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米Redwire、超低軌道コンステ構築の米DeepSatから設計サービス等を受注

2025年7月22日、宇宙インフラなどの開発を手がける米レッドワイヤー(アメリカ・フロリダ州、CEO:Peter Cannito、以下Redwire、参考記事)は、地球超低軌道(VLEO)衛星コンステレーションによる地球観測サービスを開発するDeepSat(アメリカ・カリフォルニア州、共同創業者兼CEO:Nerses Ohanyan)より、複数フェーズに及ぶ契約の第一フェーズを受注したと発表しました(Redwireによる発表)。
DeepSatは、おおむね高度300キロメートル以下の軌道である「地球超低軌道(VLEO)」での衛星コンステレーションによる船舶検知やエネルギーインフラ監視、災害評価などのサービス提供を目指しています。
Redwireは、同社のモデリング・シミュレーションソフトを活用してDeepSatの衛星コンステレーションのアーキテクチャ設計と性能最適化を支援するとのこと。DeepSat代表のNerses Ohanyan氏はRedwireとの契約によって、投資家のリスク軽減、市場投入までの期間短縮、そして顧客ニーズへの迅速な対応が可能になるとしています。
スペインのGMV、通信衛星コンステレーション向け衝突回避サービス開発をESAより受注

2025年7月21日、スペインのGMV(スペイン・マドリード、CEO:Jesús Serrano)は、欧州宇宙機関(ESA)から、地球低軌道(LEO)通信衛星コンステレーション向けの衝突回避サービス開発に関する契約を受注したと発表しました(GMVによる発表)。
GMVは、同社が提供する数十機規模の通信衛星コンステレーションに対応した衝突回避サービス「FOCUSOC」を基盤に、次世代サービス「FOCUSOC NXTGEN」を開発するということです。FOCUSOC NXTGENは、数百機規模の通信衛星コンステレーションに対応できるようになるとのことで、2026年夏に運用が開始される予定です。
また、GMVでは、英国にセンターを設置し、英国を含め全世界の通信事業者にFOCUSOC NXTGENを提供する予定も明らかにしています。
韓国宇宙航空庁が2045年までの「宇宙探査ロードマップ」公表 科学と産業を同時推進
2025年7月17日、韓国宇宙航空庁(Korea Aerospace Administration:KASA)は、「大韓民国宇宙探査ロードマップ」公聴会を開催し、2045年までの同国の宇宙探査ビジョンと中長期の戦略を公表しました(KASAによる発表〔韓国語〕)。
このロードマップは2022年に策定された「第4次宇宙開発振興基本計画」と、今年2月に策定された「宇宙科学探査推進戦略」を元にしており、「宇宙経済圏と人類の知識拡張」をビジョンに据えています。
特に、月探査分野では、独自の月到達・移動技術開発のほか、資源活用や経済基地インフラ構築などを通じ、月を科学研究の対象としてだけでなく、宇宙経済エコシステムの基盤とする計画を示しました。
月探査では米中の活動が注目されがちですが、それ以外の国々も着々と月探査に向けて動き出していることが感じられます。
半導体・宇宙産業向け精密測定装置開発のHoloway、総額5.2億円を調達
2025年7月22日、デジタルホログラフィ技術を活用して半導体・宇宙等の先端産業における精密測定装置を開発する株式会社Holoway(兵庫県神戸市、代表取締役:佐藤邦弘)は、シリーズAとして総額5.2億円の第三者割当増資を実施したと発表しました。
割当先は、リード投資家のグロービス・キャピタル・パートナーズ株式会社ほか、DBJキャピタル株式会社、QBキャピタル合同会社、SMBCベンチャーキャピタル株式会社、池田泉州キャピタル株式会社の5社。
Holowayは、物体光と参照光からできる干渉縞(ホログラム)をイメージセンサーに記録、コンピュータ処理をして立体像を再生する技術「デジタルホログラフィ」による測定装置を開発しており、半導体や宇宙といった先端産業において精密測定は大きな役割を果たすとしています。
今回調達した資金は、先端半導体向けの新規ソリューション開発やプロダクトラインナップの強化に充てられるということで、当面は半導体製造向けのニーズが主となりそうですが、精密さが求められる環境は宇宙と共通しており、今後の展開が期待されます。
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