• HOME
  • ニュース
  • 9月12日は「宇宙の日」!宇宙に関するイベントが各所で開催 - SPACE Media

9月12日は「宇宙の日」!宇宙に関するイベントが各所で開催

暑い日がまだまだ続く9月。夏の気配が残るこの月には、敬老の日や秋分の日といった国民の祝日がありますよね。実は、これに加えて「宇宙の日」という記念日が、9月には制定されていることを知っていましたか?「宇宙の日」は、正式には9月12日。この日に合わせて、毎年各所で宇宙に関するイベントが開催されています。2022年も、記念イベントが各所予定されているのだとか。なぜ9月12日が「宇宙の日」とされているのか、今年はいったいどのような催しが予定されているのか。それぞれ詳しく紹介していきます。

 

9月12日は「宇宙の日」!一体どんな日なの?

2022年9月12日を「宇宙の日」と制定した年は、1992年。1992年といえば、スペースシャトル「エンデバー」が打上げに成功した年となります。そして、この年の「エンデバー」打上げ日は9月12日であり、そこには日本人宇宙飛行士の毛利衛氏が搭乗していました。

 

つまり、9月12日は宇宙飛行士の毛利衛さんが日本人で初めてスペースシャトルで宇宙に飛び立った日なのです。そして、JAXAと文部科学省は、この記念すべき日を「宇宙の日」と正式に定めました。

 

ちなみに、「宇宙の日」が制定された1992年は「国際宇宙年」とも言われています。この年は、コロンブスがアメリカ大陸を発見してからちょうど500年、国際地球観測年から35年に当たる節目の年であったことを理由とし、制定されたのだそうです。

 

加えて、毎年10月4日~10日は国際的に「世界宇宙週間」とされています。これは、1957年10月4日にソ連が世界初の人工衛星「スプートニク1号」の打上げに成功。また、1967年10月10日に「宇宙法」が施行されたことに由来しています。

 

各所イベントが盛りだくさん!

日本には、宇宙を体感できるスポットが各所にあります。今までそういったスポットに行ったことのない方たちも「宇宙の日」を機会に、各所で開催の宇宙に関するイベントに参加してみてはいかがでしょうか。最近では、民間人の宇宙旅行やメタバース上での宇宙空間体験など、地上の私たちにも宇宙は身近な存在になってきましたよね。そんな宇宙をさらに体感し、感動を味わう機会にしましょう。

 

日本科学未来館

Credit: 日本科学未来館

 

日本人で初めてスペースシャトルに搭乗し、宇宙へ行ったことで有名な、毛利衛氏が名誉館長を勤める「日本科学未来館」。「宇宙ってどうやって生まれたの?」「宇宙は何からできているのだろう」など、宇宙がそもそも何者であるのか、分からない人がほとんどなのではないでしょうか。「日本科学未来館」では、そのような宇宙への純粋な疑問に応える展示にふれることができます。中でも館内5階では、宇宙の起源ともされる素粒子「ニュートリノ」の観測装置の模型を見学することが可能となっています。また、地球深部探査船「ちきゅう」や小惑星探査機「はやぶさ2」といった展示により、人々が宇宙の謎の解明に今日まで挑み続けてきた様子を体感することができるでしょう。

 

Credit: 日本科学未来館

 

さらに同施設の5階には、地上から約400km上空に建設された巨大な有人実験施設「国際宇宙ステーション(ISS)」を模した「宇宙居住棟」が展示されています。名誉館長である毛利氏が総合監修を務めたとあって、細部に渡って鮮明に再現されています。「宇宙居住棟」の中には入ることもできるのですが、わずかに角度の付いた床によって、まるで無重力空間にいるような体験をすることができます。壁に固定された寝袋やトイレ、様々な種類の宇宙食なども展示されています。

ぜひ「宇宙の日」に関係性の深い「日本科学未来館」で、宇宙を感じる1日を過ごしてみてはいかがでしょう。

 

【常設展概要】

「こちら、国際宇宙ステーション」

展示場所:日本科学未来館 5

https://www.miraikan.jst.go.jp/exhibitions/world/station/

 

 

 

JAXA筑波宇宙センター

Credit: JAXA筑波宇宙センター

 

日本の宇宙開発の中枢機関とも呼べる役割を担うのが、JAXAの「筑波宇宙センター」です。施設の入り口には、全長50mにもおよぶH-IIロケットの実機が展示されています。展示館「スペースドーム」へ進むと、これまでの人工衛星の試験機を目の前に、開発~実用化までの変遷を学ぶことができます。加えて、日本実験棟「きぼう」の実物大モデルも展示しています。迫力あるこの実験棟が、実際に宇宙空間に浮かんでいることに、改めて驚くかもしれません。

 

さらには、事前予約をすれば日本実験棟「きぼう」の運用管制室をガラス越しに見学することも可能となっているのだとか。施設見学後には、宇宙への想いがますます大きくなっていそうですね。

