国際宇宙ステーション(ISS)に代わる世界初の宇宙環境利用プラットフォームを開発する東北大学発宇宙スタートアップの株式会社ElevationSpace(宮城県仙台市、代表取締役CEO 小林稜平)は2023年7月6日、宇宙ビジネスへの新規参入を予定・検討している企業向けに、宇宙ビジネスに関する勉強会やワークショップなどを行う法人研修サービス「宇宙ビジネス研修」の提供を開始すると発表した。
同サービスの提供開始を記念して、同月25日(火)に「宇宙ビジネス参入セミナー」が開催される。
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宇宙環境利用をした実証・実験を身近にするサービス「ELS-R」
ElevationSpaceは、無人の小型衛星を用いて企業や研究機関からの依頼による宇宙での実証や実験を行い、その成果を地球に持ち帰り顧客のもとへ返すサービス「ELS-R」を展開し、2025年に初号機の打上げを予定している。
現在、宇宙環境を利用した実証や実験を行うためにはISSを利用する必要があるが、「利用できる頻度が少ない」「安全審査に時間がかかる」「成果物の回収機会が限られる」といった課題がある。
また、ISSは構造寿命などの関係から2030年末に運用を終了することが決定しており、商業宇宙ステーションなどの構想はあるものの、宇宙利用を行う場所が限定的になることが想定されている。
これらの課題に対して同社では、ELS-Rで宇宙環境利用を身近なものにし、あらゆる産業や業界の宇宙ビジネス参入ハードルを下げることを目指す。
企業からは「宇宙ビジネスへの参入に関心はあるものの、どのように参入すればよいか分からない」「自社の既存事業とのシナジーを見込める領域がどこにあるのか分からない」といった声が寄せられているほか、社内の宇宙ビジネスに対する理解を深め、機運を高めるための研修や勉強会を開催して欲しいといった要望もあるという。
これらの要望に応えるため同社は、企業の宇宙ビジネス参入検討状況にかかわらず、新規事業開発や人材育成メニューとしても活用可能な「宇宙ビジネス研修」の提供を開始する。
企業の宇宙ビジネス参入を促進、勉強会から事業化までを一気通貫で支援
同サービスでは、国内外の宇宙産業市場や政策に関する勉強会、既存事業や課題に合わせた宇宙ビジネス検討のワークショップを開催。これにより、イノベーション人材育成や人的資本経営の促進といった企業の経営課題を解決する。
宇宙ビジネス参入を具体的に検討している企業向けには、戦略策定からビジネスマッチング、実証実験、事業化支援といったソリューションをワンストップで提供し、宇宙ビジネス参入を支援する。
同社の調べでは、実際に宇宙ビジネスを行う事業会社が法人研修サービスの提供を行うのは、業界初だという。
具体的な提供プログラムとしては、宇宙ビジネス参入が構想段階の企業や人材育成メニューの1つとして試したい企業向けの「宇宙関連市場に関する勉強会」、自社の既存事業や課題に合わせた検討を実践研修形式で行う「宇宙ビジネス検討ワークショップ」、宇宙ビジネスへの参入が具体化しており戦略策定やマッチングまで行う「宇宙ビジネス参入支援」の3つを用意している。
セミナー概要
日時:2023年7月25日(火)14:00~16:00
場所:X-NIHONBASHI TOWER
〒103-0022 東京都中央区日本橋室町2丁目1−1 日本橋三井タワー 7階
内容:宇宙開発の「当たり年」と言われる2023年の最新動向、宇宙ビジネスに関
する業界動向や国内外の最新トレンドを解説
形式:オンライン・オフライン同時開催
費用:無料
登壇者:ElevationSpace代表取締役CEO 小林稜平 ほか
詳細・申込:https://elevationspace20230725.peatix.com/