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2024年は観測史上「最も暑い一年」 NASA発表
2025年1月10日、アメリカ航空宇宙局(NASA)は、2024年の地球表面の平均気温が、記録が開始されて以降、最も高かったことがわかったと発表した(NASAによる発表)。
この結果は同局の研究者らの分析によって判明。2024年の地球の気温は、NASAが観測した20世紀(1951〜1980年)の基準値より1.28℃高く、2023年に記録された最高気温を上回った。
NASAのビル・ネルソン(Bill Nelson)長官は、2024年が1880年の記録開始以降で最も暑い一年になったとしたうえで、現在カリフォルニアで猛威をふるう山火事被害にも触れ、変化しつつある地球環境を理解することがますます重要になると指摘した。
また、NASAの研究者らは2024年の地球の平均気温は19世紀半ば(1850〜1900年)の平均より1.47℃上昇したと見込んでいるという。
地球観測衛星「はくりゅう」、観測データの「レベル1プロダクト」をリリース
2025年1月14日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2024年5月29日に打ち上げられた「EarthCARE」衛星(愛称:はくりゅう、参考記事)が定常運用に移行し、衛星に搭載された各センサー単体の観測データを工学値変換した「レベル1プロダクト」をリリースすると発表した。
これらのデータは、今後、大気物理学的な物理量(雲水量、雲氷量、光学的厚さ等)に変換され、レベル2プロダクトとして、2025年3月以降、順次リリースされる予定。
複数センサーのデータを組み合わせることで、単一のセンサーだけではわからない精緻な観測データが得られる。また、そのデータは将来の気候変動予測の改善に利用され、気候変動への適応に関する検討に貢献するという。
はくりゅうのデータは下記のJAXAサイトから誰でも利用できる。
https://www.eorc.jaxa.jp/EARTHCARE/research_product/registration_j.html
ESAにスロベニアが加盟 加盟国数は23に
2025年1月13日、欧州宇宙機関(ESA)は2025年1月1日付でスロベニアが同機関に加盟したと発表した(ESAによる発表)。
スロベニアは2008年にESAと協力協定を締結。以来、同国内の企業や研究機関は探査、地球観測、技術プロジェクトなど、数十の契約に取り組んできた。
SMFLレンタル、北海道大樹町に企業版ふるさと納税1,000万円 「北海道スペースポート」の整備資金に
2025年1月14日、商業宇宙港「北海道スペースポート(HOSPO)」を運営する北海道大樹町(町長 黒川豊)とSPACE COTAN株式会社(北海道広尾郡大樹町、代表取締役社長兼CEO 小田切義憲)は、SMFLレンタル株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長 大村尚之)より、企業版ふるさと納税を通じた1,000万円の寄附を受けたと発表した。
大樹町はHOSPO施設を拡充するハード整備(航空公園機能拡充事業)と、宇宙関連企業のサポートや航空宇宙関連の普及啓発などのソフト支援(航空宇宙関連ビジネス推進事業)を2本柱に企業版ふるさと納税を募集しており、今回の寄附はハード整備に対してのもの。
SMFLレンタルは、三井住友フィナンシャルグループと住友商事をバックボーンとするSMFLグループ唯一のレンタル会社で、大企業からスタートアップ企業まで航空宇宙産業の事業者にPCや計測器レンタル等を提供してきたという。
同社代表の大村尚之氏は「大樹町、HOSPO様とともに、日本の航空宇宙産業の発展に努める所存」とコメントしている。