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Blue Originのロケット「ニュー・グレン」、初打ち上げに向けた試験を完了
2024年12月27日、Amazon創業者のジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)氏が率いるアメリカの宇宙ベンチャー・Blue Originは、同社が開発するロケット「ニュー・グレン(New Glenn)」の静止点火試験に成功したと発表した(Blue Originによる発表)。
ニュー・グレンは全長約98メートル(320フィート)の大型ロケットで、ロケットの第1段は7基のエンジンを備えており再使用が可能。第2段には2基のエンジンが搭載されているという。
同社によると、今回の試験では7基のエンジンが正常に作動し、100%推力による13秒間を含め24秒間燃焼。この試験では打ち上げ当日の操作のデモが目標のひとつであり、これが無事完了したことで初の打ち上げに向けて大きなマイルストーンをクリアしたことになる。
1号機となるNG-1は、アメリカ・フロリダ州にあるケープカナベラル宇宙軍基地から打ち上げられる予定。
ispace、月面への再挑戦となるミッション2打ち上げに向けたプロモーションを開始
2025年1月4日、株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役 袴田武史)は、最速で今月中旬の打ち上げが予定されている同社の月面着陸ミッション・Mission 2 “SMBC x HAKUTO-R VENTURE MOON“(以下ミッション2)の日本国内での認知向上を目的としたプロモーション「日本を、失敗できない国にしない。」を、同日よりスタートすると発表した。
同社は2023年4月に民間企業として世界初となる月面着陸に挑戦したが、ソフトウェアの不具合で着陸は成功しなかった(参考記事)。
しかし同社ではこの挑戦で得られたデータや経験を生かし、ミッション2に向けた準備を進めている。今回のプロモーションには、一度の失敗で終わりにしてはいけない、次の失敗を恐れ挑戦することをあきらめないで欲しい、という思いが込められているという。
2分間のプロモーション映像は、1月中旬まで、TVer、Youtube、都内11カ所の映画館でのシネアド等で展開される。
ソニーの人工衛星・EYE、2月末の運用終了に向けたラストミッションを開始
2025年1月3日、ソニーグループ株式会社(東京都港区、会長CEO 吉田憲一郎)は、同社の宇宙プロジェクト「STAR SPHERE(スタースフィア)」の第一歩として2023年1月に打ち上げた超小型人工衛星「EYE(アイ)」が、2025年2月22日(土)頃に運用を終え、その後大気圏に再突入する見込みであることを発表した。
運用終了まで残り約50日となることをふまえ、同社では下記3つのラストミッションを展開する。
- ミッション1:『EYE』に愛を送ろう! ~メッセージ募集キャンペーン~(詳細)
- ミッション2:『EYE』で限界まで撮りつくそう! ~宇宙撮影と生中継~(配信URLはこちら)
- ミッション3:『EYE』の引退をみんなで見届けよう! ~運用終了式~(配信URLはこちら)
ミッション1では、STAR SPHERE公式XでEYEへのメッセージと最後にEYEに見てほしい景色を募集。メッセージはEYEに送信され、メモリ領域に残される。ミッション2では、「EYEに最後に見てほしい景色」を参考に運用の限界まで撮影に挑戦するとともに、VTuberの宇推くりあさん・北白川かかぽさんによる「宇宙生中継」、中継中の「宇宙撮影」も行われる予定。そして、ミッション3では、停波中継のライブ配信を実施。運用終了式では最後の宇宙写真のダウンリンクにも挑むという。
推しグッズを成層圏へ 新たな推し活「推し宙プロジェクト」スタート
宇宙情報サイト「sorae(そらえ)」を運営する株式会社sorae(神奈川県川崎市、代表 刈屋隆一)と、スペースバルーン開発等を手がけるChart株式会社(埼玉県川越市、代表取締役 松井宏平)、イラスト・漫画等のコンテンツ企画・制作などを行うふわころもち合同会社(東京都八王子市、代表 康本緑)は、2024年12月30日、推しを応援する新しい方法を提供する「推し宙(おしそら)プロジェクト」のティザーサイトを同日公開するとともに、第一弾のサービスとして「推し宙スペースバルーン」の提供を開始したと発表した。
「推し宙スペースバルーン」は、高度約10~50kmの成層圏まで飛行できるスペースバルーンに、ぬいぐるみやアクリルスタンドといった推しグッズを乗せ、成層圏で映像を撮影するサービス。宇宙を感じられる成層圏の映像を推しにプレゼントできるだけでなく、ファンが一体となって推しを盛り上げることができるという。
同プロジェクトでは、スペースバルーンおよび今後計画している推し活のサービス提供方法として、株式会社soraeが運営するクラウドファンディングサイト「カガクラウド」を活用。ファンとともに支援を募る。
「推し宙スペースバルーン」は、ファンや推し本人、関連企業担当者からの相談を受け、推し宙プロジェクトが起案者となる形でクラウドファンディングを実施するという。