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荏原製作所、軌道間輸送機市場に参入へ JAXAと共同研究開始
2026年2月10日、株式会社荏原製作所(東京都大田区、取締役 代表執行役社長 CEO兼COO:細田修吾)は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と、昨年12月26日付で「軌道間輸送機(Orbital Transfer Vehicle:OTV)」向け電動ポンプの性能検証・開発に関する共同研究契約を締結したことを発表しました。
OTVは、月や火星などの深宇宙で複数の衛星等をそれぞれの目的地(軌道)へ一度に輸送する宇宙機。深宇宙探査では年単位の航行が必要となるため、衛星や探査機、物資の輸送に多大なコストとリソースが必要になります。このため、効率的な輸送手段としてOTVの開発が世界で進んでいます(参考記事1、参考記事2、参考記事3)。
こうした状況を背景に、同社ではロケットエンジン用電動ターボポンプやスラスター向けポンプなどの開発で培ってきた宇宙向けポンプ技術をOTV向けに最適化し、開発を加速させるとともに、宇宙分野における製品ポートフォリオを拡充し、成長するOTV市場でのポジション確立を目指すとのことです。
フィンランドのReOrbit、Google Cloudと共同で分散型「Space Cloud」構想を発表
2026年2月5日、ソフトウェア定義衛星の開発・製造を手がけるリオービット(フィンランド・ヘルシンキ、創業者兼CEO:Sethu Saveda Suvanam、以下ReOrbit)は、グーグル・クラウド(アメリカ・カリフォルニア州、CEO:Thomas Kurian、以下Google Cloud)と共同で、分散型の宇宙データセンターネットワーク構築構想「Space Cloud」を立ち上げたと発表しました(ReOrbitによる発表)。
同社によると、「Space Cloud」は、エッジAIを搭載した衛星を光衛星間リンクで相互接続することで超高速データ伝送を実現する、分散メッシュネットワークによる情報インフラを開発することが目的のプロジェクト。
両社の技術と専門知見を組み合わせることで、地政学的なリスクが増加する状況において、機密性の高い情報を安全かつ利用可能な状態で確保することができるよう設計するとしています。
また、ReOrbitでは「Space Cloud」に用いられる衛星には量子鍵配送(QKD)や光レーザー端末、AI処理を行うエッジプロセッサなどが搭載されるとしています。
Googleだけでなく、Amazonや、SpaceXを率いるイーロン・マスク氏なども宇宙空間でのデータ処理・インフラ活用への取り組みを公言しており、各社の競争が急速に進んでいることがうかがえます。
Pale Blue、つくば市内に拠点開設 推進機の開発から出荷までを一気通貫

Credit: 株式会社Pale Blue ウェブサイト
2026年2月10日、小型衛星向け推進機(エンジン)の開発を進める株式会社Pale Blue(千葉県柏市、共同創業者兼代表取締役:浅川純)は、推進機の量産に向け、「つくば生産技術開発拠点」の稼働を開始したと発表しました。
同拠点は、茨城県つくば市内の工業地域に立地しており、敷地面積は1,911平方メートル。推進機の量産に向けた技術開発から製造、検査、出荷までを拠点内で完結させる一気通貫の体制を構築したということです。
また、真空チャンバーや振動試験装置などの主要設備を集約することで、リードタイムの短縮および生産能力の飛躍的な向上を実現しているとのことです。
天地人、カンボジアでの漏水リスク診断の実証を完了 開発途上国での実施可能性を確認

2026年2月10日、株式会社天地人(東京都中央区、代表取締役:櫻庭康人)は、国際協力機構(JICA)による「カンボジア国ニロート上水道拡張事業準備調査」におけるDX導入調査の一環として、人工衛星画像を活用した漏水リスク診断の実証実験を完了したと発表しました。
この調査は、天地人が上下水道事業を手がける株式会社北九州ウォーターサービス(福岡県北九州市、代表取締役社長:山本浩二、以下KWS)から業務を委託され、収集データの整形、独自のAI解析による漏水リスクの診断を実施したもの。
調査は2023年9月8日~2023年12月31日の期間に行われ、カンボジア・プノンペン都給水区域内の人工衛星画像から取得したデータと、オープンデータ、KWSが保有する水道管路・漏水修繕データを組み合わせたAI解析が実施されました。
その結果、地域による漏水リスクの特定に加え、漏水リスクに影響を与える主要な要因に関する示唆が得られ、開発途上国での漏水リスク評価の実施も可能なことがわかったということです。
最終報告書(英文)は下記URLから参照できます。
https://openjicareport.jica.go.jp/pdf/12391363_01.pdf
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