• HOME
  • ニュース
  • AstroX社、南相馬市と「衛星打上げロケット開発」促進に向けた連携協定を締結 - SPACE Media

AstroX社、南相馬市と「衛星打上げロケット開発」促進に向けた連携協定を締結

空中発射方式による衛星軌道投入ロケットを開発するAstroX株式会社(以下AstroX)は2023年4月29日、福島県の南相馬市と衛星打上げロケット開発の促進に向け、連携協定を締結したと発表しました。同社では今後、実証場所の確保や市内事業者との連携を行い、研究開発を加速させていくとしています。

Credit: AstroX株式会社

連携協定の目的

AstroXは南相馬市内で、ロックーン方式(気球による空中発射)での衛星打上げロケットの開発を進めています。この取り組みにより、AstroXおよび連携する市内事業者の企業価値を向上させると同時に、同社の市内での事業拡大に伴う雇用創出を通じて市内経済の更なる発展を目指すとしています。

提携内容

(1)開発するロケット等の実証場所の確保に関する事項
(2)ロケット開発における市内事業者との連携に関する事項
(3)将来的な市内での事業拡大に伴う雇用創出に関する事項

2023年4月28日に南相馬市産業創造センターにて行われた連携協定締結式の様子
Credit: AstroX株式会社

成長する宇宙産業、日本の課題はロケット不足

世界的に急成長している宇宙産業。現在約40兆円規模といわれる世界の宇宙産業市場は、2040年には約120〜160兆円になると予測されています。その中でも衛星を使ったサービスなど人工衛星の需要が大きく伸びており、それに伴い小型衛星の打上げ需要は急増しています。しかし現在、日本国内では衛星を宇宙に運ぶロケットが不足しており、国内の小型衛星のほぼ100%が海外ロケットにより打上げられています。この打上げ能力不足が日本の宇宙開発の大きな課題となっています。

その課題を解決し、日本が宇宙産業を一大産業にできるよう、AstroXはロックーン方式での高頻度かつ低価格での打上げを実現するべく、研究開発およびサービス展開に取り組んでいます。

なお、南相馬市は4月28日に宇宙スタートアップのElevationSpaceとも連携協定を締結しており、同市への宇宙ビジネス企業の進出は地域の産業活性や雇用創出にも寄与すると考えられます。