 

また、JAXAでは「宇宙の日」を記念とした作文・絵画コンテストの開催も予定されています。なんと1993年から毎年開催されており、もうすぐ30周年となるのだそうです。2022年は「わたしたちの地球を守ろう」がコンテストのテーマとなります。大気汚染や地球温暖化など、私たちの周りには目には見えない環境問題が多く潜んでいます。将来的には、地球で生活できなくなることも考えられるかもしれません。そういった問題を再認識し、どうすれば私たちの地球を守ることができるのか。「宇宙の日」を機会に、今年の作文・絵画コンテストで描いてみましょう。

 

【開催概要】

参加対象:全国の小・中学生

参加締切:2022年9月12日(月)必着

応募先:手描き作品は「最寄りの科学館」、コンピュータ作品は「spaceday@jaxa.jpにEメール」

入賞者発表:2022年10月頃(予定)

その他詳細は、ファン!ファン!JAXA!にてご確認ください。

 

はまぎん こども宇宙科学館

Credit: はまぎん こども宇宙科学館

「いつか宇宙飛行士の夢を叶えたい」「いち早く宇宙空間を体感したい」という人におすすめの場所が「はまぎん こども宇宙科学館」です。ここでは、宇宙での冒険をシミュレーションできる仕掛けがたくさん用意されています。たとえば「月面ジャンプ」や「空間移動ユニット」では、宇宙飛行士さながらのトレーニングが可能なのだとか。他にも、「スペース・シミュレータ」では自身でレバーを操縦し、宇宙船の船長として宇宙へのミッションに挑戦できます。重さ500kgにも及ぶ本物の隕石も展示されており、同施設での滞在はまるで本当に宇宙にいるかのような気持ちにさせてくれるでしょう。

 

「宇宙の日」である9月10日には、イベント「未知の天体フォボス 発見の予感」の開催が予定されています。火星の第一衛星であり、太陽系の中でも最も小さな衛星の一つである「フォボス」。起源や水の存在など、未だ分かっていないことが多くあり、現在もサンプル採取が進められているのだとか。同イベントでは、そんな未知の天体に関する謎に迫っていきます。宇宙への探求心が、さらに高まりそうですね。

 

【開催概要】

開催日:2022年9月10日(土)

開催時間:15:30~16:30

開催場所:オンライン

参加対象:どなたでも

参加費用:無料

参加人数:先着40人

・未来の天体フォボス 発見の予感:

https://www.yokohama-kagakukan.jp/event/detail/431/1662735600/

その他詳細は、はまぎん こども宇宙科学館公式HPにてご確認ください。

 

岐阜かかみがはら航空宇宙博物館

Credit: 岐阜かかみがはら航空宇宙博物館

「空宙博(そらはく)」の愛称で親しまれる「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」。

ここでは、NASAのアポロ計画やスペースシャトルなど、宇宙への冒険の歴史を辿る展示物を楽しむことができます。さらには、ISS内の日本実験棟「きぼう」を実物大で再現した模型も展示されています。加えて、私たちの生活を支える衛星の模型も配置してあり、宇宙をリアルに体験できる施設となっています。

 

同施設では、「宇宙の日」を記念した特別講座『パッと開く、閉じる、人工衛星にも大活躍 ~ミウラ折りを折ってみよう!~』が2022年9月10日(土)に開催されます。人工衛星は、宇宙空間で稼働し続けるために、太陽光パネルの開閉が必要になります。その際、折り目が重なることなく、余分の負荷がかかりにくい「ミウラ折り」と呼ばれる技術を採用し、開閉を可能にしています。今回のイベントでは、エコ袋を用いて「ミウラ折り」の再現に挑戦します。日常でも活用できる技術ですので、一度覚えれば、日ごろから宇宙での技術を体感できることとなるでしょう。

 

【開催概要】

開催日:2022年9月10日(土)

開催時間:第1回 10:30~正午、第2回 13:30~15:00

開催場所:1階オリエンテーションルーム

参加対象:小学生以上

参加費用:無料

参加人数:各回先着25人

 

・「宇宙の日」・「空の日」特別教室 ミウラ折りを折ってみよう!:

202209ver1.pdf (sorahaku.net)

 

その他詳細は、宇宙博 岐阜かかみがはら航空宇宙博物館公式HPにてご確認ください。

 

宇宙にときめく日にしよう!

宇宙に関する知識や情報であれば、インターネットで検索すればすぐに手に入るかもしれません。しかし、宇宙への本当の感動は、身をもって体験しないと得ることは難しいですよね。各スポットには、宇宙をさらに身近に感じられるようなイベントがたくさん開催されています。「宇宙の日」に合わせ、ぜひ現地でしか得ることのできない宇宙へのときめきを味わってみてはいかがでしょうか。

 

綱嶋 直也