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6/3宇宙ニュース・日本旅行と損保ジャパン、宇宙ビジネスの発展に向け協業開始 ほか3件

日本旅行と損保ジャパン、宇宙ビジネスの発展に向け協業開始

5月29日に行われた包括提携書締結の様子。日本旅行 代表取締役常務取締役の吉田圭吾氏(左)と損保ジャパン 航空宇宙旅行産業部長の平川純氏(右)
Credit: 株式会社日本旅行 プレスリリース

2025年6月2日、株式会社日本旅行(東京都中央区、代表取締役社長:小谷野悦光)は、5月29日付で損害保険ジャパン株式会社(東京都新宿区、代表取締役社長:石川耕治、参考記事)と宇宙ビジネスの発展を目的とした包括協力協定書を締結したと発表しました。

日本旅行は1905年創業。2020年に宇宙事業の専門部署を設置しており、創業120周年の今年は、記念事業として人々から募ったメッセージを2025年秋以降に月に届けるプロジェクト「We are going to the Moon!」を実施しています。

損保ジャパンは同プロジェクトのパートナーとしても参画しており、協業にあたっては、まず同プロジェクトの宇宙空間における輸送リスクを整理し、適切なリスク転嫁を両社で検討して月面輸送にかかわる保険を組成。また、同プロジェクトで月面へ輸送するペイロードの製作と、輸送事業者とのインターフェイス調整におけるリスクに対する助言をSOMPOグループのSOMPOリスクマネジメント株式会社が行っているとのことです。

同社は、このパートナーシップにより得られた知見をもとに、日本旅行の宇宙事業と損保ジャパンのリスクサービスとを掛け合わせた新たなサービスの提供を目指すとしています。

米Sierra Space、「月面物流・移動」研究に関してNASAと約5億円の契約を受注

Credit: Sierra Space ウェブサイト

2025年5月28日、米国の宇宙開発企業シエラ・スペース(アメリカ・コロラド州、暫定CEO:Fatih Ozmen、以下Sierra Space)は、将来の月面ミッションに向けた月面物流・移動手段の研究に関してNASAより契約を受注したことを発表しました(Sierra Spaceによる発表)。

Sierra Spaceは、地球低軌道(LEO)用の膨張式複合居住モジュール「Large Integrated Flexible Environment(LIFE)」の開発を進めていますが、この契約に基づき、月面基地の物流や移動の手段全般にどう活用できるか調査・研究を行うとともに、今後1年かけて、LIFEの居住技術を月面に適用できるよう改良する方法も研究するということです。

宇宙メディア「Payload」の5月29日付の記事によると、契約金額は360万ドル(約5億2,000万円)とされています(Payloadの報道)。

宇宙業界特化「情報探索AI」の共同開発を開始 Link AIとスペースNSプラン

Credit: 株式会社Link AI プレスリリース

2025年5月29日、生成AI・AIエージェント開発を手がける株式会社Link AI(東京都港区、代表取締役:安東竜平)は、宇宙開発支援を行うスペースNSプラン株式会社(神奈川県横浜市、代表取締役:鈴木直志)と宇宙業界におけるAIトランスフォーメーション(AIX)の推進に向けて業務提携したと発表しました。

提携の第一弾として、宇宙業界における「人材」「部品」「研究情報」などの探索課題を解決する生成AIを活用した情報探索支援システムの共同開発を開始するとのことです。

両社で開発を進める「宇宙情報探索AI」は宇宙業界の利用シーンに特化した情報探索エージェントで、宇宙関連の論文・仕様書・技術文書・部品データベース等の横断検索や宇宙人材や研究機関・製品開発企業の情報を統合的に管理しマッチングや比較を行うことができるようにするとのこと。

将来的には、研究テーマの提案や設計仕様の草案生成など、探索から活用フェーズまでを支援する機能も想定しているということで、属人的な探索に依存せず、必要な情報に誰もが迅速にアクセスできる環境を提供することを目指すとしています。

システムは今年夏にプロトタイプの検証環境を構築し、専門機関・研究者への限定提供、その後、秋に機能を拡張したベータ版をリリースして先行導入パートナーの募集を開始する予定ということです。

ispace欧州法人、ESAとローバーによる月面探査計画のフェーズ1契約を締結

2025年6月3日、株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史)は、同社の欧州法人ispace-EUROPE S.A.(以下ispace EUROPE)が欧州宇宙機関(ESA)との間で締結している「先端地球物理学および極域氷探査ミッション(The Mission for Advanced Geophysics and Polar Ice Exploration:MAGPIE)」でのプリフェーズAの契約に関して、同ミッションがフェーズ1へ移行したことに伴い、契約を改訂することになったと発表しました。

2つのフェーズの契約金の総額は269万5,000ユーロ(約4億3,700万円)とのことです。

MAGPIEは月の極域における揮発性物質の堆積物の探査と特性評価、および水氷の探索を目的としたミッションで、月の永久凍土地域に関する科学的な知見の獲得を目指します。

今回の契約改定に基づき、ispace EUROPEはESAと協力して将来的な月探査ミッション実施に向けてペイロードの技術成熟、接続方法の開発、試作機の製造などミッション構想の具体化を主導していくとしています。

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