2026年8月13日、米宇宙企業Blue Origin(アメリカ・ワシントン州、CEO:David Limp)は、宇宙機との通信に利用する地上局ネットワーク「Quartz(クォーツ)」の世界展開を開始したと発表しました(Blue Originによる発表)。
同社ではバミューダ、ニュージーランド、オーストラリアの3カ所に地上局を設置、試験を完了しており、年末までに計9カ所へ拡大する計画だとしています。
Quartzは統合型の地上通信ネットワークで、地上通信インフラの分散や通信可能時間の制約、料金体系のわかりづらさといった従来の地上局サービスの課題を解決するため、Blue Originが1つのインターフェースと1つの運用チームでネットワーク全体を運用・管理。初期の地上局では直径3.7メートルのアンテナを採用し、地球低軌道(LEO)衛星向けにS帯とX帯の通信に対応するほか、電波による追跡や信号情報収集、宇宙状況把握(SDA)などにも利用できるとしています。
また、Blue Originは地上局の整備にあたり、宇宙通信ソリューションを提供するRBC Signalsと協力。サイト調査やアンテナの調達・設置、地上局の設置場所の提供などを進めているということです。
今後は直径9メートルのアンテナを備えた地上局も整備し、宇宙機の基本的な通信・運用に用いられるL・S帯、大容量データ通信に用いられるX帯、より高速・大容量のデータ通信を担うKa帯に対応。静止トランスファー軌道(GTO)、静止軌道(GEO)や月周辺(シスルナ)領域など、より遠方を飛行する宇宙機にもデータ通信やテレメトリ・追跡・コマンド(TT&C)サービスを提供する計画です。
衛星コンステレーションの増加に伴い、地上局サービスでもグローバルなネットワーク構築をめぐる競争が激しくなりそうです。
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