時にもインターネット接続が提供できます。上空に展開するNTNは、人工衛星や無人飛行機によって構成され、高度が高いほどカバーする通信エリアが広がります。

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総務省 情報通信白書
村田製作所
ソフトバンク

SAR(合成開口レーダー)

Synthetic Aperture Radar:SAR
SAR(合成開口レーダー)は、地表の詳細な画像を取得できるレーダーで、航空機や人工衛星に搭載されます。人工衛星に搭載される観測装置は主に「光学センサー」と「合成開口レーダー(SAR)」の2種類があり、光学センサーはデジタルカメラのように太陽光による可視光で観測を行うのに対し、SARは観測対象に向けて電波を発射し、跳ね返ってきた電波を観測することで、対象物の大きさや表面の性質を観測します。また、反射された電波が戻ってくるまでの時間から、対象物までのおおまかな距離も測定できます。SARは電波で観測を行うため、昼夜や天候に左右されず観測できるのが特徴です。この特徴を活かして、SARは、災害監視、地形測量、資源探査など幅広い分野で活用されています。

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国土地理院
サテナビ
宙畑

S-Booster

S-Boosterは、内閣府 宇宙開発戦略推進事務局が、JAXA、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)等とともに開催するビジネスアイデアコンテストで、2017年から開催されています。S-Boosterでは、起業や新規プロジェクト立上げを目指す社会人、学生、異業種等から幅広くビジネスアイデアを募集し、応募されたアイデアは、書類審査による一次選抜、プレゼンテーションによる二次選抜を経て、最終選抜会に進みます。特に優れたアイデアは、最大1,000万円の賞金や、長期的なビジネス支援を獲得できます。

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内閣府

SSA・SDA(宇宙状況把握・宇宙領域把握)

Space Situational Awareness:SSA
Space Domain Awareness:SDA

宇宙状況把握(SSA)・宇宙領域把握(SDA)とは、人工衛星やスペースデブリ等の宇宙物体の位置や軌道等の情報を把握し、それに基づいて安全かつ戦略的な判断を行う活動を指します。JAXAではSSAの活動として、スペースデブリの観測、軌道情報のデータベース化、人工衛星との接近解析、大気圏再突入予測を行っており、そのために低軌道帯(高度200~1,000キロメートル)のレーダーや光学望遠鏡、解析システムが整備されてきました。SDAにはSSAに加え、宇宙機の運用・利用状況およびその意図や能力を把握することも含まれており、他国の衛星の動向等を含む宇宙空間における脅威の早期探知・把握能力の強化が進められています。宇宙利用の拡大に伴い、国の防衛という観点でも宇宙領域の重要性は高まっており、SDA・SSAソリューションの開発が進んでいます。

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JAXA
内閣府 宇宙政策委員会 防衛省資料

SSO(太陽同期軌道)

Sun-Synchronous Orbit:SSO
SSO(太陽同期軌道)とは、地球を周回する軌道の一つで、一般的に高度は600~800キロメートルです。衛星と太陽の位置関係が常に一定で、衛星が同じ時間に同じ場所を通るように設計された軌道です。1年を通して観測時の地表面への太陽光の入射角がほぼ一定となるため、衛星は地表面からの放射・反射量を比較的均等に観測でき、同じ地域を一定の間隔で観測することができます。この一貫性により、地球環境の長期的な変化を正確に観測できること、また、衛星が地球の影に入る時間が年中変わらないこともメリットです。

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ESA
JAXA
宙畑

VLEO(地球超低軌道)

Very Low Earth Orbit:VLEO
VLEO(地球超低軌道)は、地表からの高度がおおむね300キロメートル以下の軌道です。VLEO上の衛星は非常に地球に近いため、より高解像度の画像を提供できます。距離が短いぶん衛星の打上げが安価になることや、運用終了後には地球の大気圏に再突入するため、宇宙ゴミを増加させないという利点もあります。しかし地表に近いVLEOは大気が濃く、高度600~800キロメートルの軌道と比べて約1,000倍もの大気抵抗があります。そのためVLEOで運用される衛星は、これに対抗するための推進システムが必要となります。

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サテナビ
ESA

あ行

アジマス

人工衛星の状況を説明する場合、アジマス(azimuth)とは衛星の進行方向のことを指します。これに対し、レーダーが照射される方向はレンジ方向といいます。

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宙畑
国土地理院

アップストリーム

アップストリームは、ロケットや衛星の製造・開発・打ち上げサービスに関連する活動を指す言葉です。アップストリームは、これまで政府系機関や大手企業が主導で取り組んできた事業領域ですが、昨今は多くのスタートアップ企業が登場しています。ただしアップストリームに該当する観測衛星にかかわるビジネスは、事業化までに長い期間を要するため資金確保が課題となり、政府による資金支援も重要な役割を担います。

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野村総合研究所「知的資産創造」(2023年10月号)
株式会社2moon
内閣府 資料

アポロ計画

アポロ計画は、アメリカ航空宇宙局(NASA)による月への有人宇宙探査計画です。1960年代から1970年代にかけて実施され、計6回の有人月面着陸を成功させました。アポロ計画はアポロ1号からアポロ17号までのミッションによって構成され、アポロ11号のニール・アームストロング船長が人類で初めて月面に降り立ちました。その後、計12名の宇宙飛行士が月面に立っています。アポロ計画で地球に持ち帰った月の岩石や試料によって、月の起源解明は大きく前進しました。アポロ計画終了後、主にコストの問題から月面探査は行われていませんでしたが、2019年にNASAは新たな有人月面着陸計画として「アルテミス(Artemis)計画」を発表しました。

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NASA
日本天文学会
宙畑

アリアン5/アリアン6

アリアン5は、静止衛星向けの世界最大級の打上げロケットです。同ロケットは、欧州12カ国の53社の出資により設立されたアリアンスペース社によって開発されました。1997年に初の打上げに成功して以来年間5~6回の打上げを行い、2023年に運用を終了しています。2024年にはアリアン5の後継機であるアリアン6が初めて打ち上げられました。アリアン6の特徴は、搭載する衛星の大きさや重さに応じて仕様が変更でき、衛星の2基同時打ち上げも可能な点です。また、打上げ頻度をアリアン5のほぼ2倍の水準に引き上げることを目指しています。

