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月面資源開発のispace、今後の月ミッションに向けた運転資金として70億円を調達

Credit: 株式会社ispace ホームページ

2024年4月24日、月面資源開発事業を行う株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役 袴田武史)は、ミッション3とミッション6の開発および運用に係る運転資金として、三井住友銀行より計70億円の資金を銀行借入により調達することになったと発表した。

2024年4月30日に短期および長期の借入、計70億円を実行。2026年に打ち上げを予定しているミッション3と、2027年に打ち上げを予定しているミッション6の開発および運用等に係る運転資金とする。

ispaceは、民間企業による月面探査プログラム「HAKUTO-R」に取り組んでおり、昨年4月にはランダーによる月着陸を目指したものの、あと一歩のところでランダーは月面に墜落していた(参考記事)。ミッション3以降では、水資源探査を中心とした月の情報と地球-月輸送サービスプラットフォームの構築を目指す。

具体的には、ランダーによる月面着陸とローバーでの月面探査の高頻度化実現し、顧客の荷物を月へ輸送、そして要望に応じて月面のデータを取得する等のミッションを行うことが想定されている。

また、ミッション3では、より精度を高めた月面輸送サービスの提供によってNASAが行う「アルテミス計画」にも貢献する計画となっている。

同社では、今回の資金調達の発表に際し「月面開発に向けた技術の品質向上サイクルを加速し、拡大が期待される市場需要の取り込みに注力するべく、当社は今後も様々な資金調達手法を活用し、手元資金の拡充及び財務基盤の安定性を一層高めて参ります」としている。

宇宙ビジネスの中でも、特に他惑星の探査やインフラ構築には、長期間、多大な費用が必要となるため、ファイナンスの観点も非常に重要な要素となる。

ispaceが今後、この資金を生かしてミッションをどのように遂行していくかに注目が集まりそうだ。

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