2023年10月20日、経済産業省は、令和4年度二次補正予算「中小企業イノベーション創出推進事業」に係る補助事業者公募の採択結果を公表した。
「中小企業イノベーション創出推進事業」は、革新的な研究開発を行う中小企業(スタートアップ等)による研究開発を促進し、その成果を社会実装してわが国のイノベーション創出を促進するための制度(SBIR)において、スタートアップ等が社会実装につなげるための大規模技術実証(フェーズ3)を実施し、わが国のスタートアップ等が有する先端技術の社会実装の促進を図ることを目的としたもの。
今年7月14日〜9月1日(金曜日)までの期間で、下記のAからFの6テーマについて公募が行われた。
このうち、テーマAは「月面ランダーの開発・運用実証」、テーマBは「衛星リモートセンシングビジネス高度化実証」と、宇宙ビジネス関連の内容となっており、この2テーマについて合計で9社が採択された。
今回採択された企業らが宇宙技術や宇宙データ活用の社会実装を実現し、日本での宇宙ビジネスの発展を加速させることが期待される。
テーマA 月面ランダーの開発・運用実証
代表事業者名 | 事業計画名 | 採択金額 ※ |
株式会社ispace | 月面ランダーの開発・運用実証 | 120億円 |
テーマB 衛星リモートセンシングビジネス高度化実証
代表事業者名 | 事業計画名 | 採択金額 ※ | サブテーマ |
株式会社Synspective | 小型SAR衛星コンステレーションによる日次InSARサービス技術開発 | 41億円 | ①小型観測衛星ミッション等高度化実証 |
株式会社アークエッジ・スペース | 衛星リモートセンシングビジネス高度化実証 | 35億円 | ①小型観測衛星ミッション等高度化実証 |
株式会社QPS研究所 | 高分解能・高画質且つ広域観測を実現する小型SAR衛星システムの実証 | 41億円 | ①小型観測衛星ミッション等高度化実証 |
株式会社New Space Intelligence | 衛星リモートセンシングビジネス高度化実証 | 15億円 | ②衛星データ提供・解析基盤技術の高度化実証 |
株式会社sustainacraft | 自然由来の炭素・生物多様性クレジットの定量化に向けた技術開発 | 4億34,203,200円 | ③衛星データ利用ソリューションの集中的開発・実証 |
株式会社天地人 | 複数の人工衛星・センサー種別のビッグデータ解析による高度な情報プロダクト群の作成、及びそれらを統合することによる再生可能エネルギー事業分野における適地評価システムの社会実装 | 4億25,670,000円 | ③衛星データ利用ソリューションの集中的開発・実証 |
LocationMind株式会社 | 衛星画像×船舶・トラックデータによる港湾物流のデジタル化促進サービス | 2億79,902,800円 | ③衛星データ利用ソリューションの集中的開発・実証 |
サグリ株式会社 | 衛星リモートセンシングによる耕作放棄地・作物分類解析ビジネス高度化実証 | 36億224,000円 | ③衛星データ利用ソリューションの集中的開発・実証 |