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ESA

アルテミス計画

アルテミス計画は、米国主導の国際協力体制のもとで計画されている月探査プログラムの総称です。月面への有人着陸を成功させ、その後、月周回有人拠点「ゲートウェイ」計画などを通じて、月に物資を運び、月面拠点を建設、月での人類の持続的な活動を目指します。また、月探査を通して、将来の火星探査に向けた技術・ビジネスアプローチを実証することも目的としています。

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NASA
JAXA

アルテミス合意

アルテミス合意とは、アルテミス計画を念頭に、宇宙探査・利用を行う際の諸原則について各国の共通認識を示す宣言のことで、日本は2020年10月に、最初の8つの署名国の1つとして署名しています。日本は、ゲートウェイの居住機能整備に関する技術提供や物資補給を担うことを想定しています。

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NASA
JAXA
内閣府

アンカーテナンシー

アンカーテナンシーとは、政府が民間企業の商品・サービスを継続的な発注または調達する契約のことです。これにより、マーケットが未成熟な領域の企業や業界を存続させることを目的としています。昨今、宇宙産業に参入する民間企業は増えているものの、長期間の投資が必要、かつマネタイズにも時間がかかるため、事業化の壁が高い状況です。アンカーテナンシーによって政府が顧客となれば、企業は当面、一定の利益が担保されるため、将来の需要を見込んで技術の実用化・商業化を行ったり、投資を呼び込んだりできるようになります。宇宙基本計画工程表の中では技術・産業・人材基盤の強化のためにアンカーテナンシーを含めた取り組みを拡大するとされており、2024年3月に衛星リモートセンシングの実装加速に向けた方向性が示されています。

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宇宙基本計画工程表(令和6年度改訂)
内閣府「衛星リモートセンシングデータ」実装加速への方向性について
国際社会経済研究所

イプシロン/イプシロンS

2013年に初号機が打ち上げられたイプシロンロケットは、小型衛星の打上げに特化した固体ロケットです。「世界一コンパクトな打ち上げ」というコンセプトのもと、従来よりも人手の要らない打ち上げ管制を実現し、価格を低減しました。また、振動と音を小さく、さらに、ロケットから衛星が分離されるときの衝撃を緩和する新たな機構を採用しています。
H3ロケットとのシナジーによる国際競争力強化を目指したイプシロンSロケットも開発が進んでいます。イプシロンSロケットは、イプシロンロケットより高性能かつ低コストな打上げ、ロケットの民間移管を念頭に開発されています。

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JAXA 宇宙輸送技術部門
IHIエアロスペース
IHIエアロスペース

宇宙医学

宇宙医学は、宇宙の環境がヒトの健康に与える影響、その影響を引き起こすメカニズムを解明し、対策を考え出すことを目指す研究分野です。重力がほとんどなく、大量の放射線が飛び交う宇宙の環境は、人間の身体や精神心理状態にさまざまな変化を及ぼします。宇宙環境下の医学的問題を解決し、宇宙空間での人間の健康と体力を維持することが宇宙医学の目的です。宇宙医学の研究によって得られた知見は、宇宙飛行士の健康管理だけでなく、地上の医学の進歩にも役立ちます。

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JAXA 有人宇宙技術部門
Space Medicine Japan Youth Community

宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC)

宇宙イノベーションパートナーシップ(JAXA Space Innovation through Partnership and Co-creation:J-SPARC)は、民間事業者や大学・研究機関とJAXAの間でパートナーシップを結び、共同で新たな発想の宇宙関連事業の創出を目指す研究開発プログラムです。民間事業者等とJAXAがリソースや資金を持ち寄り、企画段階から早いサイクルで事業コンセプト等をすり合わせ、早期の事業化またはJAXAでのプロジェクト化や、宇宙分野に閉じることのない技術の獲得を目指します。特に民間事業者を主体とした事業化を出口とすることが重視されています。

もっと詳しく
JAXA J-SPARC
内閣府 資料

宇宙開発利用加速化戦略プログラム(スターダストプログラム)

宇宙開発利用加速化戦略プログラム(スターダストプログラム)は、日本の宇宙開発における技術革新と産業競争力の強化を目的として、内閣府が主導する取り組みです。宇宙政策全体を俯瞰し、戦略的に取り組むべきプロジェクトを特定し、関係省庁の連携や産学の多様なプレーヤーの参画の下で技術開発に取り組んでいく枠組みとして創設されました。このプログラムでは、①安全保障や経済成長などの観点から日本の宇宙活動の自立性を維持するために優先度が高いこと、②多様な利用ニーズが見込まれる技術、またはさまざまな分野の技術の結集が必要な開発であること、③関係省庁の連携が必要な技術開発であることという3つの視点から、戦略的に取り組むべき技術開発プロジェクトが選定されます。選定されたプロジェクトには「宇宙開発利用推進費」が用いられます。

もっと詳しく
内閣府宇宙開発利用加速化戦略プログラムに関する基本方針(案)

宇宙活動法

宇宙活動法(正式名称:人工衛星等の打ち上げ及び人工衛星の管理に関する法律)は、2018年に施行された日本の法律で、衛星リモセン法と合わせて「宇宙二法」と呼ばれます。この法律が定められた背景には、宇宙開発の商業的利用の増加や安全保障の観点から、民間の活動をより具体的に規定する必要が高まったことがあります。宇宙活動法は主に、人工衛星および人工衛星を搭載したロケットの打ち上げに係る許可制度、人工衛星の管理に係る許可制度、人工衛星の打ち上げや管理に伴い発生した第三者損害の賠償に関する制度の3点から構成されます。なお、昨今、再使用型ロケットの登場やサブオービタル飛行の実施などこれまでの枠組みでは対応の難しい活動が増えていることから、現在、宇宙活動法の見直しが進められています。

もっと詳しく
内閣府 宇宙政策委員会 資料
内閣府 宇宙開発推進戦略事務局 資料
宙畑

宇宙技術戦略

宇宙技術戦略は、2023年に閣議決定された宇宙基本計画に基づき、安全保障と民生の両分野で日本が優先的に取り組むべき技術とその開発タイムラインを示した戦略的指針です。「衛星」「宇宙科学・探査」「宇宙輸送」「分野共通技術」の4分野で、日本の技術的優位性の強化と、サプライチェーンの自律性の確保に資する技術開発を推進し、先端・基盤技術開発や民間主体の商業化に向けた支援を行います。また、政府が新設した総額1兆円規模の「宇宙戦略基金」の技術開発テーマの設定においては、宇宙技術戦略で抽出された技術項目が参照されています。

