医療をより身近に!医学系学会の市民向けプログラム『脈博』
この夏、福岡県で開催される医学系学会「第31回 日本心血管インターベンション治療学会 学術集会」(CVIT 2023)の市民向けイベントのなかで、宇宙をテーマにしたプログラムが行われる。
2023年8月6日(日)、福岡PayPayドームを会場に行われるCVIT 2023の市民向けイベント『脈博2023 HARTBEAT EXPO』。医療や健康は、誰もが避けて通れないテーマだが、多くの人にとって、こうした問題を身近に感じたり考えたりする機会は多くない。
また、医学系学会の市民向けイベントというと真面目で堅い内容で、近寄りがたいイメージをもっている方もいるのではないだろうか。
しかし、今回行われる『脈博』は、「医療とエンタメでココロをゆらそう。」をコンセプトに、地域、分野、世代を越えた多様な人々が一体となって、医療の未来に思いを馳せることを目的に企画されている。
皆で踊れる「脈博音頭」や誰でも楽しめる「ゆるスポーツ」、救急車に絵を描く「おえかき救急車」といったアクティビティが用意されており、老若男女、医療内外の垣根を越えて「非日常体験の共有を通じた対話と共創」が生まれることを目指しているという、一般的な医学系学会の市民向けイベントのイメージを覆す企画といえるだろう。
「未来の暮らし」をテーマに、宇宙と医療を考えるワークショップ
そんな『脈博』の中のプログラムの一つが、ワークショップ「キミが描く宇宙の暮らしと医療 ―ワカモノ未来共創部―」。
このワークショップでは、未来の医療と暮らしを発想するための要素として「宇宙」が取り入れられている。将来、「宇宙」が暮らしや医療の場として身近になる未来に想いを馳せて、世代を超えた多様なワカモノ達(年齢やフィジカルの背景に関係なく、心が活き活きと若々しく、何かにチャレンジしたいと思っているなら、人間誰もが“ワカモノ”)と一緒に、「すこやかな暮らし、そのための医療」を思い、描こうという未来共創の体験型企画である。
医療と社会・暮らしの近接を目指して多彩な取り組みを進めている一般社団法人病院マーケティングサミットJAPAN 代表理事の竹田陽介氏とSFコンサルタント・科学文化作家として活躍する宮本道人氏(参考記事)が全体司会を担当しており、amulapoの松広航氏や、SPACE COTANの大出大輔氏(参考記事)や、国際医療福祉大学 大学院医学研究科(循環器内科部門)教授で病院マーケティングサミットJAPAN 理事の岸拓弥氏など、医療、宇宙の専門家がプレゼンテーターやコメンテーターとして登壇する。
会場では、事前に全国の若者が「宇宙での暮らし、医療」をテーマに描いたスケッチを展示。全国各地で実施した未来スケッチ アートワークショップで描かれた、それぞれが思い描く宇宙での暮らしや医療の姿をビジュアルで共有する。
将来、人類が宇宙で暮らすようになれば、医療や健康は必ず重要なテーマになる。さまざまな人が想像する宇宙での暮らしや医療のイメージは発想の刺激になりそうだ。
さらに、このワークショップでは、宇宙での暮らしを想像・体験するクイズコーナーや、高校生や大学生、医療や宇宙の専門家などさまざまなバックグラウンドの人々が「未来の暮らし」をテーマに発表し、それを元に宇宙での暮らしはどのようなものか、どんな医療が宇宙で行われるのかなど、世代や専門をまたいだディスカッションも行われる予定。参加者には限定100個で国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在用の食事で使用された、お湯を注ぐだけで出来上がる鮭おにぎりが配られる。
「未来」という視点から、医療のあり方や宇宙での暮らしを考える貴重な機会となりそうなこのプログラム。お近くの方はぜひ参加してはいかがだろうか。
開催概要
日 時:2023年8月6日(日)10:00〜16:00
会 場:「脈博2023 HARTBEAT EXPO」市民講座会場(福岡PayPayドーム 〒810-8660 福岡県福岡市中央区地行浜2丁目2-2)
参加費:無料
「脈博」公式サイト:https://myakuhaku.com/
プログラム
10:10~11:20 オープニング「意外と身近な宇宙の暮らしと医療」
11:20~12:00 体験クイズ「宇宙での暮らしのアタリマエ」
12:00~13:00 休憩・未来スケッチ展示・ARによる宇宙体験
13:00~14:40 体験クイズ「宇宙での医療のヒミツ」
14:00~16:00 トークイベント「ワカモノと一緒に未来のくらしを考えよう」
※プログラム内容は都合により変更となる場合あり