2023年12月14日、独立行政法人中小企業基盤整備機構(東京都港区、理事長 豊永厚志)は、第23回 Japan Venture Awards(JVA)表彰式を行い、受賞者15名を発表した。
この中で、地域経済の活性化や地域課題の解決に貢献する事業を行う、模範的な事例となる経営者に贈られる賞である「地域貢献特別賞」に、株式会社ElevationSpace代表の小林稜平氏が選出された。
Japan Venture Awards(JVA)は、革新的かつ潜在能力の高い事業を行う志の高い起業家を表彰する制度で、過去には、株式会社アストロスケールホールディングス(JVA 2020、科学技術政策担当大臣賞)、株式会社ALE(JVA 2021、内閣府科学技術政策担当大臣賞)、株式会社アクセルスペース(JVA 2022、経済産業大臣賞)、株式会社Pale Blue(JVA 2022、中小機構理事長賞)などの宇宙ベンチャーも表彰されている。
ElevationSpaceは2021年設立。国内民間企業初の大気圏再突入技術獲得により、宇宙で実証・実験を行った後で地球に帰還させるという、回収可能な無人小型衛星による宇宙環境利用・回収プラットフォーム「ELS-R」を提供している。
小林氏は1997年生まれ。秋田高専在学中の19歳のときに宇宙建築に出会い、東北大学にて建築学と宇宙工学を専攻し、修士号(工学)を取得。大学在学中には人工衛星開発プロジェクトや次世代宇宙建築物の研究に従事し、宇宙建築において日本1位、世界2位を獲得。宇宙ベンチャーを含む複数社でのインターンを経て、株式会社ElevationSpaceを起業したという経歴の持ち主。
同氏は12月14日、受賞を受けて下記のコメントを発表した。
この度、地域貢献特別賞を受賞しましたことを大変光栄に思います。我々ElevationSpaceは2021年の創業から誰もが宇宙で生活出来ることを目指し、日本が誇る再突入・回収技術を活用した事業開発に取り組んできました。宇宙産業は日本のこれからを担う産業になります。我々が日本の宇宙産業を牽引していける存在となれるよう、これからもワンチームで事業に精進して参ります。
「東北から宇宙へ」という思いを持って進めている取り組みを評価いただいたことを嬉しく思うとともに、引き続き故郷・東北を起点に、日本経済ひいては人類の未来に貢献できるよう取り組んでいく所存です。