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宇宙技術戦略(令和6年度改訂)概要
SPACE Media

宇宙基本計画

宇宙基本計画とは、2008年に成立した宇宙基本法に基づいて策定された、今後10年の日本の宇宙政策の基本方針を示す計画のことです。2009年に初めて策定されて以来、およそ3年おきに改訂されています。直近の改訂は2023年で、宇宙安全保障の確保、国土強靭化や地球規模課題への対応、宇宙科学・探査による知見の獲得、宇宙活動を支える総合的基盤の強化という「目標と将来像」が記載されました。また、宇宙基本計画では計画を進めるにあたっての工程表も作成されており、目標に向けた具体的施策やスケジュールなどが記載されています。工程表は、宇宙政策委員会で進捗が検証され、毎年改訂されます。

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宇宙基本計画(令和5年6⽉13⽇)
宇宙基本計画(概要)
宇宙基本計画工程表(令和6年度改訂)
宇宙基本計画工程表(概要)
宙畑

宇宙交通管理(STM)

Space Traffic Management:STM
宇宙交通管理(STM)とは、宇宙利用における安全性・安定性・持続可能性を確保するための取り組みを指し、スペースデブリの発生抑制や人工衛星の衝突防止、宇宙状況把握(SSA)など、宇宙空間で持続的に活動を行うために必要なサービスが含まれます。昨今、低軌道を中心に人工衛星の数は急増しており、これに伴いスペースデブリも増加しています。軌道の混雑やデブリの増加は、衛星同士や衛星とデブリの衝突、衛星が利用する周波数の不足といった問題を引き起こすおそれがあるため、宇宙交通管理が必要となります。すでに各国で宇宙交通管理に関するルールづくりや技術開発が進んでいますが、宇宙は国際公共財であることから、宇宙交通管理の実現のためには国際的な協力や標準化が必要です。

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NASA
宙畑
三菱総合研究所

宇宙資源法

宇宙資源法(正式名称:宇宙資源の探査及び開発に関する事業活動の促進に関する法律)は、2021年に施行された日本の法律で、宇宙の適切な利用の範囲内で、民間事業者による宇宙資源の探査および開発を促進することを目的としています。宇宙資源法の主な内容は3つです。1つ目は宇宙資源の定義で、「月その他の天体を含む宇宙空間に存在する水、鉱物その他の天然資源」を宇宙資源として定めています。2つ目は探査・開発の許可制度で、宇宙資源の探査を行う際は、国の許可が必要なことを定めています。3つ目は所有権の取得で、許可を受けた活動計画に従い採掘等を行い所有の意思をもって占有した場合、採掘等をした者が資源の所有権を取得することを定めています。

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e-Gov
内閣府 資料

宇宙実験

宇宙実験とは、宇宙空間で行われる実験のことです。現在、宇宙実験が行われている国際宇宙ステーション(ISS)の船内は微小重力、また対流ほとんどが起きないという地上での再現が難しい環境です。また、船外は気圧が地上の100億分の1の高真空状態で、強力な宇宙放射線が飛び交う特殊な環境となっています。こうした環境の中で得られる実験結果は想定外のものであることも多く、新たな知見の獲得につながっています。これまでに行われてきた実験は生物学やバイオテクノロジー、地球科学、物理科学、医学、技術検証など多岐にわたり、その成果は新薬の開発など地上でも生かされています。

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JAXA
NASA
宙畑

宇宙条約

宇宙条約とは「月その他の天体を含む宇宙空間の探査及び利用における国家活動を律する原則に関する条約」の略称で、1966年に採択された、宇宙活動に関する基本的な国際ルールを定める条約です。宇宙空間はすべての国が自由に探査・利用できる権利を有すること、宇宙空間の探査・利用は平和目的のために行われるべきで軌道上や天体への兵器の配備は認められないこと、政府機関だけでなく非政府組織による宇宙活動についても当該国が国際的な責任を負うことなどが定められています。

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外務省(宇宙条約条文)
国連宇宙部
米国国務省

宇宙植物学

宇宙植物学とは、植物が宇宙環境に対応する仕組みを探究する学問です。宇宙植物学の研究は、地球とは重力の大きさなどが異なる宇宙環境での植物の反応とその仕組みを調べる研究と、植物を宇宙でどう育てるかという研究の大きく2つに分けられます。宇宙植物学の研究が進むことは、生命科学領域への学術的な貢献や、地上での食料生産技術向上、未来の宇宙活動における食料確保につながります。

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JAXA 有人宇宙技術部門「宇宙を感じる植物のしくみ」
JAXA 有人宇宙技術部門

宇宙生物学

宇宙生物学とは、宇宙における生命の起源、進化、分布などについて研究する学問です。NASAでは1990年代に新しい学際研究分野として宇宙生物学プログラムが創設されており、生命の起源と進化、地球外生命の可能性や発見の方法、生命が存在しうる環境(ハビタブルゾーン)などについて研究されてきました。宇宙生物学の研究では、生物学、化学、天文学、地質学などさまざまな分野の知見を統合することが必要です。

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NASA

宇宙戦略基金

宇宙戦略基金は、日本政府が宇宙分野の技術開発や市場拡大を後押しするために創設した基金で、2024年度から運用が開始されています。この基金は、内閣府、総務省、文部科学省、経済産業省が連携し、JAXAに造成されました。この基金は、「輸送」「衛星等」「探査等」の3分野において、事業全体の目的である「宇宙関連市場の拡大」「宇宙を活用した地球規模・社会課題解決への貢献」「宇宙における知の探究活動の深化・基盤技術力の強化」の実現を目指します。支援対象はスタートアップをはじめとする民間企業や大学等で、これらの組織が複数年度(最大10年)にわたって技術開発に取り組めるよう、先端技術開発、技術実証、商業化等の支援を行います。

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宇宙戦略基金
宇宙戦略基金について(全体概要)
宙畑

宇宙輸送システム

宇宙輸送システムとは、人工衛星や宇宙探査機、人員、物資などを地球から宇宙へ運ぶための手段・技術の総称で、代表的なものに、ロケットやスペースシャトルがあります。宇宙空間への人工物の打上げは年々増加しており、効率的で低コストの宇宙輸送システムが求められていることから、再使用可能なロケットも一部で実用化されています。また、将来的にはスペースプレーンや宇宙エレベーターなどの構想もあり、宇宙旅行の一般化や月面・火星探査の観点からも、宇宙輸送システムの役割はさらに広がっていくと考えられます。

