H3ロケット9号機、みちびき7号機の打上げに成功 準天頂衛星は6機体制に

H3ロケット9号機、みちびき7号機の打上げに成功 準天頂衛星は6機体制に
Credit: JAXA 高精度測位システム(ASNAV) プレスキット

2026年8月11日、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は種子島宇宙センターからH3ロケット9号機で準天頂衛星システム「みちびき7号機」を打ち上げました。衛星は約29分後に分離、所定の軌道に投入され、打上げは成功しました。

準天頂衛星システム「みちびき」は、内閣府が整備を進める日本独自の衛星測位システムで、アメリカの「GPS」と同じく衛星からの電波によって位置情報を計算します。一般に、GPSの測位誤差は5~10メートル程度ですが、みちびきはGPSの誤差を補正する信号も配信し、誤差をセンチメートル単位まで抑えられます。この高精度測位サービスは、自動運転やスマート農業、災害時の情報配信など、幅広い分野で活用が進んでいます。

「みちびき7号機」は今後、赤道上空の静止軌道よりわずかに傾いた準静止軌道へ移動し、日本の東側に配置されます。6号機と同様、地上局との通信を利用して衛星の位置や時刻をより正確に求める「衛星/地上間測距(PRECT)システム」に対応しており、複数の「みちびき」衛星を組み合わせて運用する高精度測位システム(ASNAV)の実証に使われる予定です。

また7号機には、6号機に続き、アメリカが運用する宇宙状況把握(SSA)センサーも搭載されており、増え続けるスペースデブリなどの監視に役立てられるということです。

現在「みちびき」は5機で運用されており、今回の7号機投入によって6機体制となります。当初、7号機の打上げをもって他国の測位システムに頼らず測位が可能な7機体制を完成させる計画でしたが、2025年12月のH3ロケット8号機打上げ失敗により「みちびき5号機」を喪失しました。打上げに先立つ8月5日に行われたブリーフィングでは、7機体制の完成は2031年度に予定される8号機の打上げまで持ち越される見込みであると説明されています。

打上げに使用されたH3ロケット9号機は、8号機の打上げ失敗の原因分析をふまえた対策が施された機体です。H3の主力形態である「22形態」の約8カ月ぶりとなる打上げ成功であり、信頼性回復と今後の打上げミッションの確実な実施に向けて重要な意味をもつといえます。

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