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13年ぶりの宇宙飛行士選抜試験の実態とは?異例続きの募集に期待!

2021年11JAXA(宇宙航空研究開発機構)が正式に宇宙飛行士の募集の発表が行われ、13年ぶりに宇宙飛行士選抜試験が実施されています。これまで宇宙飛行士選抜試験は、全部で5回募集が行われてきました。

この記事では、今回の募集における特徴について触れるとともに、過去の募集時に選出された宇宙飛行士を参考にして、求められている宇宙飛行士像を探ります。

6回宇宙飛行士選抜試験の今までとの比較

まず、13年ぶりの202111月に発表された第6回宇宙飛行士募集は、今までと大きく異なっている点について紹介をしていきます。

Credit: JAXA宇宙飛行士募集特設サイト

 

一つ目に、応募資格において第5回までは自然科学系の大学卒業以上の学歴を募集していたのに対し、今回は学歴不問という所が大きく変化しています。二つ目に、身長制限も約10cmも幅が広がり緩和されました。三つ目に、遊泳や自動車免許など試験期間中に習得できる項目に関しては、除外されています。

一方、新しく加わった試験もあります。今回選ばれた宇宙飛行士は、任務で月へ行く可能性があるため、経験や成果を世界中の人々と共有する「表現力」や「発信力」が求められています。そのため、プレゼンテーション試験という項目が新しく加わっています。また、女性枠は設けていませんが、女性を応募を推奨するとしています。

7月中旬時点で、0次試験までの選抜が進んでいます。最初の書類応募時点で4127人が応募し、2266名が英語試験へ進みました。その後、STEM試験には1407名が進み、選抜後205名に絞られています。女性の割合は、22.3(応募者)21.4(書類選抜)20.8(英語試験選抜)8.3(STEM試験選抜)となっています。第5回の募集では、13(応募者)10(書類選抜)8(1次選抜)10(最終選抜)と推移ししている。宇宙飛行士試験に占める女性の割合は13年前と比べて応募時点では増えていますが、STEM試験後は一桁となり、なかなか難しそうな印象があります。

過去5回の募集で選ばれた宇宙飛行士

続いて、過去に実施された宇宙飛行士募集を振り返ってみましょう。

 

初めての宇宙飛行士募集は198312月、宇宙開発事業団(現・宇宙航空研究開発機構)により発表され、応募者数533名で、3名の日本人初の宇宙飛行士が選ばれました。男女ともに選ばれており、3名とも博士号を取得しています。募集要項に「スペースシャトルに搭乗する初の日本人宇宙飛行士を募集」と掲げられて、日本人初の宇宙飛行士となった毛利衛氏(研究者、36)、女性初の向井千秋氏(医師、31)、日本人初の船外活動をした土井隆雄氏(研究者、29)が選ばれました。

 

2回宇宙飛行士募集は、第1回目の8年後である19917月に発表されました。応募者数は372名で、たった1名が選ばれました。唯一選ばれた若田光一氏(航空整備士、27)は、日本人初の国際宇宙ステーション船長(コマンダー)を務めました。

 

3回宇宙飛行士募集は、さらに4年後の19959月に発表されました。応募者数は572名で野口聡一氏(技術者、30)が選ばれました。第5回までで行われている宇宙飛行士選抜の中で一番倍率が高かったそうです。

 

4回宇宙飛行士募集は、最も期間の短い3年後の19982月に発表されました。応募者数は864名で古川聡氏(医師、34)、星出彰彦氏(研究開発員、29)、歴代で2番目の女性宇宙飛行士である山崎直子氏(研究開発員、27)3名が選ばれました。

 

5回宇宙飛行士募集は、そこから10年後の20084月に発表されました。応募者数は963名で大西卓哉(パイロット、32)、油井亀美也(パイロット、38)2名が合格し、その後補欠合格だった金井宣茂氏(医師、31)が選ばれました。

※()は当時の職業、募集発表時の年齢

 

以上がこれまでの宇宙飛行士たちの傾向になります。
今回の募集で、初の文系出身の日本人宇宙飛行士が誕生するのか、楽しみです。さらに、現役で活動している日本人女性宇宙飛行士は現在いないため、第6回で女性が選ばれるのか注目です。宇宙を舞台に、日本の存在感を示していってほしいです。

 

白倉 みな