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JAXA
JAXA資料(2020年2月20日)
宇宙基本計画

衛星コンステレーション

衛星コンステレーションとは、多数の衛星を共通の目的の下で一体的に機能させることです。衛星1基がカバーできる範囲には限りがありますが、複数の衛星を連携させることで、地球全体へのサービス提供が可能です。コンステレーションは英語で「星座」を意味し、複数の衛星を連携させることをたとえた表現です。近年では、通信遅延が少ない中・低軌道上に衛星を配置することで、陸上・海上・航空機上に高速・大容量の通信サービスが提供されています。これらの通信サービスは、安全保障や、未開地・被災地への通信インフラ整備、リモートセンシングによる農業の状態監視、物流の配送効率化等さまざまな分野での活用が期待されており、民間企業主体の小型衛星のコンステレーション構築も進んでいます。

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総務省
内閣府
国際社会経済研究所

衛星測位システム

Global Navigation Satellite System:GNSS
衛星測位システム(GNSS)とは、人工衛星を利用して地球上の位置を計測するためのシステムの総称です。GNSSには日本の「みちびき」、米国の「GPS」、欧州の「Galileo」、ロシアの「GLONASS」、中国の「BeiDou(北斗)」等があり、国や地域ごとに独自の運用管理が行われています(「みちびき」はアジア・オセアニア地域のみを対象とするため、地域航法衛星システム〔Regional Navigation Satellite System:RNSS〕とされる場合もあります)。GNSSによる測位には主に「単独測位」と「相対測位」の2つがあります。単独測位は、1台の受信機を測定したい場所(未知点)に設置し、複数の衛星との通信を経て位置を特定する方法で、受信機1台で利用できる反面、衛星の位置誤差や電波遅延の影響を受けやすく、10メートル程度の誤差が発生します。相対測位は、位置座標がわかっている場所(既知点)に1台、測定したい場(未知点)にもう1台、計2台の受信機を設置して位置を特定する方法です。単独測位よりも測位誤差が少なく、数センチメートル単位での測位が可能です。GNSSはナビゲーションや測量などさまざまな分野で活用されています。

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国土地理院
KDDI
NTT

衛星地球観測コンソーシアム(CONSEO)

衛星地球観測コンソーシアム(CONSEO)は、産学官の多様なプレーヤーが集まり、日本の衛星地球観測の戦略や政策につながる議論を通じた提言をまとめることなどをミッションとした、国内最大の衛星地球観測コミュニティです。設立は2022年9月で、JAXA衛星利用運用センターに事務局が置かれています。会員は、宇宙ビジネスにかかわる民間事業者、省庁や自治体、大学・研究機関等のアカデミアなどから構成され、これまでに政策提言、勉強会、会員間の交流イベント、種子島宇宙センター見学などが行われてきました。

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CONSEO
JAXA 資料

衛星リモセン法

衛星リモセン法(正式名称:衛星リモートセンシング記録の適正な取扱いの確保に関する法律)は、2016年に制定された日本の法律で、宇宙基本法の基本理念に則り、衛星によるリモートセンシング記録の適切な取り扱いを確保することを目的としています。衛星リモセン記録とは、衛星が取得した地球観測データのことです。衛星リモセン法が定める内容は、衛星リモセン装置の使用許可制度、記録保有者の義務制度、取り扱い者の認定制度の大きく3つに分類されます。リモセン記録は軍事技術の側面を持ち、悪用を防止する必要がある一方、データの適正な利用による新たなビジネス展開も期待されており、両者のバランスが重要です。

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e-Gov
内閣府 宇宙政策委員会 資料

液体ロケット

液体ロケットは、液体燃料と酸化剤を混合して燃焼させることで推進力を得るロケットです。液体ロケットのメリットは、ロケットの精密な軌道投入が可能となることで、衛星自身が軌道調整をする燃料の量を抑制できることです。しかし、構造が複雑なため、固体ロケットに比べて開発・製造や運用が難しくなります。一般的に、大型のロケットや精密な軌道投入を行う際に液体ロケットが使用されます。

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JAXA 有人宇宙技術部門
ファン! ファン! JAXA!
宙畑

か行

軌道間輸送機(OTV)

Orbital Transfer Vehicle:OTV
軌道間輸送機とは、異なる軌道間で衛星や物資などを輸送する宇宙機のことです。地上から打ち上げられた衛星や物資を、目的の軌道へ運搬・投入する役割や、深宇宙探査に向けた中継輸送の役割を担います。軌道間輸送機は、各種衛星や軌道上の拠点となることで新たな宇宙インフラを構築し、宇宙システムの物流システムを大きく進化させるとして、「宇宙戦略基金」の中でも技術開発テーマの一つに挙げられています。また深宇宙探査において、軌道間輸送機が深宇宙までの輸送の役割を担うことになれば、衛星開発者はミッション機器の開発・運用に注力でき、より挑戦的な探査ミッションができるようになります。日本においては小惑星リュウグウへの精密着陸と往復に成功した探査機「はやぶさ」から得られた課題と成果が、軌道間輸送機の実現に役立つと考えられています。

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宇宙戦略基金実施方針(文部科学省計上分)第二期技術開発テーマ
宇宙科学研究所 あいさすGATE

軌道上サービス

軌道上サービスとは、軌道上にある衛星に対して行うサービスのことです。軌道上サービスを行うための衛星を打ち上げ、軌道上の人工衛星の修理や燃料の補給、軌道の移動・修正をしたり、スペースデブリを除去することなどがこれにあたります。衛星に物理的なサービスを提供できる軌道上サービスが実現できれば、衛星の寿命延長など、宇宙インフラの持続性と経済性の向上が期待できます。また、運用が終了した衛星を迅速に軌道から離脱させられるようになれば、スペースデブリ削減にもつながります。軌道上サービス技術の発展は、宇宙の持続可能性の維持に加え、深宇宙での有人探査や軌道上でのサプライチェーン構築の足がかりになると考えられています。なお、最近は、宇宙ステーションでの実験や実証など軌道上で何らかの処理や操作を行う機会を顧客に提供することも軌道上サービスとされています。

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JAXA 新規事業促進部
宙畑
UchuBiz

「きぼう」日本実験棟(JEM)

