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元JAXA宇宙飛行士の野口聡一氏、米宇宙企業Voyagerの宇宙諮問委員会に任命

Credit: Voyager Space プレスリリース

民間宇宙ステーション開発等に取り組む米宇宙企業のVoyager Space(コロラド州デンバー、Chairman&CEO Dylan Taylor)は2024年2月9日、元JAXA宇宙飛行士の野口聡一氏が同社の諮問委員に任命されたと発表した。

野口氏は1965年神奈川県出身。東京大学大学院工学系研究科航空学専攻修士課程を修了後、石川島播磨重工業に入社し、航空宇宙事業本部に所属してジェットエンジンの設計および性能試験業務を担当。1996年に宇宙飛行士候補として選抜され、スペースシャトル「ディスカバリー号」によるSTS-114ミッションに参加した。

その後、日本人初のソユーズ宇宙船フライトエンジニアとして、ソユーズTMA-17宇宙船(21S)に搭乗。ISS(国際宇宙ステーション)第22次/第23次長期滞在クルーのフライトエンジニアとしてISSに約5カ月半滞在した。
2020年3月には東京大学大学院工学系研究科先端学際工学専攻博士課程を修了し、11月に米国人以外としては初めてクルードラゴン宇宙船 運用初号機(Crew-1)に搭乗、第64次/第65次長期滞在クルーとしてISSに166日間滞在するなど、多岐にわたり活躍した。

同社は発表の中で、航空技術者、元JAXA宇宙飛行士であり、宇宙から地球への3つの異なる方法での突入を達成した世界初の宇宙飛行士でもある野口氏がVoyager諮問委員会に加わったことは、同社の宇宙探査の取り組みを拡大し、人類にとってより良い未来を築くうえでのもう1つの重要なステップになるとし、Voyager SpaceのDylan Taylor最高経営責任者(CEO)兼会長は野口氏の参加について、「野口博士が宇宙で直に体験したことと、航空工学における彼の広範な経歴は、彼が当社の諮問委員会に非常に適している多くの理由のうちの2つにすぎません。野口博士は極めて重要な時期に私たちのチームに加わりました。私たちは彼を迎え入れることができてうれしく思っています」とコメントした。

Voyager Spaceは、他の企業等と共同で2030年に予定されているISS退役を見据えた民間宇宙ステーション「Starlab」の開発を進めている。野口氏の諮問委員就任が今後どのような動きにつながるのか、注目だ。

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