持続可能な宇宙環境を目指し、スペースデブリ(宇宙ごみ)除去を含む軌道上サービスに取り組む株式会社アストロスケールホールディングス(以下、アストロスケール)は2023年6月19日、フランスに子会社「Astroscale France SAS(以下、アストロスケールフランス)」を設立したと発表した。
関連記事
アストロスケールとJAXA、衛星への燃料補給サービスに関するコンセプト共創活動を開始(22年12月)
アストロスケール、みずほ銀行と30億円の融資契約を締結(23年4月)
デブリ除去の共同研究、宇宙の持続可能性を目指す
アストロスケールは2013年の創業以来、軌道上で増加し続けるスペースデブリを低減・除去するために、衛星運用終了時のデブリ化防止のための除去(EOL)、既存デブリの除去(ADR)、寿命延長(LEX)、故障機や物体の観測・点検(ISSA)など、軌道上サービスの実現を目指し技術開発を進めている。
同社は今回、フランスでの事業拡大を図るため、子会社「アストロスケールフランス」を設立。
フランス国立宇宙研究センター(CNES)とデブリ除去研究に関する契約を締結し、フランス由来のデブリ除去を目的とした研究などを行う。対象となるデブリは2024年初めに決定される予定で、研究はCNESからの提供資金によって進められる。
フランスへの事業拡大およびCNESとのパートナーシップの締結について、アストロスケール創業者兼CEOの岡田光信氏は「軌道上サービスにおけるアストロスケールのリーダーシップとCNESの貴重な実績を組み合わせることで、持続可能な宇宙の利活用に関する政策や革新的技術における世界的リーダーとしてのフランスの役割が強化されるだろう」とコメント。
アストロスケールフランスはパリにて法人化されており、近々大規模な拠点を設立するとともに、社長の任命を発表する予定だ。
アストロスケールは軌道上サービスに対する期待と需要に応えるため、2022年9月から2023年5月にかけて、英国、イスラエル、米国の子会社と日本にあるグローバル本社を拡張しており、従業員数は全体で約450名となっている。
株式会社アストロスケールホールディングス
https://astroscale.com/ja/