Japanese Experiment Module:JEM
「きぼう」は、国際宇宙ステーション(ISS)の一部で、日本初の有人実験棟です。ISSで最大の実験モジュールであり、開発も日本が担当しました。「きぼう」は船内実験室と船外実験プラットフォームの2つの実験スペースからなり、内部は地上とほぼ同じ空気組成、1気圧が保たれています。宇宙の特殊な環境を利用できる「きぼう」では、企業や大学、研究機関による実験や実証が行われています。「きぼう」の運用は、筑波宇宙センターからリモートで行われており、「きぼう」で使用される実験装置のモニタリングに加え、船内の熱や空調、電力、通信などを保つための運用が、24時間体制で実施されています。

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JAXA 有人宇宙技術部門
JAXA

キューブサット(超小型衛星)

Cubesat
キューブサット(超小型衛星)は、一辺が10センチメートルの立方体を基本ユニットとする人工衛星です。一般的には、1ユニットから3ユニット程度のサイズが展開されていて、重量も1〜4キログラム程度と、非常に小さな衛星です。キューブサットのメリットの一つが、開発や打上げのコストを大幅に抑えられることです。大型の衛星は電子機器を高額の宇宙用部品で構成しなければなりませんが、キューブサットは機体が小さく構造がシンプルなこと、既存の部品を使用できることから、大型衛星よりも開発期間を短縮できます。打上げについても、大型衛星打上げロケットに相乗り衛星として搭載したり、ISSまで運んで日本の実験棟「きぼう」から放出したりすることで、コストを削減できます。

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宙畑
Stella Mechanics
STARS-AO

極軌道

極軌道とは、南極と北極のほぼ真上を通る、すなわち軌道傾斜角がほぼ90°で地球を南北方向に周回する軌道です。極軌道上の衛星は、地球の自転により毎回異なる経度の地域を観測するため地球全体を網羅的に観測することが可能です。また、極軌道は高度200~1,000キロメートル程度の低軌道の一種であることから、静止軌道衛星よりも観測範囲は狭いものの、高解像度の画像を取得できます。

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ESA
NASA
気象衛星センター

空間分解能

衛星地球観測における空間分解能とは、衛星に搭載しているセンサーがデータを取得できる細かさを指します。近い距離にある2つの物体を2つのものとして区別できる最小の距離が小さいほど空間分解能が高いといえます。空間分解能にはセンサーの性能や対象までの距離、軌道高度などが影響します。たとえばある衛星が同じ光学センサーを搭載している場合、軌道高度が高くなるほど分解能は低下します。また、衛星を斜めにして撮影する際は、真下を撮影するときより分解能が低くなります。なお、空間分解能とよく混同される「解像度」は、衛星データが、エンドユーザに提供されるときに画像の1ピクセルが地表面の何メートルに相当するかを表すものです。

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宙畑
日本電子

クルータイム

クルータイムとは、宇宙飛行士の労働時間のことです。国際宇宙ステーション(ISS)での宇宙飛行士の1日の労働時間は6.5~8時間で、休日は週に2日、祝日もあります。ISSで成果をあげるためにはクルータイムの管理が重要で、地上にある管制局の担当者がミッションのスケジュールを作成し、クルータイムを管理しています。

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JAXA
JAXA 有人宇宙技術部門

経済安全保障重要技術育成プログラム(Kプログラム)

経済安全保障重要技術育成プログラム(通称:Kプログラム)は、内閣府、文部科学省、経済産業省が中心となり、日本が国際社会で中長期的に確固たる地位を確保し続けるために不可欠な先端的技術の研究開発と、その成果の活用を推進するプログラムです。有識者等によるプログラム会議、および閣僚級会議で国のニーズ(研究開発ビジョン)が決定された後、これを実現するための研究開発が公募されます。経済安全保障における日本のニーズを実現するため、各技術の特性や成熟度に応じた技術流出対策を講じながら、研究開発から技術実証までを推進します。

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内閣府

月面探査・月面開発

月面探査とは月面の地形や環境、資源などを調査・研究することで、探査結果をもとに、月面で人類が活動するための拠点となる基地づくりや資源活用を行うのが月面開発です。月面探査・開発の意義には、今後の太陽系探査に向けた技術獲得・実証、太陽系環境についての科学的知見の創出、月にある資源の獲得などが挙げられます。月面探査・開発にかかわる国際的な動向としては、米国が主導するアルテミス計画、中国とロシアが主導する国際月面研究ステーション(ILRS)の建設計画が代表的です。どちらの計画も、人類の活動拠点となる月面基地を建設し、長期的な探査を行うことを目指しています。

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東京海上日動 SpaceMate
宙畑
UchuBiz

固体ロケット

固体ロケットは、燃料と酸化剤を均一に混ぜて固体化したものを推進剤として使用するロケットです。固体ロケットのメリットは、構造の単純さ・燃料の扱いやすさによる、製造から打上げまでのリードタイムの短さと、固体推進剤が一気に燃えるため大きな推進力を得られることです。ただし、一度燃焼すると燃料制御が難しく、精密な軌道投入が難しいことが弱点です。一般的に、大きな初速が必要な場合や、比較的小型のロケットには固体ロケットが使用されます。

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JAXA 有人宇宙技術部門
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宙畑

さ行

時間分解能

時間分解能は、観測機器や衛星が同じ地点をどれだけの頻度で観測できるかを示す指標で、観測の時間的な細かさを表します。たとえば、ある地球観測衛星が同じ地点を毎日1回観測する場合、その時間分解能は「1日」となります。時間分解能が高いほど経時変化を細かく見ることができるため、災害の状況や農作物の成長、都市の変化などを詳細に追跡することが可能になります。衛星には時間分解能を向上させるため軌道高度を上げて広域観測を行うと、空間分解能が低下してしまうというトレードオフ関係があり、両方を同時に向上させるための研究開発や、低軌道での小型衛星コンステレーション構築が進んでいます。

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JAXA 第一宇宙技術部門「地球観測衛星の基礎知識」
日本天文学会
サテナビ

射点

射点は射場の一部で、ロケットを発射するために、ロケットの組み立て、搭載、移動、発射等を行う設備を指します。具体的には、発射台や避雷針、組み立て設備、音響抑制装置、燃料供給設備、管制・指令関連施設等が含まれます。管制室ではロケットを遠隔操作し、ロケットの組み立て・調整、推進剤の注入、カウントダウンなど、打上げまでの業務全般を行います。

