株式会社アマナイメージズ(東京都千代田区、代表取締役CEO 沼澤裕太)は、2023年8月25日、宇宙ベンチャー企業の株式会社アクセルスペース(東京都中央区、代表取締役CEO 中村友哉)の保有する小型人工衛星による画像撮影の受注サービスを同日より開始したと発表した。
また、2023年9月からはアマナイメージズが運営する国内最大級のストック素材販売サイト「amanaimages.com」にて、アクセルスペースの衛星画像47点も順次販売が開始される。
アクセルスペース社の人工衛星から地上を撮影&ストック画像を販売
「ビジュアル権利の総合カンパニー」を掲げてストックフォトサービスを提供するアマナイメージズは、アクセルスペースと業務提携。
アクセルスペースの人工衛星を用いた画像撮影サービスとともに、アクセルスペースが保有する過去の地上のアーカイブデータから、希望のエリア(地域、地区、番地など)を切り出して取り寄せることも可能となっている。
アクセルスペースが展開するサービス「AxelGlobe」は世界中の地域を高頻度で観測できる次世代光学地球観測プラットフォーム。現在、5機の人工衛星が軌道上に展開しており、同一地点を2~3日に一度の頻度で撮影。本サービスでは任意のエリアを地上解像度2.5m(画像中の1ピクセルで地上の2.5m程度の情報を撮影)で撮影することができる。
地球上のあらゆる場所を宇宙から頻繁に観測、画像はAI学習にも活用可能
8月25日から提供されている画像撮影サービスは、「AxelGlobe Tasking Service」と「AxelGlobe Monitoring Service」の2種。
前者は指定の1カ所を指定した期間内に1回だけ撮影することが可能で、複数の地域に対する撮影にも対応。
後者は月単位の契約で、指定の1カ所または複数の地域に対し、複数回の撮影を実施。
地球上のあらゆる場所を宇宙から頻繁に観測することが短期的にも長期的にも可能になる。
また、「AxelGlobe」に蓄積された2019年以降の衛星画像データから、希望の範囲・撮影時期のものを探すことも可能だ。
新規に撮影された衛星画像は、広告、出版、報道、教育などさまざまな用途での活用が可能なほか、物体検出、土地・都市状況の把握など、AI機械学習用の教師データとしても活用できる。
AI機械学習に関して、アマナイメージズは業務提携しているAIデータプラットフォームを開発・提供するFastLabel株式会社(東京都港区、代表取締役CEO 上田英介)と共同で、分類・物体検出・領域検出などのアノテーション加工済みの衛星画像を提供することも可能だとしている。
すでに地球の周りには多数の地球観測衛星があり、収集されている画像も膨大な数に上っているが、こうしたサービスが登場することで衛星画像の活用の幅がよりいっそう広がりそうだ。
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