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宇宙ロボット開発のスタートアップGITAI、総額40億円の資金調達を完了

宇宙用汎用作業ロボットを開発するGITAI Japan株式会社とGITAI USA Inc.は2023年5月24日、米国における事業および技術開発の加速と拡大を目的として、総額40億円(約3,000万ドル)のシリーズBエクステンションラウンドの資金調達を完了したと発表した。

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Credit: GITAI

GITAIは、2017年に設立された東京大学発の宇宙ロボットスタートアップ企業。
安全で手頃な価格の宇宙労働力を提供し、運用コストを100分の1に削減することを目指している。

本ラウンドで調達した資金は、主に米国における製造施設の拡張や雇用拡大、GITAIの月面ロボット探査機および月面インチワーム型ロボットアームの技術成熟度(TRL)強化に充てられる予定だ。

最先端の技術、自律制御システムかつ低価格を兼ね備えたGITAIの月面探査機は、模擬月面環境とモハーバ砂漠での一連の技術実証により、その機能をすでに実証させている。同社は、今後2025年までに月面探査車を月に打上げる計画だ。

GITAIの創業者兼CEOである中ノ瀬翔氏は「SpaceXやBlueOriginが宇宙への輸送コストを100分の1に削減しているのに対し、GITAIは労働コストを100分の1に削減するという挑戦に取り組んでいる。われわれは月や火星に最も適した労働力を提供し、太陽光パネルや通信アンテナ、燃料発生装置、居住モジュールなどのインフラを構築する」と語った。

今回のラウンドには、グローバル・ブレイン株式会社や第一生命保険株式会社、三菱UFJキャピタル株式会社などが参加。
グローバル・ブレインが運用するCVCファンドを通じて、セイコーエプソン株式会社、ヤマトホールディングス株式会社、KDDI株式会社、日揮株式会社なども出資した。