宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙探査イノベーションハブは、2023年6月21日より、第11回研究提案募集(RFP:Request For Proposal)の課題設定に向けて情報提供募集(RFI:Request For Information)を実施している。
締切は同年7月6日(木)。今回のRFI募集では、技術領域に共通分野が追加され、エネルギー関連技術を重点的に募集している。
宇宙と地上の融合によるイノベーション、新技術の開発へ
JAXAの宇宙探査イノベーションハブは、「科学技術イノベーション総合戦略2014」~未来創造に向けたイノベーションの懸け橋~(2014年6月24日 閣議決定)という国の方針に基づき、公的研究機関の「強み」や地域の特性を生かして、イノベーションハブの形成の推進を行うため、2015年4月にJAXAに設置された。
宇宙探査イノベーションハブでは、将来月・火星のような重力天体での探査活動に資する技術の創出を、地上における技術課題解決と融合させ、我が国の産業界や大学とともに革新的な技術の開発を行い、宇宙・地上双方への成果の応用を目指した活動を行っている。
現在、相模原キャンパス内に居を構え、約30人(併任等含む)で「広域未踏峰探査技術」「自動・自律型探査技術」「地産・地消型探査技術」の3つの研究分野を中心に新技術の開発に取り組む。
今回募集しているRFIは、今後着手していく研究課題の設定にあたり、関連技術情報の提供を広く求めるもの。宇宙探査イノベーションハブは今後、集まった技術情報をもとに課題の絞り込みを行い、宇宙探査イノベーションハブへの参加を希望する民間企業や大学、研究機関に対しRFPを発出する予定だ。
募集概要
募集内容:将来の宇宙探査への応用、宇宙利用を目的としつつ、研究開発の成果
が地上での社会実装(イノベーション)にもつながる可能性がある技術情報
募集期間:2023年6月21日(水)~同年7月6日(木)
応募方法:https://www.ihub-tansa.jaxa.jp/rfi/RFI_notice.html
募集している技術領域と今回の重点課題は以下の通り。
- 広域未踏峰探査技術/(重点課題)惑星保護技術
- 自動・自律型探査技術/(重点課題)AI(機械学習)
- 地産地消型探査技術/(重点課題)月面での水資源利用
- 有人宇宙探査技術/(重点課題)有人支援ロボット技術
- 共通技術(①~④に共通して必要となる技術)
- 月面の科学・火星探査技術