ソニーグループ株式会社(東京都港区、会長 CEO 吉田憲一郎)は、2024年1月17日、「STAR SPHERE(スタースフィア)」プロジェクトが運用する超小型人工衛星『EYE(アイ)』の軌道をシミュレートし、『EYE』が見る宇宙の景色を体験できるWebアプリケーション「EYEコネクト」を、公式サイトにて公開した。
また、同Webアプリを使用して、ユーザーが宇宙から撮影をすることができる新たなサービス「宇宙撮影体験」への参加者を、2024年2月より順次募集すると発表した。
ソニーの「STAR SPHERE」プロジェクトは、人工衛星を通して、アート、エンタメ、教育などさまざまなコミュニティと宇宙をつなげ、身近にあるもの、こと、文化をそれぞれの「宇宙の視点」で楽しむことで、毎日の生活も地球の未来も豊かになっていく未来を目指したプロジェクト。
2023年1月に、JAXA協力の下、東京大学とともにソニー製カメラを搭載した超小型人工衛星『EYE』を開発し、打上げに成功している。
今回公開された「EYEコネクト」は、『EYE』の今後の軌道を予測し、実際に『EYE』が見る宇宙の景色を体験できるWebアプリケーション。
宇宙を飛び回る『EYE』とのつながりを、自身のデバイス(現状ではPC)から体感できることに加え、アプリ上に再現された『EYE』の位置やカメラアングルを見ながら撮影タイミングを選択するなど、人工衛星操作の模擬体験も可能となっている。
「EYEコネクト」は、下記サイトでアカウント(クルー)登録することで無料で利用可能。
https://starsphere.sony.com/eyeconnect/
また、実際に『EYE』へ撮影指示を送り、宇宙からの撮影ができる期間限定のサービス「宇宙撮影体験」も開始される。
ユーザー自身が「EYEコネクト」を使用して宇宙空間における『EYE』の位置などをシミュレーションしながら、カメラのシャッターを切る箇所をリクエストでき、後日、『EYE』が撮影した1枚の宇宙写真が手元に届く。
人工衛星『EYE』は、 常に太陽に背を向けた状態で、姿勢を安定させるため軸周りに0.8度/秒程度回転しており、姿勢を完全にシミュレーションすることは難しいため、実際に撮影できるアングルにはズレが生じるというが、同社ではそうしたそんな偶然の景色も楽しんでほしいとしている。
「宇宙撮影体験」は、日本国内在住者に限り利用可能(日本語での提供)で、費用は無料。体験の流れなどの詳しい情報は、以下公式サイトを参照。
https://starsphere.sony.com/ja/news/detail.html?id=sp_space-photo_main
第1回目の「宇宙撮影体験」は、2024年3月中に30組への提供を予定しており、2024年2月13日(火)より募集が開始される※2。なお、追加の体験者募集も2024年中に順次行う予定。
募集の詳細については、決まり次第、公式サイトや公式X、メールマガジンで告知される。
人工衛星は、地球観測や通信、測位など日々の生活を便利にする目的での活用が多いが、「EYEコネクト」はアートやエンタメといった、日常を彩る視点での宇宙利用という方向性を示す興味深いプロジェクトだ。