1 ispaceのミッション2、すべての軌道制御マヌーバに成功　6/6の月面着陸に向け最終フェーズに
2 Space BD、防衛省より衛星打上げ業務を受注　打上げ機はスペースワンの「カイロス」
3 韓国ウナステラ、自社開発の小型ロケットを試射　目標の10キロメートルを飛行
4 米Apex Space、大規模コンステレーション向け衛星バス「Comet」を発表
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ispaceのミッション2、すべての軌道制御マヌーバに成功　6/6の月面着陸に向け最終フェーズに

2025年5月31日、株式会社ispace（東京都中央区、代表取締役：袴田武史）は、同社2回目となる月着陸ミッション「SMBC✕HAKUTO-R VENTURE MOON」（以下ミッション2）で、月周回軌道上で予定していたすべての軌道制御マヌーバが完了したと発表しました。

今回のマヌーバ完了により、日本時間2025年6月6日（金）午前4時24分に予定されている月面着陸に向けた最終フェーズに入ったことになります。

月着陸船（ランダー）「RESILIENCE」は着陸予定当日となる6月6日午前3時20分頃から降下を開始し、着陸態勢に入る予定。降下時、ランダーは自動制御によるエンジンの逆噴射で徐々に減速、姿勢を調整しながら、約1時間かけて着陸予定地点の「氷の海（Mare Frigoris）」に軟着陸する計画。運用状況に応じ、着陸予定日は6月6日午後～8日に変更される可能性もあるとのことです。

Space BD、防衛省より衛星打上げ業務を受注　打上げ機はスペースワンの「カイロス」

2025年5月28日、Space BD株式会社（東京都中央区、代表取締役社長：永崎将利）は、防衛省より人工衛星打上げ業務「多軌道観測実証衛星の打上げ」事業を受注したと発表しました。

同社が防衛省から事業を受注するのは今回が初めてです。

同事業では、宇宙領域把握（Space Domain Awareness：SDA）能力の向上のため、低軌道から静止軌道までの衛星の動きを検知する実証を行う光学衛星を低軌道へ打ち上げます。

打ち上げにはスペースワン株式会社（東京都港区、代表取締役社長：豊田正和、参考記事）のロケット「カイロス」を利用。打上げ場所は和歌山県のスペースポート紀伊で、打上げは2026年度内に行われます。

韓国ウナステラ、自社開発の小型ロケットを試射　目標の10キロメートルを飛行

有人宇宙輸送事業に取り組む韓国の宇宙スタートアップ・UNASTELLA（韓国・ソウル、CEO：Park Jae-hong、以下ウナステラ）は、現地時間の5月28日午後11時50分、韓国南部の高興にある自社打上げ場から、自社開発の小型ロケット「UNA EXPRESS-I」の試射に成功したと発表しました（UNASTELLAのLinkedInでの発表）。

このロケットには、韓国航空宇宙研究院（KARI）、韓国機械材料研究所（KIMM）、韓国基礎科学支援研究院（KBSI）、韓国生命工学研究院（KRIBB）、忠南大学の研究チームが開発した微小重力実験ペイロードが搭載されており、目標としていた10キロメートルの飛行を完了した後、指定された沖合の回収区域に着陸したということです。

ウナステラは今回の試射について、韓国国内で民間企業によるロケット打上げが行われた初めての事例だとしています。

なお、韓国ではINNOSPACE（イノスペース）もロケット開発を進めています。

米Apex Space、大規模コンステレーション向け衛星バス「Comet」を発表

2025年5月28日、衛星バス（人工衛星の基本的な動作を担う機器）製造を手がけるスタートアップ、Apex Space（アメリカ・カリフォルニア州、CEO：Ian Cinnamon、以下Apex）は、同社の製品ラインナップの中で最大の衛星バス「Comet」を発表しました（Apexによる発表）。

同社では「Comet」は衛星と携帯端末が直接通信を行う、ダイレクト・ツー・デバイス（Device-to-Device：D2D）コンステレーションを含む高出力LEOミッションを打ち上げる民間クライアントや、大口径ペイロードを必要とする政府機関のニーズに応えるものだとしています。

また、Cometはペイロードに5キロワット以上の電力を連続で供給できるだけでなく、打上げ機のフェアリングにコンパクトに積み重ねられるよう設計されているため、ロケットにより多くの衛星を搭載でき、打上げコストも削減できるとのことです。

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