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12/2宇宙ニュース・JAXAの大西卓哉宇宙飛行士、ISS船長に就任決定 ほか3件

JAXAの大西卓哉宇宙飛行士、国際宇宙ステーションの船長に就任決定

2024年12月2日、ブルースーツに身を包んだ大西卓哉宇宙飛行士が城内実・内閣府特命担当大臣(宇宙政策)を訪問した(左から、JAXA理事の松浦真弓氏、城内実・内閣府特命担当大臣(宇宙政策)、大西卓哉宇宙飛行士、友納理緒・内閣府大臣政務官)

2024年12月2日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、同機構の大西卓哉宇宙飛行士が、国際宇宙ステーション(ISS)第73次長期滞在搭乗員ISS船長(コマンダー)に決定されたと発表した。

大西宇宙飛行士は、日本人3人目のISS船長として第73次長期滞在中の指揮を執る。2025年2月以降に打ち上げられる予定のSpaceXクルードラゴン宇宙船に搭乗し、ISSに向かう予定。

また、同日夕方、大西宇宙飛行士は内閣府を訪問し、宇宙政策を担当する内閣府特命担当大臣の城内実氏を表敬訪問した。

城内大臣との会談の中で大西宇宙飛行士は、「前回8年前のフライトではロシアの宇宙船・ソユーズに乗ったが、今回はアメリカの民間企業の宇宙船に乗る。8年間の時代の流れを肌身に感じている」と2度目の打ち上げを控えた気持ちを話した。

続いて、今回の滞在では船長を務めることになることに触れ、「重責を担うことになったが、自分の努力というより、これまで日本が宇宙開発に貢献してきたことに対する世界からの信頼の表れだと思っている。期待に応えられるよう、全力で職務を遂行していきたい」と意気込みを語った。

宇宙戦略基金、新たに5つの技術開発テーマの採択結果を公表 1テーマは採択者なし

Credit: 宇宙戦略基金 ウェブサイト

2024年11月29日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、「宇宙戦略基金」(参考記事)で公募を行っていた技術開発テーマのうち、「商業衛星コンステレーション構築加速化」(経済産業省計上分)、「再生型燃料電池システム」(文部科学省計上分)、「月面の水資源探査技術(センシング技術)の開発・実証」(総務省計上分)、「高出力レーザの宇宙適用による革新的衛星ライダー技術」(文部科学省計上分)について、実施機関を決定したと発表した。

実施機関と技術開発課題名は下記の通り。総務省計上分の「月面の水資源探査技術(センシング技術)の開発・実証」については「採択者なし」となった。

商業衛星コンステレーション構築加速化(経済産業省計上分)

実施機関(代表機関)技術開発課題名
株式会社アークエッジ・スペース
(研究代表者:福代孝良)
多目的衛星コンステレーション群の構築 (多様な波長・周波数情報を拡張するセンサを搭載した衛星コンステレーションの構築)
株式会社QPS研究所
(研究代表者:大西俊輔)
小型SAR衛星の量産加速化及び競争優位性確立に向けた機能強化
株式会社Synspective
(研究代表者:小畑俊裕)
小型SAR衛星の量産・打上げと段階的性能向上
日本電気株式会社
(研究代表者:小川俊明)
光通信衛星コンステレーション構築及びシステム実証に係る技術開発

再生型燃料電池システム(文部科学省計上分)

実施機関(代表機関)技術開発課題名
トヨタ自動車株式会社
(研究代表者:熊谷厚法)
(1)高圧水電解システムの開発
(2)水素/酸素の昇圧・貯蔵技術

月面の水資源探査技術(センシング技術)の開発・実証(総務省計上分)

実施機関(代表機関)技術開発課題名
採択者なし

高出力レーザの宇宙適用による革新的衛星ライダー技術(文部科学省計上分)

実施機関(代表機関)技術開発課題名
京都大学
(研究代表者:野田進)
フォトニック結晶レーザと固体結晶融合による革新的衛星ライダー技術の開発

民間宇宙ステーション時代に向けた企業コンソーシアム「SORAxIO(ソラクシオ)」発足

左から、兼松株式会社 車両・航空部門長 城所僚一氏、Space BD株式会社 COO 伊藤圭太氏、株式会社デジタルブラスト 代表取締役CEO 堀口真吾氏、有人宇宙システム株式会社 常務取締役 中村太一氏
Credit: 有人宇宙システム株式会社 プレスリリース

2024年11月29日、兼松株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長 宮部佳也)、Space BD株式会社(東京都中央区、代表取締役社長 永崎将利)、株式会社DigitalBlast(東京都千代田区、代表取締役CEO 堀口真吾)、有人宇宙システム株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長 有賀輝)は業務提携に合意し、「SORAxIO(ソラクシオ)」を発足したと発表した。

SORAxIOという名称は、Space Opportunities Revolution And Transfer to(=xInnovative Outcomesの頭文字を取ったもの。宇宙(SORA)環境利用機会を革新し、イノベーション創出活動(宇宙滞在、宇宙製造、エンタメ等)を推進するという意味が込められているとする。

現在、地球低軌道(LEO)上にある国際宇宙ステーション(ISS)は2030年に退役予定で、これ以降のLEOでの研究開発活動等は、民間による宇宙ステーションが拠点となっていく見込みだ。民間宇宙ステーションはアメリカの宇宙企業を中心に開発が進められているが、日本では民間企業主体の活動はまだ十分でなく、事業化のための市場開拓が急務となっている。

4社は今後、同コンソーシアムを通じて宇宙環境利用にかかわる啓蒙活動や利用者支援、政策提言等を行い、宇宙環境利用ビジネスの創出を促進するという。

1株式会社、スウェーデン宇宙公社のロケットで宇宙宅配便サービスを実施

Credit: 1株式会社 プレスリリース

1株式会社(東京都千代田区、代表取締役 前田和彦)は、2024年11月26日にスウェーデン宇宙公社(Swedish Space Corporation:SSC)のEsrange宇宙センターから、ロケット「SubOrbital Express-4」に搭載した同社のオリジナルBOX(回収カプセル)を打ち上げたと発表した。

SubOrbital Express-4ロケットは高度256kmまで上昇して大気圏に再突入し、地球に帰還した。この打ち上げは同社が推進する「Space Express-宇宙宅急便-」サービスの一環で、オリジナルBOXには、顧客から預けられた名刺等の物品が格納されていたという。

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