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インターステラテクノロジズ、トヨタ自動車、ウーブン・バイ・トヨタと業務提携開始

2025年8月4日、ロケット事業と通信衛星事業に取り組むインターステラテクノロジズ株式会社(北海道広尾郡⼤樹町、代表取締役CEO:稲川貴⼤、以下IST)は、トヨタ自動車株式会社(愛知県豊田市、代表取締役社長:佐藤恒治)およびウーブン・バイ・トヨタ株式会社(東京都中央区、代表取締役CEO:隈部肇)と業務提携を開始すると発表しました。
ウーブン・バイ・トヨタは今年1月にISTと資本業務提携し、約70億円を出資(参考記事)。高頻度打上げが可能なロケットの製造に向け、トヨタを含めた3者で業務提携に関する合意書を新たに締結したということです。
3社はモノづくり分野での幅広い連携を通じて製造体制を確立することで、高頻度・低コストで打ち上げられる宇宙輸送サービスを実現するとしています。
また、同日にトヨタ自動車とウーブン・バイ・トヨタは、両社が静岡県裾野市で整備を進めているモビリティのテストコース「Toyota Woven City」のフェーズ1のオフィシャルローンチが9月25日に決定したと発表。Inventors(インベンターズ)として、ISTを含め12社が新たに参画することも明らかにしました。
米Redwire、宇宙創薬を担う子会社「SpaceMD」を設立

2025年8月4日、米レッドワイヤー(アメリカ・フロリダ州、会長兼CEO:Peter Cannito、以下Redwire)は、微小重力環境での医薬品開発の商業化を目的とする子会社「SpaceMD」を設立したと発表しました(Redwireによる発表)。
SpaceMDは、Redwireが開発、国際宇宙ステーション(ISS)でインスリンを含む17の化合物の結晶化に成功している「Pharmaceutical In-Space Laboratory(PIL-BOX)」技術を用いて、軌道上で創薬や既存の治療薬の改良に活用するための種結晶を生成するとしています。
今回の発表によると、SpaceMDは、宇宙で製造した種結晶を製薬会社に販売・ライセンス供与し、最終的な医薬品の商業販売からロイヤリティを受け取るというビジネスモデルを想定しているとのこと。設立発表と同時に、骨疾患治療薬を開発するExesaLibero Pharma(アメリカ・ウェストバージニア州、社長兼最高化学責任者:John Barnett)との第一号ライセンス契約も締結されたとしています。
宇宙でのタンパク質結晶生成に成功、創薬等に寄与 田中貴金属グループ

2025年8月4日、株式会社田中貴金属グループ(東京都中央区、代表取締役:田中浩一朗)のTANAKA未来研究所は、同社が今年4月に国際宇宙ステーション(ISS)に打ち上げた「Auのナノ構造形成技術を応用した宇宙空間分子結晶化実験ユニット」による、宇宙空間でのタンパク質結晶化実験の成功を確認したと発表しました。
同社によると、Au(金)ナノ粒子がタンパク質結晶の生成を促進することを発見。さらに重力による対流や沈降がほぼない微小重力環境では高品質のタンパク質結晶の生成が期待できることから、内壁にAuナノ構造を形成した結晶化実験ユニットを独自開発。ISSで約1カ月の実験を行っていました。
その結果、実験ユニットによるタンパク質結晶化に成功。Auナノ構造が形成されていない場合に比べ、結晶発生数も増加したということです。
同社ではこのユニットを使用することで、困難とされていたタンパク質結晶を得られる確率が飛躍的に向上することが期待されるとしており、こうして得られたタンパク質結晶は生物機能の解明や創薬研究の発展等に寄与するとしています。
東京理科大学、民間ステーション「Haven-1」搭載の実験装置開発に協力

Credit: 東京理科大学 プレスリリース
2025年8月5日、東京理科大学スペースシステム創造研究センター(千葉県野田市、センター長:木村真一)は、6月12日付で有人宇宙システム株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:有賀輝、以下JAMSS)との間で、米国の宇宙開発企業・Vastの商用宇宙ステーション「Haven-1」に搭載する実験装置の制御基板開発に関する共同研究契約を締結したと発表しました。
国際宇宙ステーション(ISS)の後継として開発が進められているHaven-1は、直径4.4メートル、全長10.1メートルの円筒状をしており、最大4名・2週間のミッションに対応可能な有人宇宙ステーションです。
微小重力研究・開発・製造プラットフォームとなるHaven-1 Labにおいて、JAMSSはアジア初の実験装置パートナーとしてVastと契約を締結しており、Lab中に自社開発の実験装置を搭載、利用サービスを提供する予定です。
今回、東京理科大学スペースシステム創造研究センターが開発するのは、JAMSSの実験装置用の制御基板。電源管理機能のほか、温度計測や画像取得などの機能も提供する予定だということです。
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