4/14宇宙ニュース・H3ロケット8号機、打上げ失敗の原因は衛星搭載部分の破壊が起点 ほか3件

4/14宇宙ニュース・H3ロケット8号機、打上げ失敗の原因は衛星搭載部分の破壊が起点 ほか3件

H3ロケット8号機、打上げ失敗の原因は衛星搭載部分の破壊が起点

「衛星搭載構造(PSS)」内部構造剥離の発生シナリオ
Credit: 文部科学省 宇宙開発利用部会 調査・安全小委員会(第62回)配付資料

2026年4月13日、文部科学省 宇宙開発利用部会 調査・安全小委員会が開催され、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が、H3ロケット8号機の打上げ失敗に関する原因究明の状況を報告しました。

H3ロケット8号機は、昨年12月22日に種子島宇宙センターより打上げられましたが、第2段エンジンの2回目の燃焼が正常に進まず早期に停止し、搭載していた準天頂衛星システム「みちびき 5号機」を予定の軌道に投入できませんでした。

再着火失敗の背景には、搭載した衛星と第2段機体をつなぐ部分「衛星搭載構造(PSS)」の破壊があったとみられています。

JAXAによると、調査の結果、PSS内部で部品(CFRPスキンとハニカムコア)の接着不良による剥離が発生し、フェアリング分離時の衝撃で剥離が急速に進み、構造全体の破壊に至った可能性が高いとのこと。

構造が破壊されたことで配管が損傷してタンクの圧力が低下、エンジンの異常を招いたのではないかということです。

JAXAは、CFRPスキンとハニカムコアの剥離が8号機打上げ失敗の主要因とみて、剥離のリスクを根本から排除する対策として、結合方式を「ファスナ結合案」採用することを基本とするとしました。

また、30形態試験機(H3ロケット6号機)については、検査・補修を行い強度を確認したPSSを適用し、追加のフライトデータ取得を計画するとのことです。

同委員会で配布された資料は下記URLから閲覧できます。
https://www.mext.go.jp/content/20260413-mxt_uchukai01-000048977_002.pdf

New Space Intelligenceが4.3億円を調達 戦略基金にも採択

Credit: 株式会社New Space Intelligence プレスリリース

2026年4月7日、衛星データ基盤を開発する株式会社New Space Intelligence(山口県宇部市、代表取締役CEO:長井裕美子、参考記事)は、第三者割当増資による総額4.3億円の資金調達を実施したと発表しました。

また、JAXA宇宙戦略基金(第二期)「衛星データ利用システム実装加速化事業」に採択されたことも発表されました。

同社は2021年設立。衛星データ(SAR・光学)を用いた鉄道・道路・電力などのインフラモニタリングや、災害・地盤変動・不法投棄監視サービスの提供等を手がけています。

今回調達した資金は、既存サービスの拡大とGLIを基盤とした新たなアプリケーションの開発加速、プロダクト開発体制、営業・マーケティング、組織基盤の強化などに充てられるということです。

なお、今回の資金調達には既存の投資家に加え、株式会社NTTドコモ・ベンチャーズや株式会社ゼンリンフューチャーパートナーズ、JR東日本スタートアップ株式会社といった社会インフラ領域を中心とした企業などが戦略投資家として参画。

NSI代表の山口氏は「本ラウンドは、資金調達にとどまらず、衛星データを社会で活用していくための新たなパートナーシップの始まりだと考えています」とコメントしています。

米Firefly、NVIDIAと提携 月周回衛星の画像を軌道上でAI処理

Credit: Firefly Aerospace ウェブサイト

2026年4月8日、宇宙・防衛技術企業のFirefly Aerospace(アメリカ・テキサス州、CEO:Jason Kim、以下Firefly、参考記事)は、NVIDIAとの提携を発表しました(Fireflyによる発表)。

NVIDIA製のコンピューターモジュール「Jetson」を活用し、Fireflyが開発する月周回衛星「エリトラ(Elytra)」が取得した画像データを軌道上で処理できるようにするということです。

Fireflyは、史上初の商用月面画像撮影・マッピングサービス「オキュラ(Ocula)」のローンチ準備を進めており、エリトラは今年後半に予定されている月探査ミッション「ブルー・ゴースト2(Blue Ghost 2)」で月に打ち上げられることになっています。

Firefly CEOのジェイソン・キム(Jason Kim)氏は、月周回軌道上で運用されてきた政府主導の衛星観測ミッションの終了が見込まれる中でオキュラが登場するとしたうえで、「NVIDIAとの提携により、オキュラは最先端のAIプロセッサーを搭載することになる。これにより、月面から取得したデータを迅速に処理し、それに基づいたインサイトを顧客に提供することが可能になる」とコメントしています。

米Planetも、地球観測衛星の画像処理にNVIDIAのJetsonを活用し始めており(参考記事)、急速に軌道上でのデータ処理・コンピューティングの取り組みが進んでいることが見て取れます。

ロシア、月探査に向けた原子力発電所を2032年にも月面に設置へ 国営通信報道

2026年4月7日、ロシア国営のタス通信は、ロシア科学アカデミーが開催した会合の中で、クルチャトフ研究所・国立研究センター(Kurchatov Institute National Research Center)所長のミハイル・コヴァルチュク(Mikhail Kovalchuk)氏が、2032年にも月面原子力発電所の設置準備が整う予定だと述べたと報じました(タス通信による報道)。

コヴァルチュク氏はまた、月面原子力発電所は新たな耐放射線素材をベースに構築されているとも述べたということです。

この発電所の出力は少なくとも5キロワットになる見込みだとされています。

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