米Axiom Space(アクシオム・スペース)とサウジアラビア王国(以下、サウジアラビア)は2023年2月、同年春に予定されているAxiom Spaceの民間宇宙飛行ミッション「Ax-2」について、これまでに参加が決定していた米国の宇宙飛行士2人のほかに、サウジアラビアから参加する2人を発表しました。このミッションは、2022年4月に実施された「Ax-1」に続く2回目となります。
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Axiom Spaceの民間宇宙飛行ミッション「Ax-2」について
「Ax-2」はAxiom Spaceが運営する、国際宇宙ステーション(ISS)への2回目となる民間宇宙飛行ミッションで、ISSの後継機である「Axiom Station」構築に向けた重要なステップとして位置づけられます。
ISS への最初の民間宇宙飛行士ミッションである「Ax-1」は、2022年4月8日に打上げられ、4 人の民間宇宙飛行士が軌道上で 17 日間滞在しました。ISSに搭載された 26 の科学ペイロードに取り組み、30 以上の STEAM 教育と実験を実施。宇宙飛行士らは 同年4月25日にフロリダ沖に着水し、歴史的な任務を完了していました。
民間宇宙飛行士と国家宇宙飛行士の計4名が参加
「Ax-2」では、元NASA宇宙飛行士でAxiom Spaceの社員でもあるPeggy Whitson(ペギー･ウィットソン)が船長としてミッションを指揮し、顧客のJohn Shoffner(ジョン･ショフナー)がパイロットを務めます。また、サウジアラビアの宇宙飛行士であるRayyanah Barnawi(レイヤナ・バーナウィ)とAli Alqarni(アリ・アルカルニ)は、2022年9月にサウジアラビア宇宙委員会とAxiom Spaceが打上げ合意した、サウジアラビア初の宇宙飛行士プログラムを通じて参加。2人はともに今回が初めての宇宙飛行で、ミッションスペシャリストを務めます。また、Rayyanah飛行士はサウジアラビアにとって初となる女性宇宙飛行士で、同国は女性宇宙飛行士を宇宙へ送り出すことで、女性の労働力をさらに統合するとしています。
なお、「Ax-2」は民間宇宙飛行士と外国政府を代表する宇宙飛行士の両方を含む初めての民間宇宙ミッションであり、女性が指揮する最初の民間ミッションでもあります。
軌道上実験室での10日間にわたる滞在
Ax-2に参加する宇宙飛行士ら4人は2023年春、SpaceX社のクルードラゴン宇宙船に搭乗し、米国フロリダ州にあるNASAのケネディ宇宙センターから「Falcon 9」ロケットにて打上げられる予定です。
飛行士らはISSにドッキング後、軌道上の研究所に10日間滞在。Axiom Spaceの宇宙飛行士は科学、アウトリーチ、および商業活動で構成される任務を遂行し、サウジアラビアの宇宙飛行士は14の生物医学および物理学の実験を行うということです。
将来の宇宙ステーション「Axiom Station」構築に向けて
Axiom Spaceは現在、ISSのモジュール「Axiom Segment」の開発も行っています。2024年後半には、最初のモジュールの打上げが計画されており、追加の実験室、居住施設として使われる予定です。さらに将来的には、ISSの後継機として「Axiom Station」の構築を計画しており、ISSからすべてのモジュールを切り離し、独立した商業宇宙ステーションとしての運用を目指しているということです。
