宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2023年6月16日、油井亀美也(ゆい きみや)宇宙飛行士が2024年頃に国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在すると発表した。
油井宇宙飛行士、2度目のフライトが決定「お手本となるミッションにしたい」
油井宇宙飛行士は航空自衛隊の元パイロットで、2009年にJAXAよりISSに搭乗する宇宙飛行士候補者として選抜された。
2015年には、第44次/第45次長期滞在クルーのフライトエンジニアとして自身初となる宇宙飛行を行い、ISSに約142日間滞在。滞在中は、宇宙ステーション補給機「こうのとり」5号機のキャプチャ(把持)を含むロボティクス運用、宇宙環境を利用した日本および国際パートナーの科学実験、医学実験などを実施した。
現在は、宇宙飛行士としての技量維持向上訓練を継続するとともに、日本人宇宙飛行士によるミッションおよびミッション準備活動を支援しているという。
JAXAは、日本人宇宙飛行士がISSに長期滞在することで有人宇宙活動の実績を積み上げ、国際協力において日本が様々な役割を果たせるよう、新たな技術や知見の蓄積に取り組むとしている。
今回、ISS長期滞在搭乗員として指名されたことについて、油井宇宙飛行士は「重要な役目に指名され、とても嬉しく思っている。2回目となる今回のフライトでは、前回の飛行経験を活かしつつ、地上の多くの方々に恩返しがしたい。また、今年新たに選ばれた宇宙飛行士候補者2人のお手本となるようなミッションにしたい」と意気込みを語った。
なお、今回のミッションでは「きぼう」を含むISSの各施設の維持・保全および科学実験等を実施する予定だ。