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NASAとイタリア宇宙機関、月面で地球のGPS信号の受信に成功 世界初

Credit: NASA
2025年3月3日、アメリカ航空宇宙局(NASA)とイタリア宇宙機関は、月面GNSS受信機実験(LuGRE)による技術実証にて、月面で地球由来のナビゲーション信号を受信・追跡に世界で初めて成功したと発表しました(NASAによる発表)。
これにより、地球から約36万キロメートル離れた月面でも、GPSに代表される衛星測位システムを使用したナビゲーションが可能なことが実証されたことになります。
この実証はNASAとイタリア宇宙機関の共同プロジェクトで、実証機器は3月2日に月面に着陸したファイアフライ・エアロスペースの月着陸船・ブルーゴースト(参考記事)に搭載されていました。NASAによると、着陸翌日には月面でのナビゲーション測位に成功したとのことです。
LuGREは今後14日間稼働し、データ収集を継続する予定です。この実証結果は、月や火星での探査ミッションにおけるナビゲーションシステムの実現に貢献することになりそうです。
5,000キロ離れた衛星間での双方向レーザー通信に成功 スパイア・グローバル

2025年3月3日、宇宙ベースのデータ提供・分析等を手がけるスパイア・グローバル(Spire Global、アメリカ・バージニア州、CEO Theresa Condor)は、軌道上の2つの衛星間で双方向レーザー通信リンクの確立に成功したと発表しました(Spireによる発表)。
今回、双方向でのレーザー通信に成功したのは、「optical inter-satellite link(OISL)」という通信ペイロードを搭載した2機の衛星で、2023年6月に打ち上げられていました。
OISLは最大5,000キロメートル離れた状態でも衛星間で情報を安全かつほぼ瞬時に送受信するレーザーを生成する能力をもっており、今回の成功は気象予報やグローバル通信、ナビゲーション、リモートセンシングなどの改善・高度化に役立つことになるといいます。
同社は2025年中にOISL技術を搭載した衛星を3機、追加で打ち上げる予定とのことです。
ロケット・ラボ、「ニュートロン」ロケット用海上プラットフォームの建造に着手

2025年2月27日、打ち上げサービスを提供するロケット・ラボ(Rocket Lab、アメリカ・カリフォルニア州、創業者・CEO Sir Peter Beck)は、同社が開発を進めている再使用型中型ロケット「ニュートロン」のための海上着陸プラットフォーム「リターン・オン・インベストメント(Return On Investment)」の詳細を発表しました(ロケット・ラボによる発表)。
「リターン・オン・インベストメント」は、長さ122メートルの艀(はしけ)で、ニュートロンの海上着陸を可能にすることが目的です。同社では2025年中に建造を行い、2026年にサービスを開始するとしています。
なお、ニュートロンは、最大で15,000キログラムのペイロードを打ち上げ可能であり、2025年後半の初打ち上げを予定しています。
「かまぼこ」を成層圏に打ち上げるクラウドファンディング 三陸のかまぼこ店

2025年3月5日、三陸フィッシュペースト株式会社(宮城県気仙沼市、代表取締役 及川善弥)は、2025年3月31日まで、同社の代表商品である「旅するかまぼこ」を成層圏に打ち上げるためのクラウドファンディングを実施していると発表しました。
三陸フィッシュペーストでは2019年に保存料不使用かつ常温で6か月日持ちする「旅するかまぼこ」を開発。JAXAの日本宇宙食認証取得を目指しているとのことですが、目標への第一歩としてかまぼこの原料である魚を成層圏へ打ち上げ、それを練りこんだ「ほぼ宇宙を旅したかまぼこ」を作ることにしたとのこと。
クラウドファンディングは3月1日から開始されており、支援額はすでに目標の40%あまりに達しているとのことです。詳細は下記URLから確認できます。
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