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OKI、ロケットや衛星搭載機器向けのシミュレーション・検証・解析一括受託サービスを開始
2025年1月28日、沖電気工業株式会社(東京都港区、代表取締役社長執行役員 兼 最高経営責任者 森孝廣、以下OKI)は、ロケットや人工衛星に搭載する機器を対象とした「宇宙機器熱特性検証サービスSimuValid(シミュバリ)TM」の提供を、1月29日より開始すると発表した。
同サービスは、宇宙空間における熱解析シミュレーションおよび実機による熱特性検証(バリデーション)、さらに検証時に検出した不具合現象の部品レベル解析の3つを一括受託するもの。放熱設計の精度向上、開発期間の短縮、故障の未然防止に貢献するという。
同社グループのOKIサーキットテクノロジーはH3ロケットなどに用いられるプリント配線板(PCB)の約9割を手がけるなど宇宙領域に強く、昨年11月には熱解析のシミュレーションサービスも開始している(参考記事)。
OKIによると、同サービスはまず国内の宇宙ベンチャー等をターゲットに、一括したサービスを通して、同社が培った量産や品質保証関連のノウハウを提供したいとしている。
2026年度の売上目標は1億円。ゆくゆくはより市場規模の大きな海外展開も目指す構えだ。
天地人、ソリューション進化のため自社衛星を開発 2027年打ち上げ予定
2025年1月27日、衛星データソリューション・コンサルティングを提供するJAXAベンチャーの株式会社天地人(東京都中央区、代表取締役 櫻庭康人)は、自社衛星開発によって地表面温度観測を強化する「Thermo Earth of Love プロジェクト」(地表面温度観測衛星計画)を発表した。
同プロジェクトで開発する衛星は、2027年に打ち上げ予定。
天地人では現在、国内外の衛星データ・地上データを利用してWebGIS(地理空間情報)サービス「天地人コンパス」や、自治体・水道事業者向けの水道DXサービス「天地人コンパス 宇宙水道局」を提供しているが、創業当初から扱ってきた「地表面温度」データは農業生産者や自治体・水道事業車といった同社の顧客にとって特に重要なデータであるため、これを強化するため自社での衛星開発に踏み切ったという。
ダイモンの月面探査車YAOKI、2月に米Intuitive Machines社のミッションで打ち上げへ
2025年1月28日、株式会社ダイモン(東京都中央区、代表取締役 中島紳一郎)は、米国テキサス州に拠点を置くインテュイティブ・マシーンズ(Intuitive Machines)の施設で実施した月面探査車「YAOKI」の最終統合が成功し、2025年2月の打ち上げに向けカウントダウンを開始したと発表した。
Intuitive Machinesによる2回目の月着陸ミッションである「IM-2」の打ち上げは早くて2月下旬。YAOKIは、Intuitive Machinesの月着陸船「Nova-C」に搭載され、アメリカ・フロリダ州ケープカナベラルにあるNASAケネディ宇宙センターからSpaceXのファルコン9ロケットで打ち上げられる。
着陸予定地は月の南極点付近で、着陸後、月面の詳細な接写画像を撮影し、それらを地球に送信することになっているという。
ブルーオリジン、月関連技術の検証を目的に「2分間の月重力」を再現する無人ミッションを打ち上げ
アメリカ中部標準時の1月28日午前11時(日本時間29日午前2時)、Amazon創業者のジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)氏の宇宙開発企業ブルーオリジン(Blue Origin)は、「ニューシェパード(New Shepard)」による無人飛行ミッション「NS-29」を、西テキサスの同社の試験場から打ち上げると発表した(ブルーオリジンによる発表)。
1月24日の同社の発表によると、ペイロードを搭載したカプセルはブースターから分離後、スラスタを用いて毎分約11回転することで、約2分ほど、月の重力を模擬するという。
ニューシェパードには30個のペイロードが搭載される。うち17個はアメリカ航空宇宙局(NASA)のFlight Opportunitiesプログラムによるもので、1つを除き、これらのペイロードは月に関連する技術の検証などを目的としている。
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