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Space Compass、防衛省から静止軌道での衛星光通信に関する技術実証事業を受注

2025年4月24日、日本電信電話株式会社(NTT)とスカパーJSAT株式会社の合弁会社である株式会社Space Compass(東京都千代田区、代表取締役 Co-CEO:松藤浩一郎・堀茂弘)は、防衛省より「静止軌道間光通信技術実証」事業を受注したと発表しました。
この事業は、静止軌道(GEO)での宇宙領域把握(Space Domain Awareness:SDA)活動で取得した大容量のデータを伝送可能な衛星の光通信能力を獲得するため、Space CompassのGEO光データ中継衛星経由で光通信によるデータ伝送の実証を行うもの。
4/9には、スカイゲートテクノロジズとSynspectiveが航空自衛隊の事業を受注したニュースをお伝えしていますが、安全保障領域で宇宙スタートアップの技術を活用しようとする動き出ていることが見て取れます。
中国、有人宇宙船「神舟20号」打ち上げに成功 3人の宇宙飛行士を乗せ、天宮宇宙ステーションへ
中国载人航天(CMS)は、北京時間の2025年4月24日17時17分(日本時間 24日18時17分)、有人宇宙船「神舟20号」を搭載したロケット・長征2F号が酒泉衛星発射センターから打ち上げられ、打ち上げは成功したと発表しました(CMSによる発表)。
今回の飛行は神舟宇宙船にとって20回目、有人での飛行は5回目となります。「神舟20号」に搭乗した3名の宇宙飛行士・陳冬氏、陳中瑞氏、王傑氏は、神舟19号のクルーとして中国独自の宇宙ステーションである「天宮宇宙ステーション」に滞在していた蔡旭哲氏、宋令東氏、王浩沢氏と交代。蔡氏らは4月30日に天宮宇宙ステーションを離脱、日本時間の同日午後2時8分に地球に帰還しました。
CMSは、神舟20号のクルーは研究活動のほか、ステーションの外に出ての船外活動も行う予定だとしています。
民間宇宙ステーション開発のSierra、NASA施設での超高速衝突試験に成功

2025年4月24日、宇宙ステーション開発等を手がけるシエラ・スペース(アメリカ・コロラド州、暫定CEO:Fatih Ozmen、以下Sierra Space)は、同日、ニューメキシコ州のNASAホワイトサンズ試験施設にて行われていた、同社の大規模統合型柔軟環境居住施設(LIFE®)を改良するための超高速衝突試験に成功したと発表しました(Sierra Spaceによる発表)。
Sierra Spaceでは、拡張可能(inflatable)な柔軟構造の宇宙ステーション開発を進めていますが、今回の試験ではステーションのシールドが微小隕石やデブリなど、軌道上の危険物による衝撃に耐えられるかをテストすることが目的だったとしています。
同社は、今回の試験で得られたデータがシールド設計の改良に役立つとし、今後さらに試験を実施し、LIFE®の改良を進めて低軌道への初打ち上げを目指すとしています。
ESA、森林観測衛星「バイオマス」を打ち上げ
Credit: ESA Extras YouTube
日本時間の2025年4月29日午後6時15分、欧州宇宙機関(ESA)は、フランス領ギアナのヨーロッパ宇宙港から、ベガCロケットで地球観測衛星「バイオマス(Biomass)」を打ち上げました(ESAによる発表)。
「バイオマス」は、Pバンド合成開口レーダーを搭載した初の地球観測衛星です。
Pバンドのレーダーは森林の樹冠を透過するため、森林の炭素の大部分を占める木質バイオマス(幹、枝、幹)の測定が可能です。ESAは、バイオマスでの観測によって、土地利用の変化や、森林の喪失・再生に関するものを含め、炭素の貯蔵量や循環量を推定する際の不確実性を減少させることができるとしています。
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