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スカパーJSAT、衛星通信向け「耐量子暗号技術」実証でAI・量子技術新興と覚書締結
2026年4月27日、スカパーJSAT株式会社(東京都港区、代表取締役 執行役員社長:米倉英一)は、Forward Edge-AI Japan株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:株本幸二、以下FEAI-JP)とその親会社Forward Edge-AI(アメリカ・テキサス州、創業者兼CEO:Eric Adolphe、以下FEAI)と、耐量子暗号(Post-Quantum Cryptography:PQC)技術の実証実験に関する覚書を締結したと発表しました。
量子コンピュータ技術の発展に伴い、将来的に量子コンピュータを用いたサイバー攻撃によって機密情報が解読されるリスクが高まることが懸念されており、これに対応する暗号技術としてPQCの導入検討が世界中で進んでいます。
スカパーJSATでも衛星通信の安全性・秘匿性の確保に向けた技術検証に取り組んでおり、今回のFEAI-JP、FEAIとの実証はその一環となります。
具体的には、衛星回線を経由したPQC接続の確立、暗号化処理に伴う遅延耐性や安定性といった通信品質の検証、運用上の実現可能性の評価を行う予定だということです。
アークエッジ・スペース、「月測位システム」の実現可能性調査を完了 サービス実現の成立性を確認

Credit: 株式会社アークエッジ・スペース プレスリリース
2026年4月30日、株式会社アークエッジ・スペース(東京都江東区、代表取締役 CEO:福代孝良)は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が実施する「月測位システム(LNSS)のFOCに向けたフィージビリティ・スタディ(その2)」の検討を3月16日に完了し、FOC(Full Operational Capability:定常的運用サービスの実現)フェーズで月面において10メートル(2σ)程度の単独測位精度(水平)を達成可能なアーキテクチャが成立し得ることを確認したと発表しました。
同フィージビリティ・スタディ(実現可能性調査)は、東京大学工学系研究科 航空宇宙工学専攻 中須賀・船瀬・五十里研究室(現 船瀬・五十里研究室)との共同で、昨年7月から実施されていたもの。
2030年代前半を想定し、月面南極域での高精度・広域の定常的運用サービス実現を目指した月周回衛星コンステレーションの設計、測位精度評価、システム成立性の検証が行われました。
その結果、消費電力・重量・コスト等の観点から、月測位コンステレーションが実装可能なシステムとして成立し得ることを確認するとともに、地球からのGNSS(全球測位衛星システム)信号に加え、月面南極域への設置を想定した月面ビーコンの活用により、単独測位(4機以上の月測位システム〔LNSS〕衛星による測位)でも将来的には月面でのローバー走行やインフラ構築等に必要なレベルの測位サービスの実現可能性を示すことができたということです。
また、アメリカ航空宇宙局(NASA)、欧州宇宙機関(ESA)、JAXAが進める国際的な月通信・測位フレームワーク「LunaNet」において、同検討で設計したLNSSが測位サービスの一部として機能できることも確認したということです。
月面探査や開発を進めていくためには、位置情報インフラの整備が不可欠です。今回の検証から、月での衛星測位の実現がさらに進むことが期待されます。
SpaceX、ロケット「ファルコン・ヘビー」による通信衛星打上げに成功
Credit: SpaceX 公式X
2026年4月29日、イーロン・マスク氏率いるSpaceXは、アメリカ・フロリダ州のケネディ宇宙センターから、アメリカの衛星通信事業者ViaSatの通信衛星「ViaSat-3 F3」を搭載したロケット「ファルコン・ヘビー(Falcon Heavy)」を打ち上げ、打上げは成功しました(SpaceXによる発表)。
「ViaSat-3 F3」は静止軌道(GEO)に配置される通信衛星で、すでにGEOに配置されているF1、F2とともに商用・防衛用途の通信を提供する衛星コンステレーションの1機。F3は主にアジア太平洋地域の通信強化を目的としているということです。
なお、打上げに使用された2基のサイドブースターは分離後、いずれも地上に戻っています。
アルテミス協定、63カ国目としてヨルダンが署名

2026年4月23日、アメリカ航空宇宙局(NASA)は、中東のヨルダンが月・火星をはじめとした深宇宙探査に関する一連の原則を定めた「アルテミス協定」に署名したと発表しました(NASAによる発表)。
アルテミス協定への署名国は、先日のラトビア(参考記事)に続き、63カ国目となりました。
アメリカ・ワシントンD.C.のNASA本部で行われた署名式では、駐米ヨルダン大使のディナ・カウワール(Dina Kawar)氏が同国を代表して署名。
カウワール大使は、署名式で同国は人口あたりのエンジニア数が世界でも有数であることに触れ、「ヨルダンはAI、デジタルインフラ、先端製造、そして宇宙分野における地域的、世界的なテクノロジーハブへと変革を進めている。今日の調印はこの野心に限りがないことの証。アルテミス協定のパートナーとともに未来を築き上げていく」と語りました。
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