4/8宇宙ニュース・NASA、アルテミスⅡで撮影した月の画像を公開 ほか3件

4/8宇宙ニュース・NASA、アルテミスⅡで撮影した月の画像を公開 ほか3件

NASA、アルテミスⅡで撮影した月の画像を公開 有人宇宙飛行の最長記録も更新

4月6日の飛行中、日食中に太陽を背にして撮影された月の画像。月の左側が少し明るく見えるのは、地球が反射した太陽光の影響とのこと。左側に写っているのはオリオン宇宙船です
Credit: NASA

2026年4月7日、アメリカ航空宇宙局(NASA)は、有人月周回ミッション遂行中の宇宙船「オリオン(Orion)」に搭乗しているクルーが撮影した月の画像を公開しました(NASAによる発表)。

この日公開されたのは、4月6日にオリオン宇宙船が約7時間にわたり月の裏側を飛行した際に撮影された画像。

今回のミッション期間中、4人のクルーは複数のカメラを使用して数千枚の写真を撮影しているということで、今後数日でさらに多くの画像が公開される予定だということです。

なお、日本時間の7日午前2時56分にオリオン宇宙船は地球から約40万キロメートル(248,655マイル)の距離に到達。1970年にアポロ13号が樹立した有人宇宙飛行の最長距離記録を更新しています(記録更新を伝えるNASAの発表)。

地球への帰路についたクルーは、日本時間の11日午前9時7分頃、サンディエゴ沖に着水、地球に帰還する予定となっています。

イタリア、月面基地建設協力でNASAと協定を締結

Credit: イタリア宇宙機関 ウェブサイト

2026年3月31日、イタリア宇宙機関(ASI)は、イタリア政府とアメリカ航空宇宙局(NASA)が月面基地開発における協力協定に署名したと発表しました(ASIによる発表)。

この協定は、アメリカが主導するアルテミス計画の一環として位置づけられるもの。持続的な人類の持続的な月面滞在に向け、居住モジュール、通信システム、科学活動に関する両国の協力を推進するとしています。

すでにイタリアは2022年に月面居住モジュールに関する協力協定に署名しており、これに基づき同国のターレス・アレニア・スペース(以下Thales Alenia Space)を通じて月面居住モジュールの設計を主導しています。

なお、欧州の宇宙メディアEuropean Spaceflightによる4月2日付の報道では、本協定により、将来のアルテミス計画の中で少なくとも1名のイタリア人宇宙飛行士の参加機会が確保されるということです(European Spaceflightによる報道)。

韓国のInnospace、打上げサービス拡大に向けたサブオービタルロケット「SEBIT」を発表

Credit: Innospace ウェブサイト

2026年3月31日、イノスペース(韓国世宗市、代表取締役:キム・スジョン、以下Innospace)は、打上げサービス事業の拡大を目的として、サブオービタルロケット「セビット(SEBIT)」を発表しました(Innospaceによる発表〔韓国語〕)。

「セビット」は、多様な科学実験や技術実証に対応するためのサブオービタルロケット。ハイブリッドエンジンを採用しており、高度50キロメートル以上まで到達する飛行性能をもつとのこと。飛行中はリアルタイムに位置やペイロードのデータを地上へ送信することで、状態を継続的に確認できるとしています。

同社は、この7月にブラジルのアルカンタラ宇宙センターで「セビット」の初飛行試験を実施し、性能・運用安定性等を検証する予定だとしています。

【ミニレポート】アストロスケール、新ミッション「ISSA-J1」発表 2027年打上げ予定

報道陣に事業説明を行うアストロスケールホールディングス 創業者兼CEOの岡田光信氏

2026年4月6日、東京都墨田区のSUMIDA INNOVATION COREにて株式会社アストロスケールの事業説明会が開催され、新たな軌道上サービスの実証ミッション「ISSA-J1」の実施が発表されました。

冒頭で挨拶に立った株式会社アストロスケールホールディングス 創業者兼CEOの岡田光信氏は、今月はじめのフランス・マクロン大統領訪日の際にマクロン氏が同社を訪れたことを紹介。宇宙をはじめとしたディープテック領域での国際連携、国際展開の重要性が示されたと語りました。

続いて岡田氏は、衛星が増加し続けている現在、同社がかねてから取り組んできた軌道上サービスが、宇宙の持続可能性のために非常に重要な事業であることを説明。

「宇宙のロードサービス」実現に向け、デブリへの接近・捕獲・除去や、燃料補給・修理といった活動の基盤となるランデブー・近接運用(RPO)技術の確立に向けて取り組んできた経緯を紹介し、2030年までに軌道上サービスを当たり前のものにしたいと掲げました。

「ISSA-J1」ミッションの詳細を説明する株式会社アストロスケール上級副社長の伊藤美樹氏

そして、今回同社が発表したミッション「ISSA-J1」は、運用を終えたり故障した衛星に安全に接近し、その状態を点検することを目的としたもの。いわば「宇宙の安全パトロール」の技術実証ともいえるもので、対象となるのは、2000年代はじめに打ち上げられ運用が終了している日本の衛星「ALOS(だいち)」と「ADEOS-Ⅱ(みどりⅡ)」の2機です。

「ISSA-J1」は、約14カ月のミッション期間中に異なる軌道を周回する2機に接近し状態を観察。そのため、同社が2024年に実施したデブリへの接近・観察を行うミッション「ADRAS-J」(参考記事)の際には搭載していなかった電気推進システムを搭載し、化学推進と電気推進の2種類を使い分けて軌道面の移動に挑むということです。

また、点検対象の衛星は両機とも太陽光パドルが片側だけに付いた左右非対称な形状であることと、断熱のためのMLI(多層断熱材)が光を反射することなどから、対象物の回転軸の見極めや距離の測定が、「ADRAS-J」のミッションより格段に難しくなるということです。

「ISSA-J1」は、2027年にインドのサティシュ・ダワン宇宙センターから打ち上げられる予定だということです。

地道ではありますが、一歩ずつ実証を重ねることで「宇宙のロードサービス」が実現し、安全で持続可能な宇宙空間が実現することが望まれます。

会見会場に設置された「ISSA-J1」の模型

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