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有人宇宙システム JAMステ
三菱重工業

射場

射場とは、ロケットを打ち上げるための場所を指します。現在、国内の射場は鹿児島県の内之浦と種子島、北海道大樹町、和歌山県串本町の4カ所です。鹿児島県の内之浦と種子島の射場はJAXAが運営する国立の射場で、数々の衛星・探査機が打ち上げられてきました。北海道大樹町、和歌山県串本町の射場はいずれも2020年以降に完成した民営の施設で、民間企業のロケットの打上げが始まっています。また、海外では軍が運営する射場もあります。射場は主に、東および南北いずれかに開けている、低緯度地域にある、航空や漁業等、他産業への影響が少なく天気が安定した場所であるという条件を満たしている必要があり、東と南に大きく開けた海をもつ日本は、射場に向いた場所といえます。

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宙畑
東京海上日動 SpaceMate

準天頂衛星システム

準天頂衛星システムとは、準天頂軌道の衛星で構成される日本の衛星測位システムのことです。準天頂軌道は、衛星の日本上空での滞在時間ができるだけ長くなるよう設計された軌道です。準天頂衛星システムは「みちびき」と呼ばれ、2018年から4機体制でサービスを開始しました。日本の真上にGPSと同じ役割をもつみちびきを置くことで、山間部や高層ビル街などGPS衛星の信号が遮蔽されやすい場所においても位置情報を取得できるようになりました。みちびきがGPSの精度を補強することで、高精度な測位が可能になります。現在、みちびきは7機体制の構築に向けた開発・整備が進められていて、2025年2月には5機目にあたるみちびき6号機が打ち上げられました。

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JAXA みちびき特設サイト
みちびきHP
サテナビ

人工衛星

人工衛星とは、地球を周回する人工物で、地球環境の変化の長期的な観測を行う地球観測衛星、無線通信の中継や放送を行う通信衛星、位置情報の計測に必要な信号を送信する測位衛星などがあります。人工衛星は地球低軌道(LEO)、中軌道(MEO)、静止軌道(GEO)のいずれかの軌道を周回しており、地球に対して水平方向に飛ぶことによる遠心力と、地球の重力が釣り合うことで宇宙空間にとどまっていますが、重力は地球から離れるほど弱まるため、高い高度を飛ぶ衛星ほど周回スピードが遅くなります。また、人工衛星は地上との通信などのためにエネルギー源が必要で、太陽光電池やエンジンを噴射するための燃料を搭載しています。自身で軌道や姿勢を保つことができる期間が衛星の寿命となり、運用が終了した衛星は大気圏への再突入や、軌道変更によってスペースデブリとなることを防ぎます。

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サテナビ
JAXA 人工衛星ガイドブック
第一生命経済研究所

スターシップ

スターシップは直径9メートル、全長123メートルの超巨大ロケットで、第1段の大型ロケット「Super Heavy(スーパーヘビー)」と第2段の大型宇宙船「Starship(スターシップ)」から構成され、いずれも回収・再使用が可能です。スターシップは米国の民間企業SpaceX社が開発しており、乗組員と貨物を地球周回軌道、月、火星、さらにその先へ運ぶことを目指し、2023年から飛行試験が行われています。スターシップは、NASA主導で月探査を行うアルテミス計画の有人月面着陸システム(HLS)の1つとしても採用されています。

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SpaceX

スペースデブリ(宇宙ごみ)

スペースデブリ(宇宙ごみ)とは、軌道上にある不要な人工物体のことです。具体的には、使用済みまたは故障した人工衛星、打上げロケットの上段、ミッション遂行中に放出された部品や、スペースデブリ同士の衝突により発生した破片等です。軌道上には1ミリメートル以上の物体が1億個以上あると推定されており、これらの物体は高速で軌道上を周回しているため、1ミリメートル程度のデブリでも運用中の衛星の故障、1センチメートル以上のデブリの場合はミッション終了につながる致命的な破壊につながるおそれがあります。

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ファン! ファン! JAXA!
宙畑

スペースプレーン

スペースプレーンとは、垂直に打ち上げられる従来のロケットとは異なり、滑走路を用いて水平に離発着する、航空機と同じスタイルの宇宙輸送システムです。スペースプレーンは再使用が可能で、宇宙輸送のコスト削減や環境配慮の実現が期待されています。

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日本機械学会
ファン! ファン! JAXA!

スペースポート(宇宙港)

スペースポート(宇宙港)はロケットの打上げや宇宙船の離着陸が行われる施設を指します。宇宙港は大きく2種類あり、ロケットなどを地上から垂直に打ち上げる「垂直型」と、航空機のように滑走路を使用して宇宙船などを離着陸させる「水平型」があります。水平型の宇宙港は打上げ台が不要なため、既存の空港を利用できる可能性もあります。世界規模でロケットの打上げ数が増加していることから、宇宙港の需要が増加しており、現在構想・建設中のものを含めると世界では約100カ所、日本では8カ所で宇宙港が計画・設置されています。宇宙港は、ハブ空港やターミナル駅のように多くの人が行き交う場所となり、エリア全体に経済効果が見込めることから、宇宙港をきっかけとした地域経済の活性化も期待されています。

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SPACE PORT JAPAN
東京海上日動 SpaceMate
UchuBiz

測位衛星

測位衛星とは、地球上の位置や時刻を測定するための人工衛星です。代表的なものに、アメリカの「GPS」、欧州の「Galileo」、ロシアの「GLONASS」、日本の「みちびき」、中国の「BeiDou(北斗)」などが挙げられます。これらの衛星は軌道上を周回しながら、位置情報と正確な時刻情報を発信します。地上では4機以上の測位衛星からの信号を受信することで、人工衛星との距離を測定し、距離データをもとに正確な位置と時刻を計算できます。

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JAXA みちびき特設サイト
内閣府 みちびき特設サイト

ソユーズ

ソユーズはロシアの有人宇宙船で、地上と国際宇宙ステーション(ISS)との往復等に使用されています。宇宙探査の歴史上、最も長く運用されている宇宙船であるソユーズは、1967年の初飛行以来、何度も改良されており、現在は最大3人の宇宙飛行士を搭乗させることができる「ソユーズMS宇宙船」が使用されています。ソユーズは、ISSに結合する軌道モジュール、打上げおよび帰還時に乗組員が搭乗する帰還モジュール、エンジンなどを搭載する機器/推進モジュールの3つの主要部分で構成されています。帰還時には大気圏の手前ですべてが分離して、耐熱シールドを装備した帰還モジュールのみが地球に戻ってきます。

