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北大発宇宙ベンチャーLetara、NEDOのディープテック支援事業に採択

Credit: Letara株式会社 プレスリリース

プラスチック燃料を用いた人工衛星用推進系(エンジン)を開発する、北海道大学発宇宙ベンチャーのLetara株式会社(北海道札幌市、代表取締役 平井翔大)は、2023年9月14日、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「ディープテック・スタートアップ支援事業」に採択され、約2億4,000万円の助成を受けることが決定したと発表した。

Letaraは、2020年6月に設立された北海道大学発スタートアップ企業で、北海道大学で20年以上にわたって研究されてきた技術を応用し、プラスチックを燃料にした高推力・安全・安価な人工衛星用推進系を開発している。

Letara株式会社 代表取締役の平井翔大氏
Credit: Letara株式会社 プレスリリース

近年、人工衛星は小型化され、それに伴い小型人工衛星の打上げ機数は直近10年間で80倍以上に増加、年間2,000機ほどが打上げられている。今後もその数は増加していく見通しだが、小型化によるコストダウンに見合う高推力、かつ安全・安価な人工衛星用推進系はなく、宇宙の利活用を拡大するうえでの課題になっている。

同社が今回採択された「ディープテック・スタートアップ支援事業」は、経済産業省が策定した基本方針に基づいて、NEDOが2023年度から2027年度までに、革新的な技術を持ち、国際社会が抱える多様かつ困難な社会的課題を解決するポテンシャルを秘めた民間企業を支援する事業。

「ディープテック」とは、特定の自然科学分野での研究を通じて得られた科学的な発見に基づく技術のことで、その事業化・社会実装を実現できれば、国や世界全体が抱えている経済社会課題の解決など、社会にインパクトを与えられるような潜在力のある技術を指す。

この事業では、スタートアップの中でも、長期の研究開発と大規模な資金を要する「ディープテック・スタートアップ」を支援することで、革新的な技術の確立・事業化・社会実装を加速させることを目的とする。

同社では、今回採択された助成金約2億4,000万円を活用して超小型人工衛星向けハイブリッド化学推進の開発を進め、2025年以降の製品化・販売開始と人類の活動領域の劇的な拡大を実現できるよう開発を加速させるとしている。

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