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宇宙飛行士の訓練とは?実業家・前澤友作氏の宇宙旅行から考える

“お金配りおじさん”とも知られる、前澤友作氏。2021年12月8日から日本人初、民間でISSへ旅立ちます。宇宙へ旅立つまでに宇宙の特殊な環境に慣れる訓練を行う必要がありますが、いったいどのような訓練なのでしょうか?また、宇宙飛行士になるためにはほかにどのような条件があるのでしょうか?そこで今回は、宇宙飛行士の訓練についてお届けします。

 

宇宙飛行士の訓練は大変?!

宇宙飛行士に与えられたミッションによって訓練は異なりますが、どの宇宙飛行士にも共通する訓練を抜粋してお伝えします。下記は宇宙飛行士の訓練の一部です。

 

・垂直の重力に耐えるためのロケット打ち上げ訓練

・自分が置かれた状況が分からなくなる「失見当識障害」を対処するための大気圏突入時の訓練

・無重力状態に慣れる訓練

・極限状態での作業を習得するための訓練

・宇宙食に慣れる訓練

・もしもの事態に備えるためのサバイバル訓練

 

そのほか、語学力、科学的知識、技術的知識が必要となるため、習得すべく学習もします。どれも大変そうな訓練ですが、前澤氏の宇宙訓練をもとに一部の訓練を見ていきましょう。

 

 

訓練①見た目は楽しそうだが、コツが必要な「無重力体験」

[前澤氏のツイート:https://twitter.com/yousuck2020/status/1444977135156752387?s=21 ]

 

無重力訓練は、飛行機に乗って行います。最初はうまく体をコントロールできず、進みたい方向へといけないのが苦労するポイント。コツを掴むと、無重力の制限から自由自在に体を動かせるようになります。無重力訓練では、水を飲む訓練や宇宙服の着脱訓練も行います。無重力での水は、丸く飛び散り、まるで個体のようです。普段液体の水は”ごくごく”飲めますが、無重力では丸く飛び散るのでウィダーのゼリーのような水を飲み込みます。

 

実際の無重力訓練の動画をこちらから視聴できます。

普段は、あまり感じない重力のありがたさがわかる映像ですね。無重力状態では、服を着たり、飲み物を飲んだりするのも考えながら行う必要がありそうです。

 

 

訓練②緊急事態に対処する「サバイバル訓練」

[前澤氏のツイート:https://twitter.com/yousuck2020/status/1449640969775820800?s=20 ]

 

パラシュートや木からテントを1から作るのがすごいところ。木を切ったり、テントを組み立てたり、火をおこしたり、普段の生活では行う機会がなく、もしもの緊急事態にできる人は少ないかもしれません。しかし日頃から、キャンプが好きな人はサバイバル訓練を楽しめそうです。

 

緊急事態の訓練と言えば、ISSで火災が発生した場合の対処訓練もあります。ガスマスクをつけて脱出しなければならず、動きにくいハードな訓練です。

[前澤氏のツイート:https://twitter.com/yousuck2020/status/1451059615345508354?s=20  ]

 

 

訓練③ISSにドッキングする訓練は繊細な作業か?!

船内のことや、気圧のことなど覚えなければならないことは、座学で学びます。ISSのドッキングはシミュレーターを使って訓練。実際どのような訓練なのでしょうか。アメリカの民間宇宙企業のスペースXでは、ISSのドッキングシミュレーターを公開しています。あなたも地球にいながら、ISSのドッキングが体験できます。ブラウザ上で遊ぶことも可能です。

「SPACEX – ISS Docking Simulator」はこちらから遊べます。

 

引用元:SPACEX – ISS Docking Simulator

 

実際遊んでみると、手動でのドッキングは大変調整が難しいなと感じました。操作方法は、INSTRUCTIONSから読めますが全て英語表記なので、翻訳機能を利用すると日本語で読めます。

 

 

宇宙飛行士になるための条件は?(虫歯、身長、視力)

民間で有人の宇宙旅行に行った人は、日本ではまだいません。近い将来、誰でも宇宙へ行ける日が来るかもしれませんね。しかし、どんな人が宇宙飛行士はなれるのでしょうか。未知なる宇宙、厳しい条件がありそうです。そこで宇宙飛行士の身体条件を解説します。

 

○虫歯

・虫歯があっても治療していればOK

・歯に詰め物もOK

▷宇宙飛行士は、宇宙服で船外活動するとき減圧されます。減圧環境により、歯に空洞ができていると痛みが生じる可能性があるため虫歯はNGとされています。

 

○身長

・158cm〜190cm以下

▷158cm〜190cm以下はNASAの宇宙飛行士の応募条件に準じているようです。では、体重はどうなのでしょうか。JAXAの宇宙飛行士の応募条件によると、50キロ〜85キロ以下としています。

 

○視力

・両眼とも矯正視力1.0以上で、色彩異常はNG

・コンタクト、眼鏡は装着できる

▷裸眼視力で1.0ではないので、誰にでも可能性があります。しかし、PRK手術・LASIK手術を受けた人は、条件がありますので注意。

 

 

宇宙飛行士の訓練は、語学力と体力が必要

前澤氏は、日本初の民間人としてISSに12日間滞在する予定で、6月から宇宙飛行士の訓練をしています。JAXAなどの宇宙飛行士の訓練は、およそ3年かかります。

 

一方、民間で宇宙旅行に行く場合は約半年ほどの訓練なため、だいぶ短縮されているようです。JAXAなどの宇宙飛行士と民間の宇宙飛行士で同じ点は、語学力そして体力が必要ということ。前澤氏は、訓練するにあたり日本だけではなく、ロシアやNASAでも訓練し、英語やロシア語も学習しながら行っています。

 

将来、誰でも宇宙に行ける時代の訓練は一体どうなるのか注目したいところですね。