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商用宇宙ステーション関連の国内市場、2035年に1900億円規模へ 民間調査

Credit: 株式会社シード・プランニング プレスリリース

2024年9月27日、市場調査会社の株式会社シード・プランニング(東京都文京区、代表取締役 梅田佳夫)の子会社で、国内外の市場調査レポートの販売を行う株式会社エスピーアイ・インフォメーション(東京都文京区、代表取締役 梅田佳夫)は、商用宇宙ステーションに関する市場調査を実施したと発表した。

それによると、現役の国際宇宙ステーション(ISS)関連市場を含む商用宇宙ステーションの国内関連市場は、2035年には約1,975億円の規模に成長することが予測されるという。

この調査では、国内関連市場を「商用宇宙ステーションの提供事業」「商用宇宙ステーション向け物資輸送」「商用宇宙ステーション向け有人輸送」「商用宇宙ステーション利用分野」「商用宇宙ステーション利用支援事業」の5セグメントに分類して分析。

2024年度時点ではISS関連のJAXA(宇宙航空研究開発機構)予算が大きな割合を占めるが、いずれは民間による商用宇宙ステーションの有償利用が拡大するとともに、宇宙旅行ビジネスが発展していくと予想。

2024年度から2035年度にかけてのCAGR(年平均成長率)は15.2%で、官需にも支えられながら高い成長が期待できる市場であることが予想されるとしている。

一方、商用宇宙ステーションの利用によって得られる産業界の経済効果については、「(1)商用宇宙ステーションの提供事業」および「(2)商用宇宙ステーション向け物資輸送」の費用面と比較すると2035年度時点でも過小であることに注意が必要だとし、商用宇宙ステーションの事業経営は、当面は科学技術分野のための研究・実験を官需で行いながら、長期的な民間利用を促進することが必要になると考察している。

Credit: 株式会社シード・プランニング プレスリリース

2030年に予定されているISSの退役まであと5年あまり、民間による商用宇宙ステーションの時代はもうすぐそこに近づいている(参考記事)。具体的にどのようなビジネスとして成立させていくかが、同社の考察にあるように、「科学技術分野のための研究・実験を官需で行いながら、長期的な民間利用を促進する」という点は大きなポイントとなりそうだ。

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