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JAXA 有人宇宙技術部門
NASA

た行

ダウンストリーム

ダウンストリームとは、宇宙産業のバリューチェーンの分類の一つで、主に人工衛星などの宇宙アセットを地上で活用するエンドユーザー向けサービスを指します。具体的には、衛星通信・放送、地球観測、ナビゲーションシステム等がこれにあたります。対して、ロケットや衛星の開発・製造・打上げなどは「アップストリーム」に分類されます。従来の宇宙産業では政府機関等によるアップストリームへの取り組みが中心でしたが、昨今は宇宙利活用を行う多くのスタートアップ企業が登場し、ダウンストリーム領域のビジネスが活発化しています。

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ESA
野村総合研究所「知的資産創造 2023年10月号」
PwCコンサルティング

地球観測衛星

地球観測衛星とは、リモートセンシング技術によって地球の変化を観測することを目的とした人工衛星です。観測対象に応じて、光学センサーやマイクロ波センサーといった異なるセンサーを搭載しています。地球観測衛星は、各国の公的機関や民間企業が、地上の施設から運用を行っています。地球観測衛星の観測データはそのままでは利用できないものが多く、補正処理などを行ってから利用者に提供されます。観測データには無償で公開されているものと販売されているものがあり、地球環境や気象分野の研究、地図・都市計画、農業、防災、安全保障などさまざまな分野で活用されています。

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リモートセンシング技術センター
サテナビ

地球近傍小惑星(NEAs)

Near Earth Asteroids:NEAs
地球近傍小惑星(NEAs)とは、近日点距離が1.3au以下の小惑星です。近日点とは、軌道上を移動する太陽系内の天体が、その軌道上で最も太陽に近づく点のことで、近日点と太陽の間の距離を近日点距離といいます。auとは天文学で用いられる距離の単位で、1auは太陽から地球までの距離とほぼ等しく、約1億5,000万キロメートルです。NEAsの多くは、小惑星帯にあった小惑星が木星や土星などから力を受け、地球との距離が近くなったものと考えられています。NEAsはNASAを中心とした各国の連携によって監視されており、地球の衝突の恐れがないかを感知する早期警報システムも運用されています。

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日本天文学会
ATLAS(Asteroid Terrestrial-impact Last Alert System)

地理空間情報

地理空間情報とは、位置情報、または位置情報に関連づけられたさまざまな事象に関する情報のことです。具体的には、地形図や都市計画図等の地図データや空中写真データ、人工衛星による植生や気象等の観測データ、道路や河川などの台帳データ、人口や農業などの統計データ、固定資産や顧客リストなどの各種データベース、全地球測位システム(GPS)による位置情報など、多様な情報が含まれます。これらの地理空間情報をデジタルの地図上で重ね合わせ、視覚的にわかりやすい状態で表示し、解析できるようにしたものが地理情報システム(Geographic Information System:GIS)です。GISはナビゲーションシステムや防災分野、商圏分析などに活用され、現代の生活に不可欠なものとなっています。

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国土交通省
国土地理院
宙畑

通信衛星

通信衛星とは、テレビ放送、電話、インターネットなどの通信信号を中継・伝送する人工衛星です。地上から送られた電波を受信し、それを別の地上局や広範囲の地域に再送信することで、地球上の遠く離れた地点間での通信を実現します。通信衛星は、通信インフラが未整備の国・地域や、船舶・航空機などにインターネット接続環境を提供するとともに、地上の影響を受けないことから災害時の貴重な通信手段ともなります。

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サテナビ
スカパーJSAT
ソフトバンク

月周回有人拠点「ゲートウェイ」

月周回有人拠点「ゲートウェイ」は、NASAが主導する月探査計画「アルテミス計画」において、持続的な月面探査の中継基地として、さらにその先の火星探査に向けて月周回軌道上に構築が予定されている有人拠点です。ゲートウェイは4名の宇宙飛行士の滞在を想定しており、電気・推進エレメント、居住・ロジスティクス拠点、国際居住棟などから構成され、燃料消費が少なくて済む月長楕円極軌道(NRHO)に設置される予定です。日本を含め、主にISS計画に参加する宇宙機関が参画しており、各モジュールや構成要素の開発を分担しています。

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JAXA
文部科学省

デュアルユース

デュアルユースとは、ある技術や製品が軍事用途と民生用途どちらにも利活用できることを指し、軍事目的で開発された技術が民生用途に転用されるケースもあれば、その逆のケースもあります。デュアルユースの一例が、ロケットの打上げ技術です。人や物資を宇宙へ運ぶロケットの打上げ技術は、正確なコースに打上げるという面で弾道ミサイルの打上げ技術と非常に近い性質をもっています。日本においても、宇宙技術のデュアルユース性は認められており、民間の宇宙技術の安全保障分野への活用が宇宙産業の発展を促すことにもつながるとされています。

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宇宙基本計画
国際社会経済研究所

天宮宇宙ステーション

天宮宇宙ステーションは、中国が独自に建設・運用している有人宇宙ステーションです。天宮宇宙ステーションは2021年から運用が開始され、コアモジュールの「天和」を中心に2つの実験モジュール「問天」「夢天」が左右に合体したT字型の構成となっています。収容人数は最大6名で、自国の科学的研究や教育活動に加え、国際協力を目的に他国の科学者や実験機器の受け入れも行っています。天宮宇宙ステーションは中国有人宇宙機関(CMSA)が運用しており、高度340~450キロメートルで地球を周回し、10年以上の継続運用が予定されています。

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宇宙開発利用部会 文部科学省 資料
国連宇宙部(UNOSSA)
宙畑
UchuBiz

な行

内閣府 宇宙開発戦略推進事務局

2008年に施行された宇宙基本法に基づき、内閣には宇宙開発戦略本部が設置されました。宇宙開発戦略本部は、宇宙開発利用の推進に関する基本的な方針、宇宙開発利用に関して政府が実施すべき施策の方針検討や、閣議決定案の作成等を行いますが、ここで決まった方針に基づき、関係省庁と連携したり、具体的な施策を調整・実行したりするのが宇宙開発戦略推進事務局です。宇宙開発戦略推進事務局は内閣府の組織で、日本の宇宙開発における司令塔としての機能を果たしています。具体的には、宇宙開発利用に関する政策の企画・立案・総合調整、準天頂衛星システムの開発・整備・運用の施策の実施等を行っています。

