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アークエッジ・スペース、超小型衛星向け基幹部品の国産化開発を完了 性能と経済性を両立

今回開発が完了した 3U~6U衛星用低価格版ユニット(左)と6U〜12U衛星用高精度版ユニット(右)
Credit: 株式会社アークエッジ・スペース プレスリリース

2024年8月9日、超小型衛星の開発等を手がける宇宙ベンチャーの株式会社アークエッジ・スペース(東京都江東区、代表取締役 CEO 福代孝良、参考記事)は、人工衛星の姿勢および軌道を制御するための基幹部品である「姿勢決定制御サブシステム(Attitude Determination and Control Subsystem:ADCS)」について、高い性能と経済性を両立する国産化システムの開発を完了したと発表した。

このシステム開発は、経済産業省の委託事業「宇宙開発利用推進研究開発(小型衛星コンステレーション関連要素技術開発〔軌道・姿勢制御技術〈うちADCS統合ユニット〉〕)」の枠組みの中で行われたもの。

アークエッジ・スペースとりまとめの下、セーレン株式会社(福井県福井市)、三菱プレシジョン株式会社(東京都港区)、シナノケンシ株式会社(長野県上田市)、株式会社コシナ(長野県中野市)、株式会社イメージ・テック(神奈川県横浜市)、一般財団法人宇宙システム開発利用推進機構(東京都港区)、国立大学法人東京大学大学院工学系研究科 航空宇宙工学専攻 中須賀・船瀬・五十里研究室(東京都文京区)が連携した。

アメリカのSpaceX社による通信サービス「Starlink」に代表されるように、宇宙ビジネスにおいて小型衛星コンステレーションは非常に重要な位置を占めている。

こうした状況の中、ビジネスとしての国際競争力を確保するために、また、国として宇宙活動の自立性を保っていくためにも、部品・コンポーネントの開発・製造に関して国内で先端的な基盤技術を開発していくことが必須となっている。

今回開発された「姿勢決定制御サブシステム」は、6Uサイズ(1Uは10cm×10cm×10cm)等の小型衛星に搭載できるよう設計されており、高度な姿勢制御が必要となる地球観測や広帯域通信向けの小型衛星に適した高精度ユニットと、IoTデータ収集等に向けて経済性を高めた汎用型ユニットとしてそれぞれ最適化されているという。

今後、同社ではこのシステムを自社の小型衛星コンステレーション構築等に積極的に活用していくとしている。

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