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JAXAとESA、将来大型協力に関する共同声明に署名 低軌道から月・火星まで幅広い協力を模索
宇宙航空研究開発機構（JAXA）の山川宏理事長と、欧州宇宙機関（ESA）のジョゼフ・アッシュバッカー（Josef Aschbacher）長官は、2024年11月20日に両機関間の将来大型協力ミッションに関する会合を開催し、共同声明に署名した。
共同声明では、機関間の協力関係の継続・拡大・深化に関して、これまでの両機関の協力を通じて成果が得られていることを確認するとともに、すべての協力ミッションが両機関や社会、国際科学界に大きな利益をもたらしていることも確認した。
加えて、小惑星等の脅威に対する地球防衛や、気候変動対策を支援するための地球観測分野での協力などについても確認。
また、地球低軌道（LEO）と探査については、現在実施されているLEO活動に関する協議を継続して経済圏の拡大と科学的・社会的便益の創出に向けた共同活動を追求すること、月・火星などでのミッションにおける可能性の議論を進めていくとしている。
大型協力ミッションの可能性については、これまで1年にわたり議論が続けられてきたという。
NEC、Space BD、アークエッジ・スペース、「宇宙戦略基金」技術開発テーマ実施機関に選定
2024年11月22日、宇宙航空研究開発機構（JAXA）は、「宇宙戦略基金」（参考記事）で公募を行っていた技術開発テーマのうち、「衛星コンステレーション構築に必要な通信技術（光ルータ）の実装支援」（総務省計上分）、「低軌道汎用実験システム技術」（文部科学省計上分）、「月測位システム技術」（文部科学省計上分）について、実施機関を決定したと発表した。
それぞれの実施機関と技術開発課題名は下記の通り。
衛星コンステレーション構築に必要な通信技術（光ルータ）の実装支援
| 実施機関（代表機関） | 技術開発課題名 |
| 日本電気株式会社 （研究代表者：小石高裕） | 宇宙光通信ネットワーク実現に必要となる光ルータ基盤技術開発 |
低軌道汎用実験システム技術
| 実施機関（代表機関） | 技術開発課題名 |
| Space BD株式会社 （研究代表者：山崎秀司） | 宇宙利用を加速する低軌道上細胞／結晶自動実験システムの開発 |
月測位システム技術
| 実施機関（代表機関） | 技術開発課題名 |
| 株式会社アークエッジ・スペース （研究代表者：渋川季裕） | 月測位システム実証衛星及び主要サブシステムの開発 |
オーストラリア宇宙庁、インドの有人宇宙ミッション「ガガンヤーン」に協力を表明
2024年11月21日、オーストラリア宇宙庁は、インドの有人宇宙ミッション「ガガンヤーン」へ支援を行うことを表明した（オーストラリア宇宙庁による発表）。
オーストラリア宇宙庁とインド宇宙研究機関（ISRO）との間で交わされた取り決めに基づき、両機関は乗組員と乗組員モジュールの回収において協力するという。
ガガンヤーンは、インドによる有人宇宙飛行能力実証ミッションで、低地球軌道のクルーモジュールに最大3人の乗組員が最長3日間滞在する計画。
インドからの打ち上げ後、無人または有人ミッションのいずれかを中止する必要が生じた場合、クルーモジュールは南極海のオーストラリア領海に着陸する可能性が高いが、オーストラリア政府はクルーの捜索救助・安全な回収のためにインド当局と協力する。
「宇宙機器向け熱解析シミュレーションサービス」を提供開始 OKIグループのOKIアイディエス
Credit: OKI
2024年11月26日、OKIグループの設計開発受託事業会社OKIアイディエス（群馬県高崎市、代表取締役社長執行役員 滝澤家信、以下OIDS）は、ロケットや人工衛星に搭載する機器を対象とした「宇宙機器向け熱解析シミュレーションサービス」を11月27日より開始すると発表した。
成長分野であるニュースペース市場をターゲットに、2026年度5,000万円の売上を目指す。
同サービスでは、時間とともに急激に変化する環境下での温度分布の変化を正確に把握するため、非定常熱解析（時間の変化に伴う温度分布を解析する手法）を行うことで、実際の動作条件下での温度変動を詳細に再現するシミュレーションが可能になるという。
