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ファルコン9ロケット打ち上げ成功 月着陸船・ブルーゴーストとレジリエンスが月へ
日本時間の2025年1月15日午後3時11分(現地時間 15日午前1時11分)、SpaceX(アメリカ・テキサス州、CEO Elon Musk)は、フロリダ州のケネディ宇宙センターから、ファイアフライ・エアロスペース(アメリカ・テキサス州、CEO Jason Kim)の月着陸船「ブルーゴースト(Blue Ghost)」と株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役 袴田武史)の月着陸船「レジリエンス(RESILIENCE)」を搭載したファルコン9ロケットを打ち上げた(参考記事)。
ブルーゴーストは、アメリカ航空宇宙局(NASA)の商業月面輸送サービス(Commercial Lunar Payload Services:CLPS)に基づき、NASAやアメリカ国内の大学・宇宙企業などが開発した10個の科学機器を月面に輸送する。
一方のレジリエンスには高砂熱学工業やユーグレナ、台湾の国立中央大学宇宙科学工学科による装置や科学機器と、ispaceの欧州法人が開発したマイクロローバー「テネシアス(TENACIOUS)」など、6つのペイロードなどを搭載。テネシアスが採取した月の砂(レゴリス)はNASAに引き渡されることになっている。
ブルーゴーストは3月上旬頃、レジリエンスは4〜5カ月後の月面着陸を見込んでいる。
NASAとイタリア宇宙機関、将来の「月ナビゲーション技術」実現に向けた試験を実施
2025年1月10日、アメリカ航空宇宙局(NASA)は、月・火星探査を行う「アルテミス計画」の中で必要となるナビゲーション(航法)・測位技術の改良に向け、イタリア宇宙機関(Italian Space Agency)と共同で行っているプロジェクトを紹介する記事を公開した(NASAの記事)。
1月15日に打ち上げられたブルー・ゴースト月着陸船に搭載されるペイロードの一つである「The Lunar GNSS Receiver Experiment(LuGRE)」は、アメリカが運用する全地球測位システム(GPS)と欧州連合(EU)のガリレオ、2つの全地球航法衛星システム(GNSS)衛星群からの信号を月面で追跡し、測位、航法、タイミング(PNT)に使用できるかどうかを検証する。
スターリンクを活用した災害時のストレージデータアクセスの実現可能性を実証 ネットアップと山口大
2025年1月15日、ネットアップ合同会社(東京都中央区、代表執行役員社長 中島 シハブ・ドゥグラ)と国立大学法人 山口大学(山口県山口市、学長 谷澤幸生)は共同で、地震等の災害シナリオを想定し、衛星インターネットサービスを活用したストレージデータアクセスの実現可能性・実用性を実証する実験を行い、衛星インターネットサービスとストレージのデータ管理機能を組み合わせることで、被災地の仮設拠点からのストレージデータアクセスや比較的高速なデータ同期が実現可能であることを確認したと発表した。
実験では、東京のネットアップ本社と山口県美祢市にある国定公園秋吉台を「本社」「被災地の仮設拠点」に見立て、本社と仮設拠点の間を、SpaceXが提供する衛星インターネットサービス「スターリンク(Starlink)」を介してVPNで接続。下記3点を確認した。
普通車1台程度で持ち運び可能な重量・大きさの機器を利用し、仮設拠点を数時間内に構成可能なこと
仮設拠点から本社のストレージに、衛星インターネットサービスを経由してアクセス可能なこと
本社のストレージから、仮設拠点に設置したストレージ(ノートPC上のNetApp ONTAP 搭載仮想マシン)にデータ同期が可能なこと、またそのデータ同期が一般的なファイルコピーよりも高速なこと
実証実験の詳細は、ネットアップのブログから閲覧できる。
【報道関係者限定】ISS・「きぼう」利用シンポジウム2025』開催に向け、プレス説明会を開催
DX領域および宇宙領域におけるコンサルティングやイベント・メディアの企画運営を手がける株式会社デジタルブラストコンサルティング(東京都千代田区、代表取締役CEO 堀口真吾)は、同社が運営事務局を担当する『国際宇宙ステーション(ISS)・「きぼう」利用シンポジウム2025』(主催:宇宙航空研究開発機構〔JAXA〕、開催日:2025年2月3日)の開催に先立ち、報道関係者向け事前説明会を実施する。
『国際宇宙ステーション(ISS)・「きぼう」利用シンポジウム2025』は、ISSにある日本実験棟「きぼう」利用成果の最大化・地球低軌道利用コミュニティの拡大化を図るとともに、ISS退役後の「ポストISS」につなげるための議論・情報発信の場となるイベント。
2月3日のシンポジウム当日は、JAXAによる「きぼう利用戦略(AGENDA 2030)」をベースに、地球低軌道環境利用を取り巻く国内外の最新状況や、ISS・「きぼう」における科学的成果、「ポストISS」を見据えた取り組み状況などの共有、また有人宇宙技術の最新動向が紹介されるという。
1月23日の事前説明会では、シンポジウムの概要や見どころ、地球低軌道利用の最新動向などについて、JAXA担当者などによる紹介が行われる予定。
事前説明会 実施概要(報道関係者のみ参加可能)
日 時:2025年1月23日(木)13時30分~15時30分(予定)
会 場:東京都内 会議室(詳細は参加登録後に案内)
対 象:報道関係者(事前登録制)
登壇者:JAXA職員など本シンポジウム関係者(予定)
内 容:「きぼう」利用動向紹介/本シンポジウムのコンテンツ紹介/質疑応答(予定)
参加登録等に関しては、下記URLを参照(詳細資料のダウンロードにはPR TIMESの会員登録が必要)。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000155075.html