2024年7月12日、宇宙開発に関わる投資と研究を進める株式会社スペースデータ(東京都渋谷区、代表取締役社長 佐藤航陽)は、新たな宇宙機の開発加速のため、国際宇宙ステーション(ISS)日本実験棟「きぼう」やISS無人補給船「こうのとり」など、さまざまな宇宙プロジェクトを牽引してきた元JAXA理事の長谷川義幸氏が同社のアドバイザーに就任したと発表した。
宇宙開発におけるさまざまな国際的プロジェクトを、NASAをはじめ多様な国際機関と連携、調整し推進してきた経験を有する長谷川氏の助言や協力をもとに、同社が構想する新たな宇宙OSプラットフォームの事業推進や国際協力をさらに加速していくという。
長谷川氏は1976年4月に宇宙開発事業団(現 JAXA)に入社。人工衛星の管制システムの開発と運用に従事した後、「きぼう」日本実験棟のプロジェクトマネージャーとして、NASA等とのプログラム調整を牽引し、開発および運用を成功に導いた。また、アルテミス計画の立ち上げにつながる月有人探査構想に関しては世界14機関参加の国際宇宙探査調整グループでの活動をリードし、議長も務めた。その後、JAXA理事として有人宇宙ミッション本部と月惑星探査プログラムの統括にも携わった。
スペースデータでは、同社のミッションである「SX(スペース・トランスフォーメーション)」の推進のため、さまざまな事業者の宇宙事業参入を可能とするオープンなプラットフォーム「宇宙OSプラットフォーム」の構想を進めており、7月1日にはISS「きぼう」のプロジェクトマネージャーを務めた元三菱重工の竹内芳樹氏もアドバイザーに迎えている(参考記事)。
豊富な知見をもつ2名のアドバイザーを迎えた同社が、今後どのように構想を実現させていくのかに注目が集まる。