4/13宇宙ニュース・有人月周回ミッション「アルテミスⅡ」のクルーが地球に帰還 ほか3件

4/13宇宙ニュース・有人月周回ミッション「アルテミスⅡ」のクルーが地球に帰還 ほか3件

有人月周回ミッション「アルテミスⅡ」のクルーが地球に帰還 将来のミッションに向けた各種評価も実施

Credit: NASA/Joel Kowsky

日本時間の2026年4月11日午前9時7分(現地時間 10日午後5時7分)、アルテミス計画における最初の有人ミッション「アルテミスⅡ」のクルー4名が搭乗した宇宙船「オリオン(Orion)」が、アメリカ・サンディエゴ沖に着水しました(NASAによる発表)。

今回のミッションに搭乗したのは、船長を務めたリード・ワイズマン(Reid Wiseman)氏とパイロットのヴィクター・グローバー(Victor Glover)氏、ミッションスペシャリストでNASA宇宙飛行士のクリスティーナ・コック(Christina Koch)氏、同じくミッションスペシャリストでカナダ宇宙庁(CSA)の宇宙飛行士ジェレミー・ハンセン(Jeremy Hansen)氏の4名。

4名は同ミッションを通じて約111万7,658キロメートル(694,481マイル)を飛行し、日本時間の7日には地球から約40万キロメートル(248,655マイル)の距離に到達。1970年のアポロ13号による地球からの最遠到達距離記録を更新しました(参考記事)。

飛行中には、地上のエンジニアらによってオリオン宇宙船の各種システムの評価が行われたほか、クルーは船内の生命維持システムの試験や手動での操縦の検証を行いました。これによって、アルテミスⅢ以降の有人着陸船とのランデブー・ドッキング運用に役立つデータが収集されたということです。

また、クルーは将来の月探査ミッション実施に向けた情報を得るため、宇宙船の動作や、船内装備、生命維持システムの評価も行いました。

アメリカ航空宇宙局(NASA)のアミット・クシャトリヤ(Amit Kshatriya)氏は、「アルテミスⅡは、人類を月に再び送り込むための宇宙船、チーム、アーキテクチャ、そして国際協力の有効性を証明した」とその成果を称えました。

アルテミスⅡでは、ミッションを通じて数千枚の画像が撮影されるとともに、NASA国際パートナーによるキューブサットの地球周回軌道への投入や将来的な月面基地建設・火星探査などに向けた科学研究、クルーの健康データの収集なども行われました。

米Planet、AI搭載衛星による軌道上での物体検出に成功

2026年4月7日、衛星コンステレーション運用やデータソリューションの提供を手がけるプラネット(アメリカ・カリフォルニア州、共同創業者兼CEO:Will Marshall、以下Planet)は、同社の衛星「ペリカン4(Pelican-4)」に搭載したAIによる物体検出に成功したと発表しました(Planetによる発表)。

Pelican-4は、半導体世界大手・エヌビディア(NVIDIA)の「Jetson Orin」を搭載。Jetson Orinは高性能・省電力が特徴で、コンピュータービジョン(画像処理・認識)やロボティクスに対応するコンピューターモジュールです。

Jetson Orinを組み込んだPelican-4は、オーストラリア中央部にあるアリス・スプリングス空港の上空500キロメートルで画像を撮影し、同機に搭載されたAIモデルを実行。同社によると、画像内の航空機を約80%の精度で検知することに成功したということです。

Planet共同創業者でCEOのウィル・マーシャル(Will Marshall)氏は、「カメラという『目』と、AIという『頭脳』を衛星の中で接続することで、地球という惑星を捉える神経系を構築しようとしている」とコメント。

従来は衛星が取得したデータは地上にダウンリンクしてから解析されていましたが、衛星上で画像処理ができれば地上に降ろすデータ量の削減につながり、情報取得の迅速化も見込めます。

Planetでは今後、同社の衛星シリーズ「ペリカン」と「オウル(Owl)」をリアルタイムのインテリジェンスネットワークに進化させるためにこの技術を活用していくとしており、Jetsonと、衛星間高速通信を活用して、ダウンリンクの遅延低減にも取り組んでいるとのこと。

データ生成から物体検出を含む一連の処理が軌道上で完結するよう設計を進めており、将来的には、画像取得から数分以内に顧客に実用的な情報を提供できるようになることを目指すとしています。

米Antaris、シリーズAで約45億円調達 AIを活用した衛星開発を推進

2026年3月31日、衛星の設計・シミュレーションなどを支援するAI活用プラットフォームの開発を手がけるアンタリス(アメリカ・カリフォルニア州、共同創業者兼CEO:Tom Barton、以下Antaris)は、シリーズAとして2,800万ドル(約44.5億円)の資金調達を実施したと発表しました(Antarisによる発表)。

同社は、今回の調達の背景として、同社の衛星開発プラットフォーム「Antaris IntelligenceTM」が米国防総省や複数の防衛関連企業などでの採用が進んでいることや、衛星コンステレーション開発に向け、サウジアラビアの宇宙企業SARsatXと覚書を締結したことなどを挙げています。

Antarisでは今回調達した資金をプラットフォーム開発の加速に充てるとともに、グローバルな衛星製造に向けたパートナーシップ拡大にも活用するとしています。

なお、同社は日本市場展開に向けた初期調査も開始しており、今後の日本国内での活動が注目されます。

スウェーデンのエスレンジ宇宙センター、衛星打上げ能力拡充 スウェーデン政府が支援

Credit: SSC Space ウェブサイト

2026年3月31日、SSC Space(スウェーデン・ソルナ、CEO:Charlotta Sund)は、スウェーデン政府が、エスレンジ宇宙センター(Esrange Space Center)の衛星打上げ能力強化に向けた追加投資を行うと発表しました(SSC Spaceによる発表)。

スウェーデン政府の発表によると、自国での打上げ能力確保に向け、SSC Spaceへ3億8,600万スウェーデン・クローナ(約66億円)を投資し、エスレンジ宇宙センターの打上げ拠点としての機能を強化するということです。

SSC Space CEOのシャーロッタ・スンド(Charlotta Sund)氏は、エスレンジ宇宙センターの衛星打上げ能力確立は、スウェーデンと欧州の宇宙開発能力の発展に資するものであるとともに、スウェーデンの軍民双方の宇宙へのアクセスを強化し、宇宙分野のレジリエンス・自律性向上に貢献するものだとコメントしています。

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