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内閣府
宇宙基本法(骨子)
宙畑

は行

パラボリックフライト

パラボリックフライトとは、航空機が放物線状の飛行軌道を描いて飛ぶことで、機内に短時間の無重力状態を作り出す飛行方法です。航空機が急上昇し、エンジンをアイドリング状態にして自由落下に近い状態に入ることで、約20秒間の無重力状態が得られます。その後、機体は急降下し、再び通常の飛行姿勢に戻ります。パラボリックフライトは、宇宙飛行士の訓練や宇宙実験の事前テスト、宇宙実験装置の検証に用いられています。また、パラボリックフライトは無重力状態だけでなく、月や火星の重力を模擬する飛行も可能です。

もっと詳しく
NASA
ESA
第38回 COSPAR科学会議

ファルコン9

米国の民間企業SpaceX社が開発した2段式ロケットで、宇宙船の打上げや国際宇宙ステーション(ISS)への補給ミッションなどに使用されています。2010年に初号機が打ち上げられ、その後民間企業として世界で初めて、地球周回軌道の飛行と帰還カプセルの回収に成功しました。ファルコン9の最大の特徴は、第1段エンジンとタンクが再使用できることです。宇宙空間に入る前に分離した第1段エンジンを射点に近い場所で回収し、再使用することで、打上げコストの削減と高頻度の打上げを実現しています。

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SpaceX
JAXA 有人宇宙技術部門
宙畑

フェアリング

フェアリングは、ロケットの先端部で、内部に収納した人工衛星を周囲の環境から保護するためのカバーです。ロケット打上げまでは内部(衛星搭載空間)の温湿度や清浄度を一定に保ち、ロケットが大気中(地上~高度100キロメートル強)を飛行する際の風圧や摩擦熱から衛星を守ります。そして大気圏と宇宙空間の境界とされる高度約100キロメートルで2片に分割され、ロケットから分離されます。

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JAXA 宇宙輸送技術部門
川崎重工業
SPACE Media

プラネタリー・ディフェンス

プラネタリー・ディフェンスは日本語で「地球防衛」「惑星防衛」と呼ばれ、地球への天体衝突による災害を未然に防ぐための活動を指します。地球への小惑星の衝突はたびたび起こっており、特に観測能力・頻度が上がった2000年以降は、地球に接近する小惑星を多く発見できるようになりました。プラネタリー・ディフェンスには、地球接近天体(NEO)の発見・追跡と、衝突回避、被害の最小化という要素があります。発見・追跡においては、NEOの軌道を正確に予測することで、地球への衝突を予測します。また、NEOの物理的特性を把握することで、衝突回避の検討のための情報を取得します。衝突回避・被害の最小化においては、天体に物体を衝突させて軌道を変更する実験や、国際的ルールの策定に向けた議論が行われています。

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日本天文学会
文部科学省 宇宙開発利用部会 JAXA資料(2024年9月27日)

ペイロード

ペイロードとは、ロケットや航空機等が運ぶ貨物、または運搬能力そのものを指します。なお、ロケットにとってのペイロードは人工衛星や探査機などの機体、衛星にとってのペイロードは観測機器等のミッション機器を指します。衛星に搭載されるペイロードは衛星のミッション目標によって大きく異なり、たとえば通信衛星では地上機器と送受信を行う通信装置がペイロードとなります。

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日本機会学会
宙畑
EVONA

ま行

や行

ら行

ライドシェア(相乗り)

ライドシェア(相乗り)は、小型人工衛星等の複数の積載物を1つのロケットに載せて打ち上げることです。ライドシェアのメリットは、打上げ機会が増えること、打上げ費用や搭載燃料の削減などによるコスト低減が可能になることです。さらに、大型のロケットを利用できるため、単独では到達できない遠くの軌道を目指すことができます。しかし、ロケットの打上げが延期されると小型衛星の打上げも延期になってしまう、すべての積載物が同一軌道に投入されるため軌道を自由に選択できないといったデメリットも存在します。これに対処するため、打上げ延期時に相乗りできる別のロケットを即座に紹介してくれるサービスや、ロケットから放出後の軌道投入をサポートするサービスも始まっており、ライドシェアは宇宙へのアクセスをより身近なものにする手段として、さらなる発展が期待されています。

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宙畑
LETARA

ランダー(着陸機)

ランダー(着陸機)とは、天体の表面に着陸し、静止することができる宇宙機のことです。ランダーは、目的地の環境に応じて、パラシュート、逆推進ロケット、エアバッグなどの技術を組み合わせて着陸します。ランダーには天体の環境や地表組成を調査するための科学観測機器などが搭載されます。将来の太陽系科学調査においてはランダーの高精度な着陸が求められており、従来の「降りやすいところに降りる」探査ではなく、「降りたいところに降りる」探査へ移行するための技術実証が進められています。

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JAXA SLIM Project特設サイト
NASA

リモートセンシング(リモセン)

リモートセンシング(リモセン)とは、対象物に直接触れずに、遠隔でその大きさや性質を観測する技術です。リモートセンシングにはさまざまな種類がありますが、人工衛星に専用の観測センサーを搭載し、自然現象や災害、人間活動が地球にもたらす変化を測定することを衛星リモートセンシングと言います。センサーは、対象物からの放射波や、センサー自体が放射する電磁波の対象物からの反射波によって対象物を観測しています。一般に物質から反射、放射される電磁波は、物質の種類や状態によって特性が異なるため、その特性とセンサーでとらえた観測結果とを照らし合わせることで、対象物の大きさ、形、性質を知ることができます。

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JAXA
esriジャパン

レンジ

合成開合レーダー(SAR)において、レンジ(range)方向とは衛星の進行方向と直交し、レーダーが照射される方向を指します。これに対し、衛星の進行方向のことをアジマスといいます。

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宙畑
総務省 情報通信審議会 9GHz帯航空機搭載型合成開口レーダーシステム作業班(第1回) 東海大学情報技術センター 資料

ローバー(探査車)

ローバー(探査車)とは、天体の表面を移動して探査を行う小型の移動ロボットのことです。具体的には写真撮影、温度測定、岩石や土壌のサンプル採集を通して、惑星に関するさまざまな情報を収集します。探査機への指示などは地上から行われ、収集した情報は、無線通信によって地上へ伝えられます。宇宙飛行士が乗り込み、ローバー内で生活しながら、月などの天体表面を探査する「有人与圧ローバー」の開発も進められています。

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NASA
CHABOT Space& Science Center
JAXA

わ行

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