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北海道スペースポートでの打上げに向け、SPACE COTANと米Firefly Aerospaceが基本合意

2025年8月18日、北海道スペースポート(HOSPO)を運営するSPACE COTAN株式会社(北海道広尾郡大樹町、代表取締役社長兼CEO:小田切義憲)は、米国の宇宙・防衛技術企業・Firefly Aerospace(アメリカ・テキサス州、CEO:Jason Kim、以下Firefly)と、Fireflyが開発するロケット「アルファ(Alpha)」のHOSPOからの打上げに向けた実現性検討に係る基本合意書(MOU)を締結したと発表しました。
MOU締結を受け、SPACE COTANは射場運用コンセプトの定義、射場システム要求の検討、HOSPOからAlphaを打上げるために必要なライセンス・規制要件の評価を実施するとしています。
FireflyはAlphaロケットのほか、月着陸船「ブルーゴースト(Blue Ghost)」の開発なども行っており、Blue Ghostは今年3月に民間企業として2社目の月軟着陸に成功しています(参考記事)。
天地人、「宇宙水道局」に新機能搭載 漏水調査結果の登録をスマホで

2025年8月18日、株式会社天地人(東京都中央区、代表取締役:櫻庭康人)は、衛星データを活用した水道DXソリューション「天地人コンパス 宇宙水道局」で、地図上で水道管を選択するだけで管路の属性情報が自動入力される新機能を搭載したと発表しました。
この機能により、最短5秒で登録完了が実現するということです。
同社によると、従来の漏水調査業務では、現地で紙の図面から該当する水道管の情報を探し、手作業で属性情報を転記する作業により、図面の準備忘れや転記ミス、情報の紛失といった課題が発生していたとのこと。
そこで、業務の流れに合わせて登録画面を4つのステップに分割し、各段階で必要な情報を確実に記録できるよう改善。地図上で該当する水道管を選択するだけで、管材質、口径、布設年度などの詳細な属性情報が自動的に入力フォームに反映されるようにしたということです。
全国の自治体で上下水道更新の必要性が高まる一方、現場の人手不足は深刻化しています。この課題に対応するため、同社のサービスをはじめ、複数の水道ソリューションが登場していますが、サービスの「使い勝手」が差別化要因となるフェーズに入ったといえそうです。
「宇宙防衛通信研究所」を米国に設立 ビーマップとSpicyCompany米法人
2025年8月13日、株式会社ビーマップ(東京都千代田区、代表取締役社長:杉野文則)は、同社の宇宙・防衛事業の業務提携先である株式会社SpicyCompany(東京都渋谷区、代表取締役:小宮久)の米国法人Spicy USA Ltd(アメリカ・サイパン)と共同で、米国自治領である北マリアナ諸島サイパン島に「宇宙防衛通信研究所」を設立すると発表しました。
同研究所は、衛星通信、長距離無線、ドローン、地球低軌道(LEO)軌道対応システム、防衛用途のセンサー開発などを対象とした先進的研究開発拠点として機能するとともに、次世代宇宙・防衛・通信技術に関する実行可能性調査にも着手するということです。
今後、2025年度第四四半期に長距離無線を活用した実証実験を、2026年度内には施設着工・観測機器の設置・技術実証を開始し、2027年度以降に宇宙通信・地上局連携・小型衛星運用を開始するとしています。
アルテミスⅡで飛行するオリオン宇宙船、打上げに向けた重要工程を完了

2025年8月11日、アメリカ航空宇宙局(NASA)は、月周回有人ミッション「アルテミスⅡ」で飛行するオリオン宇宙船が、フロリダ州のケネディ宇宙センターで打上げに向け次の工程に進んだと発表しました(NASAによる発表)。
アルテミスⅡは、米国人宇宙飛行士3名とカナダ宇宙庁の宇宙飛行士1名、計4名のクルーがオリオン宇宙船に搭乗し、約10日間かけて月を周回して地球に帰還するミッションです。
今回の作業では、宇宙船への燃料充填作業が完了し、技術者チームは8月10日にオリオンを多目的ペイロード処理施設(MPPF)から打ち上げ中止システム施設(LASF)へ移送したとのこと。LASFでは、クルーモジュール上部に緊急脱出システムが統合される予定です。
オリオン宇宙船は5月に同処理施設に到着して以降、推進剤や高圧ガス、冷却剤などの充填作業が行われ、アルテミスⅡのクルーも宇宙服を着用して宇宙船内でのテストを実施したということです。
今後、高さ44フィート(約13.4メートル)の打ち上げ中止システムと統合された後、オリオンの機体はロケット組立棟に移送され、SLS(スペース・ローンチ・システム)ロケットと結合される予定です。
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