1 BULL、文科省SBIRステージゲート審査で事業フェーズ2への移行が決定　交付額13.1億円
2 防衛テックのスカイゲートテクノロジズ、約10億円の資金調達を実施
3 阪大研究所発スタートアップのパワーレーザー、約1億円を調達　宇宙産業への応用も
4 台湾企業の日本法人jtSPACE、「北海道スペースポート」からサブオービタルロケットを打上げ
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BULL、文科省SBIRステージゲート審査で事業フェーズ2への移行が決定　交付額13.1億円

2025年6月24日、文部科学省は、令和4年度補正予算中小企業イノベーション創出推進事業（SBIRフェーズ3）宇宙分野（事業テーマ：スペースデブリ低減に必要な技術開発・実証）にて、株式会社BULL（栃木県宇都宮市、代表取締役社長／CEO：宇藤恭士）が代表スタートアップとして採択されていた「衛星等のデブリ化を防止する軌道離脱促進装置の開発・実証」プロジェクトのステージゲート審査結果を公表しました。

審査は、外部有識者で構成されるステージゲート審査委員会が実施。その結果、事業フェーズ2への移行が決定しました。フェーズ2の事業期間は～2027年3月末までの予定。交付額の上限は13.1億円となっています。

SBIR（Small Business Innovation Research）は、スタートアップ等の研究開発を促進し、その成果の社会実装を進めることでイノベーション創出を促すことを目的とした制度。

BULLが採択された施策の背景にはスペースデブリ（宇宙ごみ）の増加があり、デブリ問題の深刻化を回避するためにもデブリ除去技術の確立・サービス提供が急がれる状況となっています。

同社では打上げ前のロケットや衛星にあらかじめ搭載することで宇宙機のデブリ化を防止する装置の開発を進めており、今回のフェーズ移行によって開発に弾みがつくことが期待されます。

防衛テックのスカイゲートテクノロジズ、約10億円の資金調達を実施

2025年6月27日、スカイゲートテクノロジズ株式会社（東京都渋谷区、代表取締役：粟津昂規）は、第三者割当増資による資金調達を実施し、約10億円の資金調達を行ったと発表しました。

出資者には、既存投資家である株式会社慶應イノベーション・イニシアティブと株式会社ジェネシア・ベンチャーズのほか、新規投資家としてジャフコグループ株式会社、三菱UFJキャピタル株式会社、SMBCベンチャーキャピタル株式会社、りそなキャピタル株式会社が加わったとのことです。

スカイゲートテクノロジズは防衛・セキュリティ領域のプロダクトやサービスを提供しており、今年4月には小型SAR衛星の開発・運用やソリューション提供等を手がける株式会社Synspectiveとともに、航空自衛隊の事業「宇宙システムにおけるセキュリティ標準ガイドラインの作成」を受注しています（参考記事）。

阪大研究所発スタートアップのパワーレーザー、約1億円を調達　宇宙産業への応用も

2025年6月27日、大阪大学レーザー科学研究所発スタートアップである株式会社パワーレーザー（大阪府吹田市、代表取締役：山本和久）は、Frontier Innovations株式会社（東京都中央区、代表者：西村竜彦）が運営する「Frontier Innovations 1号投資事業有限責任組合」を引受先とした第三者割当増資により、総額9,400万円の資金調達が完了したと発表しました。

パワーレーザーは、2024年5月に設立。大阪大学レーザー科学研究所特任教授の山本和久氏が代表取締役を、大阪大学レーザー科学研究所所長で大阪大学栄誉教授の兒玉了祐氏が取締役最高戦略責任者を務めます。

同社では今回調達した資金を活用し、パワーレーザーの開発と応用検証を行う予定。パワーレーザー技術を用いて核融合発電や宇宙産業、最先端レーザー加工など新たな応用市場を開拓したいとしています。

台湾企業の日本法人jtSPACE、「北海道スペースポート」からサブオービタルロケットを打上げ

2025年6月26日、SPACE COTAN株式会社（北海道広尾郡大樹町、代表取締役社長兼CEO：小田切義憲）は、台湾のロケット開発企業jtSPACEの日本法人であるjtSPACE株式会社（北海道石狩市、代表取締役社長兼CEO：劉永裕）が開発したサブオービタルロケット「VP01」を、7月6日に北海道スペースポート（HOSPO）から打上げると発表しました。

打上げの概要は下記の通りです。なお、打上げ当日はHOSPOの滑走路が開放され、打上げの様子を見ることができるということです。

打上げ予定日：2025年7月6日（日）
打上げ予定時間帯（日本標準時）：6:00〜7:30、10:50〜12:00、16:00〜17:00のうちいずれか
打上げ予備日：7月12日（土）、13日（日）、19日（土）、20日（日）、26日（土）、27日（日）
打上げ場所：北海道スペースポート Launch Complex 1 – Launch Pad 12（LC1-LP12）
打上げ方位角：東南東
打上げ目的：高度100キロメートル以上の宇宙空間到達、ロケットの全システムの動作検証
※打上げ日、打上げ時間は天候等の諸条件により延期される場合あり

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